見出し画像

ネメアのライオンとディオニュソス

ロイヤルスターについて、気になるので少しづつ掘り下げていこうかな?みたいに思っています。
占星術系の星の象意のルーツが大体ギリシャ神話由来のものが多いかな?って思うので、いつものようにwikiを参考に別の系統の神話も追加できたらいいかな。って思っています。


しし座の歴史と神話

獅子座は最も古くから認識されていた星座のひとつで、紀元前4000年頃にはメソポタミア人にも同様の星座があったという考古学的証拠があるそうです。ペルシャ人は獅子座をセルまたはシルと呼び、トルコ人はアルタン、シリア人はアーリオ、ユダヤ人はアーリエ、インド人はシムハと呼び、いずれも「ライオン」を意味したそうです。

バビロニアの天文学では、この星座はUR.GU.LAと呼ばれ、「偉大なライオン」であり、明るい星レグルスは「ライオンの胸に立つ星」として知られていた。レグルスはまた、王星として知られていたように、明らかに王権的な関連を持っていたそうです。

一部の神話学者は、シュメールでは、レオはギルガメシュに殺された怪物フンババを表していると考えています。

しし座とヘラクレス12の労働

ギリシア神話では、獅子座はヘラクレスによって最初に殺されたネメアのライオンとして知られています。
ネメアのライオンは女性達を人質として洞窟の隠れ家に連れて行き、近くの町から戦士たちをおびき寄せ、不幸遭遇して苦しんでいる娘を助けることになりました。
しかし、この屈強なライオンはどんな武器も通さなかったので、戦士たちの棍棒、剣、槍は役に立ちませんでした。
ライオンを討伐して情勢たちを助けるために「素手でライオンを倒さなければならない」とヘラクレスは悟りました。彼はライオンの洞窟に忍び込み、至近距離でライオンに格闘を挑むのでした。ライオンがヘラクレスに向かって勢いよく飛びかかったとき、彼は空中でライオンを捕らえ、片方の手でライオンの前脚を、もう片方の手で後脚を掴み、ライオンを後方に曲げて背骨を折ることに成功しました。そして、捕らわれていた乙女たちを解放することができました。ゼウスはヘラクレスの労働をたたえ、ネメアのライオンを空に配置した。と言われています。

ローマ時代の詩人オウィッドは、この動物をエルキュレウス・レオ(Herculeus Leo)、ヴィオレントゥス・レオ(Violentus Leo)と称しています。Bacchi Sidus(バッカスの星)もその称号のひとつで、バッカス神は常にこの動物と同一視されていました。しかし、マニリウスはこれをJovis et Junonis Sidus(ジュピターとジュノーの星)と呼んでいました。

ん?詩人オウィッド説だとしし座=バッカス??
バッカスっていったら葡萄酒の神さまで、デュオニソスってことになるけど…
ネメアの森の獅子退治=異母兄弟デュオニソス殺しってことになるんだけど?ギリシャ神話の無限ループや迷宮感を感じます。

ラクーサ語ではディオニュソスという名前は「ゼウスの足を引きずる」を意味するため、ヘルメスが生まれたばかりの子をディオニュソスと名付​​けた。という説があります。ディオニュソス(オルフェウス)沼感半端ない、調べてもキリがないし、なんかもうお手上げ。


バッカス=ディオニュソス=オルフェウス


ディオニュソスというシンボル

最古のディオニュソス神像には、髭を生やしローブをまとった壮年の男性が描かれています。彼は松ぼっくりのついたフェンネルの杖を持ち、ティルサスとして知られています。後に描かれるディオニュソスの姿は、髭もなく、官能的で、裸か半裸のアンドロギュノス的な青年で描かれています。彼を信仰する行列(ティアスス)は、熱狂的女性の従者(マエナド)と勃起したペニスを持つ髭を生やしたサテュロスで構成され、ある者はティアススで武装し、ある者は踊ったり音楽を奏でたりする。神自身は戦車に乗せられ、たいていはライオンやトラのような外来の獣に先導される。この行列は、ディオニュソスの秘儀の信奉者たちの教団のモデルであると推測されています。ディオニュソスは、都市宗教では、従来の社会に属さない人々の保護者として表象され、その結果、混沌として危険で予期せぬもの、人間の理性から逃れ、神々の予期せぬ作用に帰することしかできないすべてのものを象徴しています。

