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暦(こよみ)ごと

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季節の廻りにあわせての暮らし、暦による日本の行事についてのことがらを記します
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記事一覧

立春は、正月のようなもの。昔は春が一年のはじまりだった。
地元では立春も三色の餅で祝う。
色が表すのは、春の命である花や若葉。冬のの名残の雪や寒さ。

餅の色づけは、赤を食紅やくちなしで.緑をヨモギで。でも、この餅の赤は紫芋。
時代変わって使うもの変わるが、変わらぬものある。

節分のおひねりのこと

節分のおひねりのこと

今日は節分。豆まき用の豆を、大豆を炒って作ろう。炒り大豆を食べるのが好き。年齢の数だけ食べられるから、早く大人になりたかったこと思い出した。

うきうきと、しろっぽい豆を収納庫から出したら、あれ?

大豆だと思って購入していたのは、手芒豆(てぼまめ)だった。豆ちがい。この豆は、さすがに炒って食べるわけにはいかない。あきらめて、帰り道にスーパーに寄ろうと決める。

スーパーに行くと、大豆の横に「節分

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しきたりと、精神と。型に残すもの

しきたりと、精神と。型に残すもの

年に一度。カビとたたかう日がやってくる。それは、鏡開きの日だ。カビのはえ具合がどうであれ、鏡餅を必ずひとかけらは食べなければならない。

鏡餅は、年越しから正月明けまで、お供え物としておかれてある。あの餅の中には、神様がやどる。その神様の力を、身体の中に取り入れるまじないとして、鏡開きがある。

鏡開きは、鏡餅を神棚からおろし、木づちでたたいて、餅を開く。ばらばらにされた鏡餅は、家族皆で分けて食べ

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今年もよろしくおねがいいたします。初詣

今年もよろしくおねがいいたします。初詣

今年の初詣は明治神宮へ。大晦日からついたちにかけてのお詣りは人出がすごくて大変だと聞いたので、2日の夕方に挑戦。

初詣の話題になると映像でよく流れている明治神宮に、興味津々。そしてやっぱり、人出は多くてびっくり。手水を使う辺りから入場規制して、警備員さんたちが人混みをさばいてくれる。

大勢にまじって参拝する機会は正月くらいだから、行列苦手だけれどがんばった。

今年2020年は、明治神宮ができ

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あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます

冬休みの朝は寝坊を決め込む甥と姪を、初日の出だから。お年玉の日だから、とたたき起こした。

外に出ては見たものの、あいにくの曇り空。それでも雲の隙間から、色合いを少しずつ変えながら、新しいおひさまがこんにちは。

たくさんの色がある景色の好きな姪は、思いがけず見ることとなった雲の色の変化にうっとり。晴れていなくても繊細な色合いが見えるという発見に夢中になった。

寝起きのよくない甥は、半分とじかけ

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街の中にも秋が来た

街の中にも秋が来た

木の葉の色が変わる、秋が来た。街の中にも秋が来た。そろそろ、自宅の日影の窓枠に並べてあるモミジやイチョウの葉っぱを入れ替えてみようかと思った。

日影側にある窓の外は、隣の建物とのすき間に面している。窓を開け放つと、ちょうど隣の建物のキッチンと対面してしまう。夏の間は細く開けて風を通すこともあったが、ほとんど窓を開けることはない。

ほとんど開けない窓だけれど、光は弱いながらも入ってくる。せっかく

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部屋の模様替えで秋冬にそなえる

部屋の模様替えで秋冬にそなえる

久しぶりにおおっぴらに晴れた午前中。机に置いたパソコンの画面が日差しをうけてまぶしくなった。日差しが部屋の奥にまで届き始めたのだ。

秋になってきてるのか。太陽も徐々に低くなってきている。

そういえば、タオルケットを蹴っ飛ばし半分おなかをみせていた大胆な寝相の夫も、今朝はミノムシのようにぐるぐる巻きになってベッドの上に乗っていた。朝晩、かなり涼しくなってきた証拠。

そろそろ、秋冬にむけて部屋を

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祭りを終えると、もう秋

祭りを終えると、もう秋

昼過ぎたころ、ベランダの下を神輿がとおった。今日は、来週に使う資料を自宅で仕上げる日。祭りは気になるけれど、おあずけ。

資料に向き合う私の目。手はせっせと資料を作り続ける、チェックを入れる。けれど、耳には外の音が届く。なかなか、忍耐のいる作業。

神輿を追いかける子どもたちの声、交通整理をしているのであろうホイッスルの音。陽気に笑う大人たちのざわめき。ざわざわと聞こえてくる。

部屋のなかも少し

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「十日の菊」とはいうけれど

「十日の菊」とはいうけれど

とおかのきく。時機におくれて役立たないことの例え。
菊の節句(9月9日)の翌日の菊は、節句に間に合わず、節句の役には立たないことから。
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9月9日は、まだ夏の気配強い時期。
この時期にむかえる「菊の節句」とは、とても不思議なここちです。

菊の花が咲くころといえば、10月に入ってから。
「菊まつり」の名前で花を見て楽しむ機会が増えてくるのは、10月半ばから11月にかけて。そのころには、

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