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グレートマザーとアニマ…優先順位がわからない、地道な作業は苦手②

七芒星を調べているうちに、ババロンといった社会的に不謹慎扱いされている女性像について関心∞になった私。最近やさぐれているせいか?不謹慎とか不道徳っていうキーワードにワクワクします。
この前も少しまとめたのですが、七芒星についてサルベージすると銀の星がヒットして、銀の星は緋色の女っていう言葉につながりました。
「緋色の女」って何?って来ると思うけど、ナサニエル・ホーソーンの小説『緋文字』読むとわかりみが早い!かと思います。
ガッチガチのピューリタン社会の中で超タブー視されている不義密通、姦通した女性の物語。
主人公の女性は「A」っていう緋色の文字を付けさせられ生活することを余儀なくされた。緋文字のAとは「密通・姦通・不義」を表す“Adultery”のイニシャルAのこと。現代社会なら侮蔑的表現、ヘイト行為でモラハラ、人権や尊厳を辱める案件。


リリスと緋色の女

前回もリリスと緋色の女について述べていますが、私の頭の中では「リリス=ババロン=緋色の女」が公式キャッチフレーズとして定着しています。
リリス自体が太母(グレートマザー)の象徴だと思われます。
最も抽象的な形では女性の性的欲動、および解放された女性を象徴しているようです。
ただし最も多産であるという意味では母なる大地とも同一視されるようで、日本でいうなら伊邪那美なのでしょうね。多産なんだけどいのちも奪う怖いお母さん。
バビロニアの創世神話『エヌマ・エリシュ』において、ティアマトが伊邪那美ポジションだと思います。



グレートマザーについて

ピクシブ辞典を参考にすると
”「大いなる母そのもの」の生命的原理を表す。 グレートマザーは子供を慈しみ育む力である一方、子供を押さえつけ飲み込み破滅させる怪物もまたグレートマザーである。
そのため、子供がグレートマザーからの支配に打ち勝つことを自立のステップとして捉えることもできる。”そうですね。

グレートマザーを象徴する(とされる)シンボル
海 大地 森林 洞窟/穴
闇/暗黒 渦/渦巻き
女神/聖母 観世音菩薩 地母神/大地母神
魔女 怪物/モンスター 巨女 鬼女
ヴァギナ・デンタータ

これは私の偏見かもしれませんが、なんとな~く一部のキリスト教って処女崇拝とか偏向がある感じがします。
アジアとは違うテイストで男尊女卑っていうか、なんか女性を家庭に縛り付けて発言権を奪うっていうか、使用人みたいに扱う感じがあったのでは?って勘ぐってしまいます。
フランス研修という名の慰安旅行で便宜を図って、議会では賛同よろしく!逆らわないでね!みたいな案件がありました。

男性が優位になる社会を構築するため、悪い女性のアイコンとして「リリス=ババロン=緋色の女」っていうイメージ?ストーリーを作ったのかな?って思います。
こんなことしなくても、私たちの意識がプラトンやソクラテスくらい賢くなって、「オールドワイズマン」クラスにレベルアップしたら「グレートマザー」だって暴れることは無いと思うのだけれど。結局、私たちの中にあるアニマやアニムスが未成熟だから、宗教や倫理観、社会的道徳で強制的に家庭内支配関係、ダイナミクスを作って枠に収めるしかないのかな?って思います。


リリスとアダムとイヴ(マリア)

キリスト教が理想の女性像として利用したのが救世主の母マリアだと思います。社会の持つ理想的なアニマとして聖女として、神格化されていると思います。
こういうアイコンがあると、世の女性はみな「マリア様を見習って~」とか「マリア様のように清らかに、慈悲深く~」みたいに、聖母マリア様的な優等生ペルソナを付けられてしまう。自由な意見、自由な生き方ができなくなって抑え込まれてしまうのでは?って思います。
神聖すぎる存在は人心操作、人心掌握の道具にされやすく、数々の美談がもはや呪縛になりかねない。って言うと性格悪いかも?です。

