はじめに

言葉や文字によるコミュニケーションが不得意で,視覚的なグラフィックという手段で社会とコミュニケーションしていきたいと思って今の職業を選んだ。


言語化できないものの神秘性や,グラフィック表現が時に言語以上のチカラを発揮することを信じているが,それでも言葉が優位に働く場面は多いし,言葉を添えることによって,よりグラフィックが活きてくることもある。(もちろん添えることによってつまらなくなることもある)

先日,tofubeats「FANTASY CLUB」のリリースにともなったトークイベントにゲストとして登壇させてもらい。アルバムのデザインに関しての話をさせてもらった。
制作中,トーフやレコード会社の担当者とすり合わせをしながら進めていたとはいえ,かなり本能的な判断基準で作業を行っていた部分が多く,イベント前にどうしてこのデザインになったのか、時間をかけて自分の中で整理する必要があった。Macに向かってデザインを組んでいる最中,無我夢中でトランス状態のようなことが多いが,なんとなくで制作が進むことはなく,無意識下では必ず論理的なデザインとしての判断を下している。それを紐解き言語化していくことは自分にとっても発見があり,大きな快感を感じたのだった。


言語化できない感情や思考を可視化することがグラフィックの1つの真理だと思っているが,そんなキッカケもあり,いまあらためて自分の思考や,日々を記録し,言語力をつけることの重要性を実感している。


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