為田裕行

フューチャーインスティテュート株式会社 代表取締役 / 教育ICTリサーチ主宰 / 戸…

為田裕行

フューチャーインスティテュート株式会社 代表取締役 / 教育ICTリサーチ主宰 / 戸田市教育委員会 21世紀型スキル育成アドバイザー / 小学校PTA会長経験 / 著書『学校のデジタル化は何のため?』『一人1台のルール』・共著『学校アップデート+』

最近の記事

高知城へ行ってきました(2021年11月11日)

2021年11月11日に、高知市へ仕事で行ってきました。ちょっとだけ時間があったので、高知城へ行ってきました(2年前に行っているので、2度め)。 高知城は、大きくてかっこいいお城です。駐車場に車をとめて、追手門から場内へ行ってみます。 高知城と言えば、山内一豊様ですよ。 さらに、板垣退助先生の像もあります。幕末ものが好きなので、土佐と言えば山内一豊よりは、山内容堂の方が出てくるし、土佐勤王党のイメージも強いです。 明治時代に入ってからは、板垣退助は「板垣死すとも自由は死

    • 中原淳・田中聡『ケースとデータで学ぶ「最強チーム」のつくり方 チームワーキング』を読みました

      中原淳・田中聡『ケースとデータで学ぶ「最強チーム」のつくり方 チームワーキング』を読みました。 いろいろとおもしろいまとめがされていて、「あー、うちのチームは…?」と考えさせられます。「こんなチームの病に罹っていませんか?」(p.23-26)とまとめられている、5つの項目とか、自分の会社というだけでなく、関わっているプロジェクトも含めて考えさせられます。 そのうえで、「成果の出るチーム」とはどういうことなのかということも書かれています。 この「成果の出るチーム」とはどう

      • 鈴木由美『中先代の乱』を読みました

        鈴木由美さんの『中先代の乱』を読みました。実は高校まで日本史を勉強していたものの、「中先代の乱」という言葉を習った記憶がなかったのですが、「中先代」は、「先代(鎌倉幕府・北条氏)」と「当代(室町幕府・足利氏)」の中という意味です。 昨年、NHK大河ドラマ「太平記」の再放送を見ていたあたりから、最後の得宗家の北条高時の遺児・北条時行が鎌倉幕府滅亡後も戦い続けていたことを知り、そこから興味を持っていろいろと本を読んでいます。いまは、ジャンプコミックスで『逃げ上手の若君』という漫

        • 皆川典久『増補改訂 凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩』を読みました

          皆川典久さんの『増補改訂 凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩』を読みました。すごいおもしろかった。オフィスがある六本木(特に六本木ヒルズ周辺や乃木坂駅周辺)、仕事で行くことが多い赤坂や渋谷、昔住んでいた碑文谷のあたりが取り上げられていて、「ああ、そう、あのあたり、たしかにスリバチなのかも!」とか「ああ、あそこの段差ね!」「あそこの坂ね!」と思うところがたくさんあって、本当におもしろかったです。 特に、六本木ね。「高いところに、高いビルが立つ」というのも書かれていたのです

        高知城へ行ってきました(2021年11月11日)

        • 中原淳・田中聡『ケースとデータで学ぶ「最強チーム」のつくり方 チームワーキング』を読みました

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          宇野重規『<私>時代のデモクラシー』を読んだ

          ずっと読みたいと思っていた、宇野重規先生の『<私>時代のデモクラシー』を読みました。とてもよかったです。タイトルにもある<私>時代、が気になったのもあるのですが、それはつまり、<私>とそれを包む社会との関係の方にぐっと興味をひきつけられました。 興味をもった部分をたくさんメモしておいたのですが、特によかったところだけをここで公開したいと思います。 まずは、ピエール・ブルデューによる、人と世界の関係についてのところです。 人が自らの属する世界に関心をもつのは、その世界に意

