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2019旅する土鍋

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2013年より毎年おおきな土鍋をかかえて「旅する土鍋イタリア」取材vol.7。
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記事一覧

湖と山とパン

スイスとフランスの両親をもつ友人マガリーは三日月型の「レマン湖」にとけようとするオレンジ…

tamamiazuma
4年前
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ガラスの中の香港

あのまなざしが忘れらない。 6月と9月キャセイ航空を利用した。トランジットで降りた香港空港…

tamamiazuma
4年前
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旅する土鍋2019 「途立つ誕生日のスケルツォ」(後編)

(前編よりつづき) 後半目次 3. ドレスと口紅時速100〜 120キロくらいで飛ばせば、リグー…

tamamiazuma
4年前
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旅する土鍋2019 「途立つ誕生日のスケルツォ」(前編)

イタリア語「スケルツォ」は「冗談」という意味かつ、音楽の世界では快活で急速な三拍子の楽曲…

tamamiazuma
4年前
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旅する土鍋 2019 ミラノ「いつまでもどこまでも弟子でいい」

梅雨の曇天を家族に置き去りにするのは少しだけ心のこりだった。 タネをまきにゆく 長い旅も…

tamamiazuma
4年前
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「旅する土鍋2019」魚醤をもとめ能登へ

イタリアにきて一週間。出発前ぎりぎりに飛んでいった能登への旅記録をトスカーナの景色を見な…

tamamiazuma
4年前
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迷宮からうまれた「旅する土鍋」

あるとき土鍋をかかえてイタリアの広場に座ってまどろんでいたら、自分がどんどん小さくなって土鍋のなかに入りこんでしまった。かれこれ30年も時がながれた陶歴のなかで、うつわの迷宮にはいりこんだのは2回目だった。 1回目は30年前の学生時代、冷たいろくろ引きのうつわの中で水没しそうに慌てふためいていたが、2回目は妙に肝がすわっていた。 「このまま旅したい」そうそう、みなさんにこれを説明すると驚かれるのだが、うつわを成型するときは、ほとんど内側しか見ない。目をつむれば指でなぞった