ロイヤルミルクティーで世界は簡単に滅亡する
朝、持たせてくれたリンツのチョコは変わらず美味しい。
カフェに入って、HOTのロイヤルミルクティーか、HOTのココアにするかを迷って、今日はロイヤルミルクティーにした。
でも、今日のロイヤルミルクティーは茶葉があんまり好みじゃないかもしれない。ココアにすればよかった。
それに、朝肌寒くて急いで羽織ったオレンジ色のコートは、違った。
全く今の気分に反する、という感じで、建物に映る自分が目に入っては、「うるさい色だな。失敗した。」と思って、着替えに帰りたくて仕方なくさせてくる。
こういう毎日の小さな失敗とか、私を後ろ向きにさせてくるモノや、後ろ髪を引っ張ってくるモノも、人生に必要なんだよね。聞いたことある。
でもさ、そういうモノが重なると簡単に私の世界は滅亡する。
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滅亡して、世界が再構築されるまで、この滅亡が私にとって”よかった”とは思えない。
滅亡してる最中は、もう本当に抜け殻という感じだ。
こういう時は、「失敗がない人生からは、何も学べない」とか、
「不幸であることが、幸福だ」とか知ったこっちゃねぇとなる。
そんなもん失敗はないほうが嬉しいし、幸せな方がいいもん。
そういうことをいうと「これだから今の若者は!」のおしゃべり人形が出てくるのかもしれないけど。
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私は、今絶賛、『Dr.STONE』にはまっています。
人類がある日突然、石化してしまったんだけど、それから、3700年後、石化から戻った高校生が、科学の力を使って人類の復活を目指すというお話のアニメです。
ネタバレになりそうなので、深くは書けないけど、私の簡単に滅亡する世界と重なるんです。
一度、石化してしまって世界は滅亡したように見えたけど、主人公の千空は「諦めは、一番合理的じゃねぇ」なんて言って、人類の復活のために少しずつ仲間を見つけていく。
で、私は単純だから(いい意味でも悪い意味でも)、こういう言葉に簡単に影響を受ける。
「諦めは、一番合理的じゃない」
確かにな、と。
ただのアニメの一言で?とここまで読んでくださっている人は思うのかもしれません。
でも、アニメだからなんです。世界が滅亡している時に、小難しい哲学書なんて開く頭の余裕も、時間の余裕も、気持ちの余裕も一切ないんだもん。
だから、”たったアニメの一言”が、私には刺さった。
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こうやって、なんとなく自分のさっき簡単に滅亡したばかりの世界は、簡単に再構築を始める。
あとは、時間を仲間にしなくちゃいけない。とりあえず、今日は今日を味方にする努力をして、明日は明日にならなきゃ味方にできないから明日まで待つ。そうすれば、気付いた頃には私の新しい世界が再構築し終わっているだろう。
その頃には、世界滅亡の原因になった、精一杯やったことが失敗に終わったことや、やっと前進したのにその何倍も後退してしまったことの全部を含めて「わたし」で、その全部を含めて少し新しくなった世界から「成長」したんだ、と気付ける気がする。
まだ、断言はできないけどね。
次、ここのカフェに入ったら、HOTロイヤルミルクティーじゃなくて、HOTココアを頼めばいい。
オレンジ色のコートも、朝の気分と服の色には要注意!とメモにでも、残しておけばいい。
そう思い直して、一旦、不貞腐れるのはやめて、今日も世界の再構築を目指そうと思う。