          宇野重規『<私>時代のデモクラシー』を読んだ

          立川談慶『ビジネスエリートがなぜか身につけている教養としての落語』を読んだ

          立川談慶『ビジネスエリートがなぜか身につけている教養としての落語』を読みました。すごく興味があるけれど、なかなか踏み込めない、落語。ちょっと聞くのは好きです。でも、じっくりと聴き込むところまではなかなか行かなくて。 学校の先生方、落語が好きな方、多いような気がします。特に、プレゼンテーションが上手な先生に多いような。児童生徒とのやりとりのところで、落語の話術と通じるところがあるのかもしれない。 「YouTubeで絶対に観るべき3人」(p.213)が紹介されています。少しず

          立川談慶『ビジネスエリートがなぜか身につけている教養としての落語』を読んだ

          稲田俊輔『人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本』を読んだ

          遅いインターネットのなかにある、NHK出版の編集者・井本光俊さんが「暮らし」や「自然」にまつわるおすすめの本を紹介する連載「井本文庫」で紹介されていた、稲田俊輔さんの『人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本』を読みました。 人気飲食チェーンにすごく行きたくなったなあ。いろんなメニューの工夫とか、裏側とかもおもしろかったし、「こういう食べ方がいいよ」という紹介があったりも。 そのなかで、バーミヤンも取り上げられているのですが、そこで書かれていた認識のギャップの話がとてもお

          稲田俊輔『人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本』を読んだ

          マルクス・ガブリエル『世界史の針が巻き戻るとき』を読んだ

          前から興味があった哲学者、マルクス・ガブリエル『世界史の針が巻き戻るとき』を読みました。いまの社会とつながる感じで書かれているので読みやすかったです(が、「わかった」かと言われれば自信はありませんw)。 まずは、マルクス・ガブリエルが提唱する「新しい実在論」(New Realism)は、「現実は一つではなく、数多く存在する」「私たちは現実をそのまま知ることができる」の2つのテーゼが組み合わさっていると書かれています(p.42-45)。この「現実は一つではない」という見方が、

          マルクス・ガブリエル『世界史の針が巻き戻るとき』を読んだ

          福間良明『戦後日本、記憶の力学 「継承という断絶」と無難さの政治学』を読んだ

           福間良明『戦後日本、記憶の力学 「継承という断絶」と無難さの政治学』を読みました。戦争を知っている世代が親と子の関係だったのが、祖父母と孫に変わってきて、戦争の描かれ方などが変わってきている、というのがいくつもの事例で示されていきます。興味深かったところをメモ。 第6章では、大学生の頃に読み漁っていた鶴見俊輔さんが出てきていました。鶴見さんによる「わだつみのこえ」批判からの、戦争への責任について書かれていました。 アメリカで学生生活を過ごしただけに、鶴見(俊輔)は「第二

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          垣根涼介『信長の原理』を読んだ

          中1息子が自分で選んで買って読み終わった、垣根涼介『信長の原理』を借りて読んだ(読ませていただいた)。おもしろかった。信長の原理…徹底的な能力主義?とか思っていたが、もっと大きな目線でした。舞台設定がほぼ大河ドラマ「麒麟がくる」と同じなので、信長は染谷将太だし、光秀は長谷川博己だし、松永久秀は吉田鋼太郎でしたよ。まだドラマに登場していない荒木村重は、「軍師官兵衛」での田中哲司でしたね。 ストーリーもすごくおもしろかったです。ずーっと出てくる、信長が考え続け、試し、観続ける原

          垣根涼介『信長の原理』を読んだ

          野中郁次郎・戸部良一・河野仁・麻田雅文『知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利』を読んだ

          野中郁次郎・戸部良一・河野仁・麻田雅文『知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利』を読みました。『失敗の本質』がすごく好きで、いまもニュースを見たり、仕事をしていたりすると、「ああ、これは『失敗の本質』そのまんまだな」と思うことがときどきあったりするのです。 ところで、『失敗の本質』の最も主要なメッセージは、「過去の成功体験への過剰適応」ということであった。これを本書の問題意識に引き寄せて読み替えれば、日本陸海軍は戦略の本質を洞察せず、日露戦争で成功した戦い方(前述の表現を用いれば