屠殺される雄牛
ディオニュソスは復活の神であり、雄牛と強く結びついていました。オリュンピアのヘラの祭りの賛歌では、ディオニュソスは雄牛として招かれています。
ウォルター・ブルケルトは、「(ディオニュソスは)かなり頻繁に雄牛の角を持って描かれ、キジコスにおいては雄牛のような姿をしている」と述べ、ディオニュソスが雄牛の子牛として屠殺され、非道にもティタンたちに食べられてしまうという古代の神話にも言及しています。

蛇と男根
蛇と男根は古代ギリシアではディオニュソスの象徴であり、ギリシアとローマではバッカスの象徴で した。男根像を担いだり、男根を表現した荷車を引いたりして、村人が通りを練り歩くファロフォリアと呼ばれる行列があります。ファロフォリアの男神は一般的に豹か豹の皮をかぶり、ティルサスを携えて行進します。彼の図像には、髪や首に蔦や蛇の花輪をつけたマエナドが含まれることもあるのだとか。

イチジクの木
ディオニュソス信仰は樹木、特にイチジクの木と密接な関係があり、エンデンドロス "木の中にいます者 "やデンドリテス "木の者 "など、ディオニュソスの別名のいくつかはそれを示しています。Petersは「木の間を走る者」、あるいは「森の中を走る者」という原義を示唆しています。Janda (2010)はこの語源を認めていますが、「(世界)樹を駆り立てる者」という宇宙論的な解釈を提案しています。
この解釈は、ニーサが「木」の意味から山の名前に再解釈されたことを説明しています。インド・ヨーロッパ神話の軸となるものは、世界樹としても世界山としても表現されるそうです。


シリウスの夏、オリオンの秋
ディオニュソスはまた、夏と秋の移り変わりとも密接に結びついています。戌の星シリウスが昇る地中海の夏は、天候が非常に暑くなるが、収穫の期待が高まる時期でもあるそうです。
オリオン座が空の中心にある晩夏は、古代ギリシャではブドウの収穫時期だったのです。
プラトンはこの季節の贈り物を、収穫される果実とディオニュソス的な喜びと表現しています。
ピンダルは、「真夏の清らかな光」をディオニュソスと密接な関係があり、おそらくはディオニュソス神そのものの体現であると描写しています。ディオニュソスがゼウスの太腿から誕生したときのイメージは、ディオニュソスを「ゼウスの光」(Dios phos)と呼び、シリウスの光と関連付けています。


比較神話におけるディオニュソス

古代ギリシャの宗教におけるワイン、演劇、エクスタシーの神であるディオニュソスは、古典的な崇拝者とその後の学者の両方によって、他の多くの神と比較されてきました。
これらの神々には、イエス・キリストやエジプトの オシリス、ヒンドゥー教のシヴァ神、シュメールのタンムズ(ドゥムジッド)などの古代ギリシャの宗教外の人物や、ハデスなどの古代ギリシャの宗教内の人物も含まれます。

アドニス
プルタルコスのシンポジウムでは、アドニスをディオニュソスと同一視する人々がいると述べられているそうですが、プルタルコスは彼らを恋人であると考える人々がいることを認めているそうです。恋人か〜。

イエス・キリスト
イエス・キリストとディオニュソスは古くから比較されてきました。殉教者ユスティヌスは、最初の謝罪の中で、ワイン、ロバ、死と復活の使用を通じて、ディオニュソス崇拝がキリスト崇拝を模倣していたと述べているそうです。

エジプトのオシリス神
ヘロドトスは『歴史』の中で、オシリスはディオニュソスのエジプト型であると多くの人が信じていると述べています。

結局しし座からデュオニソスにつながって、「死と復活」とか「葡萄酒」とか、シリウスとかなんかいろいろ出て来てよくわかりません。でも、ブドウを収穫する時期にシリウスが輝くとか、シュメールの牧羊の神ドゥムジはタンムーズ (ユダヤ暦で10月)とか、何か関連するものがあるんだろうな?って思います。シュメール神話もとても面白くて興味深いので、時間があればちょっとづつまとめられると良いな。

最期にとっても参考になるサイト👇知の結晶って本当に美しい