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夢見のキロク庫

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夢は突拍子もなく。でも、あとで意味がつながることもある。夢を蓄えておくための記録庫
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記事一覧

夢の役割。心の整理・記憶、創造の種。

「そろそろ、朝。出かける時間になったから、起きて」と、私を起こしに来た夫は、うめくような…

ケンカのあとを見る

「今日は、おひさま出ているから」と、窓を開けての部屋そうじ時間を持つ。 羽ぼうきで、さっ…

必死になると、身体に力が入る

何とかして、離れていこうとするボートを岸辺にとどめなくては! 手の指の先はもう、感覚があ…

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言葉より前にあるもの。匂い。感触。

おふとん、おかえり。 打ち直しに出ていた敷布団が帰ってきた。入れ替わりで、タバコのにおい…

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風にゆるむ。

きんこーん。トントントン 「お手紙、届けに来ましたよ」 はーい。 洗い物の手を止めて、玄…

匂いは記憶を直接、連れてくる

出張に出ていた春先のことを、最近、よく夢に見る。 目覚めかけたあたりから、敷布団の下を探…

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大きな変化を目にする。はじまりの春

窓の外を走る景色に、色が増えた。 緑の隙間から、色がのぞく。 白っぽい桜、黄色のレンギョウ、ピンク色のコブシ…… わたしがすぐに名を言えるだけでもこれだけ。山の木々の足元や林道沿いには、もっと多くの春の花。 「出張がちだから、もう。どこに住んだって同じ。そろそろ海外赴任から奥さんも帰国するから、ふたりでいいとこにすむの!」 大好きな山の入り口にある街に、先輩が家を買った。 友人Iが運転する車に乗せられて、Iの夫Mさんとわたしの3人で、先輩の新居に向かう。 集落の入り口

こだわりを、はなす

高さの違う観葉植物が植えられた鉢が、あちこちに置かれていた温室も、今日ばかりは様子を変え…

夢を見た、朝のはなし

突然、目が覚めた。まだ外は暗い。部屋の中も暗い。 ぽんぽんと破裂音が、隣から聞こえる。 …

キノコ違い。今夜もたぶん鍋になる

薄く青くひかる海の底。たぽたぽと音が聞こえる中を、ゆっくり沈んでいく。水面のむこうに見え…

氷の海で陸を目指す

ずっと遠くまで灰色の空。その下は濃い紺色の薄い海がちろちろと。その間を、ブロックのように…

淡い恋心にあこがれる

毎回、車を借りるレンタカー屋さんは同じだ。そして、今回もそこで車を借りられるように予約を…

夜の羊と夢がかなう気配と

今は夜、まっくらだ。それなのに、まわりがぼんわりと明るい気がするのは、あたりが真っ白だか…

プレゼントをもらった朝に

真夜中にふと目覚めた。冷えた窓を開けて、空を見た。まだ、真っ暗。遠くの道路を車が走る音が聞こえる。けれど、人が起きている気配はどこからも届かない。ひとり、ぽつんと。空を見上げる。 今夜は、思っていたよりうんと冷えたようだ。パジャマの袖をさすりながらベッドへと戻っていく。 ベットの頭の辺りで、大きめの猫サイズな人影が何やらしている。わたしの膝くらいまでの高さをした人間(?)が枕のあたりを、するする、ごそごそ。見直してみても、やはり人影に見える。うちの猫じゃないな。 こんな