          野中郁次郎・戸部良一・河野仁・麻田雅文『知略の本質 戦史に学ぶ逆転と勝利』を読んだ

          クロード・スティール『ステレオタイプの科学』を読んだ

          クロード・スティール『ステレオタイプの科学』を読みました。副題が「「社会の刷り込み」は成果にどう影響し、わたしたちは何ができるのか」。いま、考えなければならないと思うテーマです。 日本語序文から、「ステレオタイプ脅威」という言葉が出てきますが、これを認識することと、これを克服するためにどうすればいいのか、ということを軸に読んでいきました。 女性は理数系に弱い。男性より女性のほうが、保育士や看護師に向いている。理系の人は空気が読めない。 誰しも一度は耳にしたことがある言説で

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          井沢元彦『逆説の日本史 23 明治揺籃編 琉球処分と廃仏毀釈の謎』を読んだ

          井沢元彦『逆説の日本史 23 明治揺籃編 琉球処分と廃仏毀釈の謎』を読みました。いよいよ進んできました。中1息子に、「また読んでんの?好きだねー」と言われる、逆説の日本史。いや、シリーズ物だから… 逆説の日本史シリーズに限らず、歴史の本って読んでいると、まったく学校では習わなかった人物のことを知ったりもする。今回で言うと、島地黙雷という人。まったく知らなかった…。「廃仏毀釈」はキーワードとしては習ったけど、全然その裏側なんか知らないし、どんなエピソードがあったかなんていうの

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          『「人生の勝率」の高め方』を読んだ

          土井英司『「人生の勝率」の高め方』を読みました。土井さんが発行している「ビジネスブックマラソン」はずーっと購読していて、土井さんがおすすめしてくれた本を何冊も何冊も買っています。ベストセラーを何冊も世の中に送り出している土井さんによる「人生の勝率」の高め方の紹介、とてもよかったです。 以下、メモしたところを公開します。 まずは、ビジネスの効率最大化の話。というか、プッシュ型からプル型に変えていくこと、メッセージをきちんと伝えるにはどうすればいいかということが書かれていまし

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          井沢元彦『逆説の日本史 22 明治維新編 西南戦争と大久保暗殺の謎』を読んだ

          井沢元彦『逆説の日本史 22 明治維新編 西南戦争と大久保暗殺の謎』を読みました。逆説の日本史シリーズ、すごく好きなのです。おお、西南戦争…ずいぶん近いところまで来ました…。 西南戦争の話の前にあった、明治六年の政変についての記述で、江藤新平について書かれていました。江藤新平、すごいな…。そして優秀ではあるが、明治国家の将来のために最短距離を行きたいがためにバッサリ切り捨てる大久保利通、怖い…(大久保利通、すごく好きなんですけどね) 江藤新平が「ナポレオン法典」を持ち帰っ

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          『レア力で生きる 「競争のない世界」を楽しむための学びの習慣』を読んだ

          小宮山利恵子『レア力で生きる 「競争のない世界」を楽しむための学びの習慣』を読みました。 レア力(りょく)をどう身につけることで、自分がユニークな存在になれる、というのは大賛成です。そのために、小宮山さんは「掛け算」を意識しましょう、と言います。 「私にはこれといって人と違うところはない」、「レア力なんてないかもしれない」と思われている方がいたら、ぜひ「掛け算」を意識してみてください。 ここで言う「掛け算」は数字の掛け算ではなく、自分の好きや得意、興味・関心のあるものを、

          『レア力で生きる 「競争のない世界」を楽しむための学びの習慣』を読んだ