土鍋で秋を炊く② サンマごはんに耳をすませば「3つの土鍋ごちそうサウンド」


土鍋で炊く秋刀魚ごはん編

土鍋の蓋をあけるとき、ゴロゴロンと蓋と本体がすりあう土の音が好き。あの音は、金属の調理器具にはない、ひとつめの『土鍋のごちそうサウンド』。旅する土鍋は、日本に帰ってくると深く深く根っこをおろし、目をつむり深く息を吸い土着を楽しみ考える。耳をすませば。

秋刀魚が食卓にあがったら手を合わせるように喜び、頭まで食べ、骨一本だけがきれいに残る我が家。もちろん焼いた秋刀魚にかぼすを絞るだけで充分なのだが、人数分の秋刀魚がないときに、煮炊きする。

通常は玄米食だが、炊きこむときは、魚の香りを引き立たせるために、白米(または麦飯や雑穀)にして、苦みある秋刀魚の内臓と骨から出る旨味こそが好物なので秋刀魚は丸ごと。分量の水にペロンと昆布と生姜を入れるほかは、出汁に味をつけず、代わりに秋刀魚に塩をすりこみ30分ほど置き、焼いてから炊き込む。


土鍋に耳を近づけると、ふたつめの『土鍋ごちそうサウンド』が聴こえはじめる。ふつふつという米が炊ける音。

最後に3分ほど強火にすると、みっつめの『土鍋ごちそうサウンド』が土鍋底からぱちぱちと小さな音を立てはじめる。サッと火を消す。土鍋の余熱でおこげができるのだ。10~15分ほど蓋をして蒸らせば、ふっくら完成。

とんでもぜいたくな秋がやってきた。

*追記* 秋刀魚ごはんには山椒がぴったり。

写真:3合土鍋  
(米のみ)3~3.5合
(秋刀魚ごはん)米2.5合、秋刀魚2本


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お礼に花の香りを!
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tamamiazuma

うつわマガジン2018

2つのマガジンに含まれています

コメント4件

うちも土鍋でご飯を炊くので、音を思い出してうんうん…と頷きながら読みました。ご飯が炊けるまでの音、良いですよね。ふっくら炊き上がった秋刀魚も美味しそうです(*´∀`*)
土鍋のおいしさを共有できて嬉しいです。見た目ばかりでなく、あらゆる感覚をコッチョリーノの土鍋が呼び覚ませられればいいなぁと思っています。
うちも秋刀魚ご飯作る作る!! 炊き上がったら、おしゃもじで混ぜ混ぜしてお茶碗にぽったり。2.5合はさすがの青春量。うちは1合にさんま1.5匹…土鍋小さいと、さんま あんまり入れられないっ💦土鍋とさんまはマストな日本の組み合わせの味。炊飯器では出せない味!
料理のプロ夫婦より太鼓判ありがとうございます!旨味を含んだ秋刀魚の油分と塩分がごはんの下までしみていて美味!土鍋の中だと冷えてもおいしいし、土鍋の中でほぐすので無駄もいっさいなく一石二鳥。山椒をふりかけて♡
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