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いいねがあまり伸びない理由

寒いですね。私冬より夏の方が好きかもと思い始めてきました。


100本ショート漫画描くぞ!と意気込んで始めた週一X自主連載。
早いものでもう1ヶ月以上経ちました。
2回ほど休んでいるものの、机に向かって作業するのにも慣れてきまして、始めたころは集中力散漫でYouTubeや音楽を聞き流さなきゃやる気が出なかったけど、今じゃ無音でもできるようになりました。

人は遅くても66日で物事が習慣化するそうです。ちなみに66日目は今月の下旬ごろです。

1月末からスタートしたショート漫画。5作目は長くネームを切ってしまったので、先週から4pごとの連載形式で発表しています!▼

「ハンドクリームユーアーネェム」という高校生の漫画です。
全24pになる予定です。

この漫画、今まで上げたショート漫画と比べるとあまり伸びていません。

現在はもう少しいいねついてますが

まず24pの物語を4pずつ小出しにしているのですが、こういう手法を取る場合は一話一話にインパクトがないとダメなのかもしれません。4pごとにオチをつけるとか。
昨日あげた第二話も結構下回っていて、これは一話の下にツリーでくっつけたので気づかれにくいというのもあるかも。こうやってちょっとの不親切さで結果が左右されますので、SNSは発表の仕方も大切なんだなぁと実感してます。

改めて、なぜいいねが伸びないのか?この作品の二話以降のペン入れをしながら自問自答してました。

すると、今回に限らず自分のこれまでの漫画を読んでみてあることに気づいたのです。


いいねが伸びない理由は?

私の作品って「過程が描かれてない」んです。

例えば初めて描いた32p漫画。これをコミックバンチに持ち込んだ時(オンライン)、「感情はよく描けてるけど主人公がどうしてここまで悩むのかがわからない」と指摘を受けました。

初めて描いた32p漫画
編集者さんからの指摘

私は正直編集さんの言っていることがあまり理解できませんでした。わかろうとはしましたが、感情描けてるなら作品としてはいいのでは?という気持ちが大きかったんです。

マンガ専科在籍中も漫画とはキャラの感情を描くのだと教わりましたし、講師のごとう先生からは「田丸さんは感情を描くのが好きだから表情のバリエーションを増やすといいと思います」とつのだふむさんの「糸島」の模写を勧められたりしました。

「そうか私は感情の部分が上手いんだ、表情描くの好きだしな」とこの強みを伸ばすことを第一にそれ以降は執筆をしていました。

が、雑誌の編集さんに見せると口を揃えて同じことを言われるんです。「感情の部分はいいと思いますけど…」

キャラが悲しんだり泣いたりする理由はちゃんと考えてあり、自分でもわかっているのですが、読む側にしたら「どうしてこうなったの?」と疑問に思われてしまう。
どうやら私はキャラがその感情に至るまでの描写を省いて描く癖があったみたいで、読む側に対して説明不足が生じていたようです。

いいねする理由の一つに共感があると思うのですが、キャラの感情の過程を丁寧に描くことで読者はキャラに感情移入でき、感情移入=共感となり、いいねの数に関わってくるのかなと思いました。

なので現状いいね数の原因は感情ではなく感情移入の部分足りてなかったからと解釈しています。

じゃあ肝心の感情移入はどうやってさせればいいのか…?


感情移入シーンはどう描く?

細かいですが最初は「感情移入」という言葉が出てこず、「私には何かが足りてないんだ」と漠然と思っていました。

そして創作の合間に読みたかった漫画をKindleでいくつか購入し、「このシーン好きだな」「ここの感情いいな」と楽しんでいたところ、ある一つの疑問を抱きました。

私が「心を打たれるシーン」ってどんなところだろう?

ごとう先生は「好きな表情」をスクラップすると良いよとよくおっしゃってますが、「その表情や感情に至るまでの過程」もピックアップしていけば何かが見えてくるのでは?と既存作品の色んなシーンを頭の中で思い浮かべてみました。

私の場合、心打たれる=胸がズキズキする ということに気がついたのです。

思い返せば小説でもドラマでも実生活でも、胸がキュゥゥゥと痛くなる場面がいくつもありました。
胸キュンとはまた違い、心が傷ついたり悩んだりして涙が出そうになる感覚です。どちらかというと胸ズキですね。
あいみょんで一番好きな「朝陽」という歌があるのですが、「嫌いじゃない痛み」という歌詞の部分かなと思ってます。

かつて受講した山田ズーニー先生の講義でも、泣く瞬間は参加者それぞれ違っていたことを思い出しました。
40名ほどの参加者が最後に作文発表をするのですが、そのうち私の涙腺を刺激したのは4名の方の作文。面白いことに自分が全く経験したことないお話であるほど泣いてしまったんです。(例えば恋人と別れた経験、姉に嫉妬していた経験などです。私は恋愛経験うすうすの長女です)

どうして自分が経験したことじゃないのに胸が熱くなるのか。
それは「根本思想」が関係しているのではないか思ってます。私の中にそれと似た考えや疑問・思想が宿っている…というか。
(根本思想を詳しく知りたい方はズーニー先生の著書を▼)


では主人公のバックボーン(過去)を描けばいいのかな?となりましたが、回想シーンは読者に伝わりにくく、共感が難しいとどこかで聞いたことがあります。
今主人公が立っている場所で、胸を打つようなシーンを考えた方がいいのかもしれません。

あと「主人公が怒る・キレる」という締めも、(私の漫画では)よくないと思ってます。
以前主人公が最後ブチギレて終わるスカッと系の漫画を描いたことがあるんですが、編集さんには「唐突すぎる」と言われました。

2023年秋頃の作品

怒るって復讐系漫画のように主人公がそれなりのことをされてないと、読者置いてけぼりになるようです。確かに怒ってる理由が薄いと「そこまで?」となってそのキャラを応援したくならないですよね。
編集さんには「怒らずにラストは可愛く健気に締めて欲しかった」とアドバイスもらいました。怒るのがダメというより、私の描くキャラならこうしたほうがいい、ということです。よくわかってらっしゃる。
私自身あんまり怒ったりしない人間なので、それをキャラにさせてもダメってことですね。

自分の「胸ズキ」に沿って自然な描写をしたほうが、キャラの人間らしさが伝わるのかもしれません。

まとめ

「いいねは共感→共感は感情移入→感情移入は胸ズキ(胸がズキズキする)部分」

胸ズキは、結局マンガ専科で最初に習った「さらけだし」に繋がるんじゃないかと思ってます。
私の作品が、創作よりエッセイの方がやや定評があったのは「さらけだし」の有無かもしれません。実際プチバズったものはかなりさらけだした内容でしたし。

今までのショート漫画で唯一胸ズキしてたのは…と考えると、「1時間で存在を忘れ去られる主人公」の漫画で。これ結構いいねついてたので根拠があるということになります。▼

この話はいつかシリーズで描きたい


ハンドクリームの話は現在二話まで発表しておりまだ制作途中ですが、感情移入の部分を追加・微調整しながら清書していこうと計画してます。

ラストまで頑張って描きますので、追っかけてくださると嬉しいです。

▼こちらから読めます!▼


▼私がKindleで読んでる作品▼


▼「漫画を学ぶのってどうなのかなぁ…」と珍しくネガティブモードになってた時、ちょうど上がっていた、ごとう先生のラジオ▼


読んでくださりありがとうございます。また来週!

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