出版記念パーティー-2のコピー

尊厳のある生き方と安楽死

安楽死は、リアルな状況に陥ってない人が机上の空論で、
主張するべき問題じゃないと思う。

もちろん私もそうだけど。

『世界はまた彩りを取りもどす』というノンフィクションを書いたことで、
生きるということへの視点がガラリと変わっていった。

難病ALS患者佐々木公一さんが
24時間呼吸器をつけて、ほぼ視線しか動かせない状態で
世界中の人に呼びかけ、家族と喧嘩をしたり笑いあったり、
文字盤を使って大学院受験をし、学び直し、
看護学校や福祉専門学校でいくつもの講義をする。
街頭に立ち福島支援の募金活動を行い、
政治に物申す大きな声を上げる(声は出ませんが)。
孫を可愛がり、大好きな書店を訪ね、時にお酒を飲む。

「尊厳のある生き方・死に方」なんて
その人の持っているものや状態だけでは
決められないということを痛感した。

死ぬことを選ぶかどうかはその人の権利、と言う言葉は
綺麗に聞こえるかもしれない。

でも、生きるのが簡単じゃないのと同じくらい
死ぬのだって難しい。

どう理想的に死ぬか、じゃなくて、
どうできるだけ幸せに快適に生きるかを
諦めないで、模索していくことが大切なんじゃないか。

神戸で活動を続けられている緩和ケア医の新城先生が書かれた
この記事はぜひ多くの人に読んでほしい。
ラストの方で、神経疾患の患者さんでも
呼吸器をつけて人生を楽しんでいる人がいると言うくだりで
拙著『世界はまた彩りを取りもどす』にも
リンクを貼ってくださっています。

#安楽死 #尊厳死 #緩和ケア #ALS  

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