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まいにち土鍋

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「365日の土鍋コッチョリーノ」 蒸す、炊く、煮る、焼く...などの調理法と土鍋サイズを記すだけの質素な日記。レシピは別にしたためているので、いつの日か有効活用できればいいな。
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2022年2月の記事一覧

大根だけのおでん #まいにち土鍋

ごはん食べられていますか?好きなものを飲んでぐっすりおやすみなさい。友人のシンプルだけど大切が詰まっているメッセージに胸が熱くなる。いかようにもいたします。仕事仲間のシンプルだけど責任感たっぷりなメッセージにも頭が下がりっぱなしだ。不思議なことに、眠くても、悩んでも、まいにち頬ばれるし、見つけた隙間の時間に創作意欲は盛り上がる。 ありがとう。 ベランダの野菜箱の中に大根が2本もある。 シンプルな料理をつくろう。おでんつゆを丁寧につくって、大根の皮をむき、面取りをしよう。お

豚バラと芹の炒飯 #まいにち土鍋

ベーコンの炒飯がおいしいと思っていたけれど、豚バラでつくったら思いのほかおいしい。ネギをパラつかせるのよねと思っていたけれど、芹を刻み入れたら春だったとか。思い込みというものは思考を狭めている。 世界の喧嘩、疫病からの分断。地球の警告が聞こえないのだろうか。それとは別にあいにく自分の身のまわりも騒がしく、こうなったら180度回転して泰然自若たるまいにちを過ごそう、春よこい。季節はめぐり、あなたは私を忘れてしまうだろう。そんな春なのに。 2月26日(土) 炒める「土鍋コッチ

ちまきとニンジン蒸し #まいにち土鍋

冷凍してあった小籠包専門店のちまき。 時間がないとき、本格的なちまきや小籠包が冷凍庫にあると充足感でいっぱいになる。 解凍するため2合炊きサイズの土鍋に水を入れて、沸騰したらセイロを乗せる。ちまきの隙間には、短冊切りにしたニンジンをギュギュッと仲間に入れよう。手間はひとつで栄養素ふえる一手かな。 ほかほかセイロ弁当のできあがり! 2月25日(金) 蒸す「土鍋コッチョリーノ2合炊きサイズ」 ちまき(大二郎の小籠包)/ニンジン半分(千葉) 大二郎の小籠包の「美味しい作り方

菜の花寿司 #まいにち土鍋

某美術館に作品を貸し出しに行く。まいにち自分の身のまわりに試練が起こり、現実逃避したくなるような朝だったけれど搬入へ。道すがら日当たりの良い畑で菜の花が咲いているのを見た。それなのに、海の向こうでは戦争がはじまった。 ああなんだかなあ、あの菜の花畑みたいなお寿司が食べたいなと思った。サッとゆでた菜の花は、よくしぼって、茎の部分をコロコロに切ってお寿司に混ぜた。花を咲かせたいなと思ったので、塩、甘酒で味つけして炒ってそぼろにした。 酢飯をあおぎながら、ふと「花の色は移りにけ

キーマカレーと玄米ごはん #まいにち土鍋

インド帰りの友人にもらったギー。 無塩発酵バターを煮詰め、水分、タンパク質、糖分などを除去したピュアオイル。ギーを使ってタマネギのみじん切りを炒めると、香りとコクが断然ちがうような気がする。もうすぐなくなりそう。ギーどこで買ったらよいだろう。 土鍋でカレーをつくるのもいいですよ。煮詰まってカレーにとろみがついたら火を消して余熱調理。召し上がる前に再加熱すると味が落ち着いて最高。あと、カレーと玄米の相性がなかなかよい。まいにちは、相性というかけ算に助けられているように思う今日

玄米ごはん -そこに土鍋があれば- #まいにち土鍋

まいにちごはんを炊く。それができない日があっても、日記が書けない日があっても、そこに土鍋があればちいさなちいさな文明がうまれる。 仕事でひっぱり凧とか、遊びに一心不乱とか、そういうカッコいい理由じゃないけど、一日の時間が台風みたいに吹っ飛ぶ日があるなあ。 2月22日(火) 炊く「土鍋コッチョリーノ3合炊きサイズ」 玄米(秋田)/塩(沖縄)/水 土鍋玄米、みなさんはうまく炊けていますか?今度お教えしますね。

かきたまスープ #まいにち土鍋

お蕎麦の温かい汁が、ミニ土鍋いっぱい分くらい余っていたので、ウホウホ喜んでかきたまスープに仕立て直した。シイタケと甘しょっぱい香りが、早めにお昼ごはんにしませんかとせき立てる。 お蕎麦用のつけ汁をカップに少し取り、とろみ用の米粉を溶く。米粉は溶けやすくダマにならないのと、グルテンフリーな食材であるので、我が家では片栗粉の代わりに使うことが多いのだが、問題は、溶き片栗粉のように透明にならず白く濁ってしまう。 地球も、世界も、日本も、仕事も、ソーシャルネットもうまく言ってるこ