リリスとマリアの対比は、我が子を殺しかねないおっかないグレートマザーと清らかで慈悲深い乙女のアニマみたいな感じでしょうか?
タロットカードの「6.恋人」アダムを取り合う二人の女性。ママ的なリリスと乙女なイブがアダムを奪い合う構図みたいな感じにも見えます。

マルセイユ版タロットの恋人
Jean Dodal - http://www.tarot-history.com/Jean-Dodal/, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4687420による

マルセイユ版タロットに注目すると、2人の女性が1人の男性の両側に立ち、その頭上に天使らしき1匹(?)を確認できるがこれはクピド(キューピッド、またはエロース)であり、(人間的な)生臭い男女の関係を表していると言える。向かって左側に位置する女性は(頭の被り物から見て)ある種の権力を持っているようであり、我が物顔で男性の肩に手を置いている。一方、向かって右側の女性は年も若く、アプローチも情熱的であろうことが男性の心臓に近い部分に当てられた手から窺い知ることができる。どことなく、頭上の天使とこの女性は協力関係にあるように見える。中心の若者は明らかに優柔不断であると見て取れるが、それは2人の女性両方が彼にとって大切な何かであることを表している。具体的には、彼の頭は(彼自身から見て)右側(意識・理性)の威厳ある人物へと向けながら、残りの身体は(彼から見て)左側(本能・無意識)の金髪の人物へと向けられていることから、まるで万力に挟まれたかのように身動きすらままならないようである。そこで「優柔不断」という解釈や「選択・決断」という意味がうまれる。
ウェイトは無駄を省いて均衡の取れた1組の男女を書き表した。ウェイト版に描かれている人物は、旧約聖書のアダムとイヴ(ユダヤ教の聖典・タルムードのイブとリリス又は女神アプロディーテーとイリオスの王子・パリスとも)がモチーフとされる。クピドに代わる天使はラファエルをモチーフにしたものに変更されている。イヴらしき女性の後ろには善悪を知るための知恵の樹、アダムらしき男性の後ろには永遠の命を司る生命の樹が描かれる。知恵の樹には、エデンの園のエピソードの中で、邪悪な物、人を惑わす存在として蛇が巻き付いている。蛇は、錬金術においては地上を這う低俗なものであるが、そこに留まらず進化を遂げ、サソリとなって消化し、天に上がってワシに変成するとされている。なお、この蛇は「10 運命の輪」の札にも描かれており、「9 隠者」のカードの一部には、杖に巻き付いている様子が描かれているものもある。絵柄の男女の間の奥に映る山は、聖者が修行する場所、険しい岩山は神の峻厳と人の試練の象徴である。


仏教の神さまでタロットを作るなら、山姥と観音様が大日如来を奪い合う三角関係的な構図が合うと思います。
神道なら、伊邪那美と櫛名田比売が須佐之男命を奪い合う感じ。
グレートマザー:山姥、鬼女、冥界の伊邪那美
アニマ:観音様、吉祥天、櫛名田比売
日本人のアイデンティティーに根差しているアイコンはこんな感じではないかな?


何でババロンとかリリスは緋色なのか?

ババロンを掘り下げると「銀の星」っていうワードが出てきます。銀の月ならわかるけど、銀の星ってことは・・・?
水銀のことかな?って思うわけです。
聖母マリア像的な象徴、神に仕える清く正しい神聖な巫女様を「天の真実」を表す意味で「ウルトラマリン・ブルー」や「銀色の月」としたとき、俗世間の赤にまみれ欲と下意識に従う獣性の強い堕落した女性(個人的には堕落していないと思いますが)緋色の星で表すのだと思います。
ただこれは単なる緋色ではなく銀になる緋色、すなわち辰砂=水銀なのだと思います。
錬金術で「水銀」は女性原理をあらわすそうです。
占星術で水銀マーキュリーは水星です、これは越境の神ヘルメスのことだと思います。だから、グレートマザー意識は水銀とか、マーキュリーとかヘルメス時代のアカシック的な部分に抵触する、かなり下の方にある意識なのでは?と思います。