不安症と恋人との交際概論
これは不安症の私と恋人がどう上手く付き合っているのかを書いた交際概論。
そして、大切な人が精神疾患を抱えていて、又はこれから抱えてしまった時に支えてあげたいと思ってる人へのサポートガイド
不安症の取り扱い説明書
いつも読んでくれている方には、繰り返しになりますが、私はまだまだ不安症とうつ病の治療中です。
そして、今私はパートナー(以下、恋人)と同棲しています。
不安症になって、治療に専念できているのは
恋人の支えが非常に大きいです。
もはや、このnoteは恋人への感謝状に値するかもしれません。
ただ、私は病気を持つ側から、どんな行動が嬉しかったのか支えになったのかが、よくわかります。
そこで、身近に不安症や鬱病で苦しむ大切な人がいるけど、どう接したり、声をかければいいのか分からなくて困っている人が、現在、そして、これからいるかもしれません。
そんな時に、このnoteを取り扱い説明書のように使ってもらいたいです。
是非、このnoteから不安症や鬱病の人への接し方のヒントを得たり、実践への安心感を得てほしいです。
EP.1 精神疾患を告白した時
私が恋人に告白したのは、初めての心療内科を受診した夜でした。
体調不良が続いていたのは知っていましたが、学校でカウンセリングを受けたこと、心療内科の受診を検討していることは言い出せませんでした。
もしも、恋人の口から、
なんて言葉が出たらどうしよう。
そんなことで胸がいっぱいになりながら、診断結果とカウンセリングを受けていたことを伝えました。
しかし、いざ伝えようとすると、口から言葉を紡ぐのは難しく、言葉よりも涙ばかりが溢れ出てきました。
それでも、恋人はゆっくりとただただ私からの言葉を待ってくれました。
やっとの思いで伝え終わると、恋人は、たわいもない会話の相槌の時のように、
「そっか。」とだけ言い、すぐに自分から私の病気について調べ始めてくれました。
その時の私には「辛かったね。」「可哀想に。」なんてありきたりな言葉より、ただ受け止めて理解に努めてくれる行動が、なによりも受容されたと感じた部分でした。
EP.2 精神的・身体的に私が不安定な時
精神疾患は、綺麗な右上がりグラフのように回復できるものではありません。
アップダウン(回復と悪化)を繰り返します。
そのアップダウンの幅を縮めながら、傾きを上に持っていくというイメージで治療に挑むことが重要です。
しかし、当事者は過剰な不安感や焦燥感、倦怠感、落ち込みに襲われると、それが一過性のものだということを認識しづらくなります。
ここからは、私と恋人のアップダウンの付き合い方を書いていきます。
私の場合、「最近は、体調がいい!」と思って、少し人の多いところに出かけたり、毎日張り切って家事や勉強を続けると、
その反動かのように、次は一日中ベッドで過ごすような日が一週間平気で続いたりします。
こういう時はダウン期で、本当に何もできません。(伝わりにくいかもしれませんが、風邪でだるくて動けないような感覚です。)
そして、こないだまでは家事もできていたし、あれもこれもやりたいのに出来ない。と落ち込んだり、自責の念に駆られ希死念慮が現れます。
そして毎晩のように恋人に
と泣きついてしまいます。
恋人は、もうこのダウン期は慣れっこなので対応もバッチリです。
「死にたい」=「生きたいけど辛い」なのがわかっているので、否定も肯定もせず「はいはい。」となだめてくれます。
そして、大抵こういう時は引きこもりになるので体調の具合を見ながら、外に連れ出してくれます。(幸せホルモンを出すためにも日光に当たったり、運動するのがいいんです。)
私の場合は、よく散歩や動物に触れ合えるようなところに連れて出してくれました。
EP.3 自傷行為をした時
希死念慮や自殺念慮が強くなると、死にたいと思うけど、死ぬ勇気も出ないということが多いです。
そして、そのやりきれない思いから、自傷行為をしてしまうことがありました。
心の痛みを体の痛みに変換していました。
