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養成講座では教えてくれない日本語の教え方ーイギリスで教える

日本語教師になりたいと思ったらまず養成講座を受講することを考えるでしょう。私も20年以上前に養成講座を受講したのがきっかけで今のキャリアにつながっています。

イギリスで教えた経験から養成講座では教えてくれなかったさまざまな発見と経験をしてきました。


1.単純なパターン練習は良いが目的を伝えること

導入したあとは反復練習やパターン練習をするという教授法を教わりませんでしたか。この方法はアジアの人たちはだまって従ってくれますが、ヨーロッパの人にはあまり好まれません。命令されているようで文化的に好まないのでしょう。ですが、私は音の出し方や、語順、構文も英語とはぜんぜん違う言語ですから、大事な練習だと思っています。なので、”I am afraid that this is only pattern practice but it is good way to familiarise yourself with the language." などと説明するようにしています。

2.グループ演習をたくさん取り入れる

イギリスでは自立的に学ぶこと、アクティビティを通して8軒から学ぶ、活動のプロセスを大事にするのが教育現場で一般的です。なので、先生の話をじっと聞いてコツコツという、日本人が親しんでいるスタイルはなじまないことが多いです。タスクを与え、グループで討議したり、簡単なクイズやゲームで競う活動も取り入れるのがいいでしょう。

3.間違えてもいいから好きなようにやらせてあげる

正しい答えばかりを要求してはいけません。とにかくやってみて、でてきたものを評価する、 またどうしてそれを導いたのか聞いてみる、そんなやり取りはとても大切なものです。訂正をするなら、どうして訂正をしなくてはいけないのか、理由を付け加えることも大事。"They would understand that but most of the people would say ---- because---" というような具合です。相手を尊重するという姿勢を見せることにもなるので大事だと思います。 

4.意見を聞く・学習者にふる

先生ばかりがしゃべり続けず、"what do you make of this?", "Does it make sense?", "Any questions?"などと時々間合いを取り、学習者に水を向けることは学習者もリラックスできるので大事です。これをしないと、学習者はだんだん疲れてきてストレスをためてしまい、変なところで遮られたり、話しをもとに戻されたり、というような気まずい雰囲気になっちゃったりもします。

5.ドリルや練習問題はやり方を説明する

これは私の体験談ですが、印刷した練習問題を配布すると中国人の留学生は何も言わずに問の答えを書き入れ始めますが、こちらの人は指示があるまで待っています。これはどちらもそれぞれの文化で正しい姿勢なのでしょう。イギリスの方は先生の指示があるまで行儀よく待つものでしょうか。私はなるべく問題の回答の仕方などを説明しています。

6.褒め方をマスターする

イギリスの方は褒め上手。学校でも先生はよく褒めます。相手を尊重する意味でもあるし、学習は様々な形と結果があって然りということなのでしょう。日本人はなかなか苦手です。いいですねーばかりでなく、Brilliant, fantastic, nice work, that's amazingなど歯が浮くような褒め言葉をマスターしましょう。

以上です。いずれ英語で日本語を教える方法なども書いてみたいと思います。乞うご期待!

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