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たまごまるセレクト3

寒いです。寒いですが、まだ「寒いね」というのに新鮮さがあります。来年には言い飽きてしまいそうですが、寒さ、乗り切っていきたいものです。

さあ、今日も僕が最近読んだ記事で心に残った記事を紹介していきます。本日はこちらです。

七ならべ自選十五篇 by ふるいはさみさん

今年出会った物書きさんの中で僕が一番憧れているのが、ふるいはさみさんです。

もうね、僕好みな作品ばかりで、毎日唸っています。

先月、僕は20文字の小説作りに挑戦していましたが、いつも、ふるいはさみさんのような文章が書ければな、と思っていました。

ふるいはさみさんの言葉は四季そのものです。ふるいはさみさんの言葉を読むことで日本の季節を堪能できます。

今回読んだ記事の中で特にお気に入りだったのがこちらです。

巻き戻せない
カセットテープ
ダッシュボードに
そのままにして
あの過ちの
影のながさを
思い出そうと
夜に彷徨う
レモネード持つ
右手はやがて
あたたかいもの
求めだすから
先回りして
サブスクにない
夏の記憶を
手当たり次第
呼び戻すんだ
(2023年8月6日)

ふるいはさみさん記事より

どうですか、この言葉のチョイスの仕方、凄くないですか?

カセットテープとかサブスクって単語によって文字から音が鳴りだす。青春時代に聴いてた音かな。

また、寒くなっていくという表現を、レモネード持つ右手はやがてあたたかいもの求めだすから、って言葉で表されていて。夏の名残とこれから必ずくる寒い季節の両方を感じられて、世界の奥行を知れる。

ほんと、こういうの書きたい。

ふるいはさみさんの文字の世界を是非堪能してみてくださいませ。

ふるいハサミのふしぎ

一枚の紙すら切れなくなったふるいハサミ

何も切らないふるいハサミ

季節を切りとる

切れなくなったって決めつけたのは

僕ら人間の小さな概念

切れなくなってない

何もできなくなってない

ふるくなったからこそ切れるものがあって

今の私たちだからできることがあって

ほら、世界は自由自在に切りとれるよ

ちょき



ここまで読んでいただきありがとうございます。