自傷行為の最中と直後は、気持ちがスッと軽くなり痛みも感じません。
しかし、翌日冷静になると痛みと行為を行ったことに対して喪心状態になります。
こういう時の、私の恋人の対応は、こうです。
叱ることも諭すこともなく、ただ子供をあやすように「痛いね〜」と言いながら傷の消毒、冷却と手当をしてくれます。
そして、大抵こういう時は、ただただ涙が溢れてくるので、寝つく(落ち着く)まで「大丈夫。」と言いながら、側で心の整理がつくのを見守ってくれます。
そして、翌日以降はその行為に対して、私から話すまでは、触れないようにしてくれます。
EP.4 体調のいい時の接し方
精神的にまいってしまい、体調がどん底みたいな日もありますが、もちろん元気な日もあります。(私は、生理後の天気のいい日などは大抵体調がいいです。)
そんな日こそ、張り切ってしまい「あれもやって、これもやって、、、」と頑張りすぎてしまって、すぐに疲れてしまいます。
今日は元気だから出かけたい!と言って、外に連れて行ってもらっても、急に疲れが襲ってきたりします。
そういう時は、「休憩」に付き合ってほしいです。
察してもらうのは難しいと思うので、私は出来るだけ「あ、もう疲れてきそう。」という段階で恋人に話します。
そして、その時点で帰宅するか休憩します。
でも、元気な日も体調が悪い日も関係ない一貫した、いつもどおりの対応こそ一番嬉しいです。
NGワード集
「ダラダラ(ゴロゴロ)してるね。」
これ、一番グサッと刺さります。
きっと当事者が一番何も出来ないことに悩んでいます。
日常行為のハードルの低さは以下のような感じなんです。(今の私の場合)
と言った感じです。
なので、どうしても倦怠感が強い日は、布団でゴロゴロ以外できないことも多いです。
食事ができない日も多いくらいなので、この言葉は冗談でも可能な限り控えてくれると助かります。
「○日までに、必ず〜しておいてね。」
これも結構厳しいです。
というのも上記の通りで、できるかどうか本当に体調(心の調子)次第なので、期限と義務感の感じる言葉を負担に感じます。
「できれば〜しておいてほしい。無理そうなら〜までに話して。」と言い換えてくれると気持ちが軽くなり、案外出来たりします。
「どこの調子が悪いの?」
聞いた側は、配慮してあげたいから聞いているのだろうなと想像できます。
しかし、これは、自分でも分からないことが多く答えられません。
それに、日々、時間によっても変動します。
体に痛みときている時は、「肩が痛い」「頭が痛い」と自分でもわかるし、伝えられます。
しかし、なんとなく気だるいとか、元気が出ないというのは言い出しづらいです。
さらに厄介なのが精神的な苦痛がある日。
自分でも何が辛いか分からず不安感に襲われている日も多いので、「どこが悪いの?」と聞かれると責められている気持ちになります。
「もう良くなった?」
「ええ。良くなりたい気持ちは山々何ですが。なってないから休んでるんです。」と返したくなります。
それに、上でも書いたようにアップダウン期の繰り返しなので、自分でも良くなってるかわからなくて焦燥感に襲われていることも多いです。
言い換えるなら、「今日は、体調どう?」が嬉しいです。
可能なら「最近、体調どう?」と間違えないでください。
これも、アップダウン期の関係で“最近”がわかりません。
最後に
ここまでまとめてきましたが、全部覚えなくていいし、絶対やめて!というわけではありません。
一番嬉しいし支えになるのは、
この2点に配慮した言動です。
軽慮な言動に、想像以上に敏感です。
ただし、気を遣いすぎて不安症やうつ病の人と関わる側が疲れてしまっては、悪循環になります。
繰り返しですが、嬉しいのは2点を心に留めていることがわかる言動です。
あまり神経質にならず、これまで通りを心がけながら、少し配慮してくれると、生きやすくなります。
今回も長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
少しでも、ヒントになって関係構築のお役に立てれば嬉しいです。