カッペリ入りトマトパスタ #まいにち土鍋

この数ヶ月、いや実はこの1年ほんとうに試練がいっぱいなのだけれど、不思議と食欲がある。図太くなったものだ。シチリアのパンテレリア島産の塩漬けカッペリ(ケッパー)が食べたくなったから、トマトソースをつくろうと思う。 これまでの人生、仕事柄もあってショートスリーパーだったぶん、取り戻そう作用がいつも働き、眠れないということもない。ただ眠りは子どものころから浅く、夢は3本立ての脳内深夜映画館。ひどい時は1時間おきに起きて時計を見て「トクした」と笑いまたすぐ眠るというようなおかしな

黒ニンニクとチョコアイス #まいにち土鍋

驚くなかれ。 その黒いむちゅっとしたニンニクの味。いただいた友人に、どうやって料理するの?と聞いたら「とにかく食べてみて!たとえるならプルーンっぽいから」と想定外の食材名が。でも、ほんとだった。 驚くなかれ。 その黒いニンニクをチョコレートアイスに乗せてみた。目をつむりながら食べると、それはイタリアのVenchiで食べた濃厚チョコレートアイスみたいになった。まいにちには想定外の味もなくちゃね。 2月19日(土) 冷やす・盛る「ミニミニ土鍋 0.5合炊きサイズ」 ミニミニ

椎茸炊き込みごはん #まいにち土鍋

大きな純国産菌床の椎茸を見つけたので、出汁と香りを純粋に嗅ぐべしと、シンプルに炊き込むことにした。 口に入れて舌で味わうものの、数秒で胃袋に流れてしまうなら、できあがる時間も楽しもう。土鍋の煙突から上がる蒸気は天然芳香。部屋が土とキノコの香りに満ちあふれ、森にいるみたいだ。 振り返ると、まいにちシンプルな料理しかしていないけれど、じゅうぶん楽しい。まいにちの料理が、つくる人のを尊ぶものでありますように。そこに寄り添えますようにコッチョリーノ。 2月18日 炊く「土鍋コッ

ベーコンとジャガイモ焼き #まいにち土鍋

炊き立ての土鍋ごはんを蒸すあいまに、おかずをつくる。手間はかけない。ベーコンを厚く切って、今年一番かな、小さい新ジャガイモを切り、耐熱の皿の上でジリジリと焼く。待って待ってひっくり返す。 ごはんをかき立てる。焦げ色がついた熱々のベーコンとジャガイモにガリガリとミルで粗塩を挽き、ごはんの上に乗せてふうふういただく。豊潤な大地に育まれた味。 ベーコンは八ヶ岳中央農業実践大学校の学生と教員が育てた豚で、先日の鶏肉同様、アニマルウェルフェアに配慮して放牧飼いされたお肉は、着色料や

ザワークラウトとソーセージ #まいにち土鍋

ザワークラウトの味調整はいつも家族の仕事。 すでに酸っぱく発酵した大瓶ザワークラウトを買ってくるのだが、キャラウェイや塩を入れて水を飛ばし、なかなかの味わいに仕上げてくれる。白ソーセージではなく普通のソーセージしかなかったけれど、キャベツと一緒にじわじわ煮込む。ザワークラウトの酸味とソーセージから出る肉汁が混ざり旨味に変わる。インスタントなのにごちそう気分。 アーヘンに住むマイスター称号を持つ作家にいただいたマスタードを添えて。大切に大切に食べていたけれど最後のひとすくいだ

炊き立てごはん #まいにち土鍋

20年くらい経つだろうか、八ヶ岳の麓から届けてもらっている野菜は、その時に収穫されたものだけなので、何が届くかわからない。 届いた箱を開けて季節を感じ、何がつくれるか考える。時に仕事や子育てに追われながらのそれは頭の体操であったが、飾り気ない思考のきっかけになったなあ。不作だと野菜の代わりに届けられる手作り味噌や豆というのも、生活の道理を感じるので好き。 満々に陽が当たる休耕中の田んぼや畑。山の陰を背負う民家。どれだけ人々が生きるために農耕を優先してきたかがわかる風景に立

とろろがけ玄米ごはん #まいにち土鍋

おへそと山芋 あちこちの場所と工房を往来しており目がまわるようだが、おへそを意識して大地に仁王立ちしている。少し天から引っぱっておくれよと甘えがあったが、おへそを意識していたら、解決は地にしかないと気づいたのだ。 名産地である信州山形村の長芋をすって、甘い甘いと感激しながら、お蕎麦やごはんにかけて食べている。長芋を使った料理も良いが、土の香りをしみじみ味わいたいから、おろすだけ。戦国時代から栽培していたというそれは、地の味がする。掘ったばかりの巨大な長芋を迷いながら選んだ