見出し画像

バーチャルマーケット3の感想

好きなものについて語りたくなるのは人の性である。また、嫌いなものを否定し、批判するのも人として当然である。しかし、どちらの場合も「対象」についてよく理解する必要がある。好きな部分は引き継ぎ、嫌いな部分は改善してほしいという期待と要望の裏返しである。
tamsco274

はい、たましこです。

ついに開催されましたねバーチャルマーケット3。具体的な数は覚えていませんが募集していたブースが600枠位あったそう。それに対して応募数は1,000ブース超えと、「VRChatってそんなにクリエイターいたっけ」と発表当初は思っていたのを覚えてます。

ここから感想を書いていきますが、否定文もしっかり書きます。ただ、個人のブースについて否定文を書くつもりはありませんし、書きません。

全体

前回よりも良いイベントになったと自信を持って言えます。

BGMが良い

全会場共通して、BGMがすごくいいなと感じました。完全に偏見ですが。かなり我が強い会場なのに、そういった雰囲気とマッチしたBGMが用意されています。このテキストを書いている時、良い事を語る語彙力が不足しているなと痛感しています。

不具合が少ない

全体を通して、目立った不具合が殆どありませんでした。Vケット3からデバッグ部隊、通称粗探し隊が動員されていました。いろんな噂は聞いたものの、実際に歩いたときに殆ど不具合を感じなかったのはワールド製作陣とデバッグ隊の活躍があったんでしょう。

会場の我が強すぎる

決して褒めてないです。とてもいい会場だと思いました。ワールドにいろんなストーリーがあって、ブースも頑張ってワールドに合わせてきているなと感じました。ワールドにブースが溶け込むように置かれているのは、出展者と配置の人たちの努力の賜物だと思います。

しかし、(私の認識では)バーチャルマーケットは即売会、あるいはその延長線上のイベントです。主役はブースです。もう一度言います。即売会の主役はブースです。600のクリエイターがいた場合、600のそれぞれ異なる思考があります。ワールドの世界観も併せたら614の世界観が共存することになるんですかね。実際に回った人に聞きたいですが、それぞれのブースの世界観、感じ取れました?雰囲気のいいワールドは結構ですが、もっとブースを目立たせてもいいんじゃないかなと個人的に思います。このイベントの主旨が何なのか、もう一度思い返して見て欲しいです。

重い

Vマケ2の時に負荷問題が大分改善されてていいなって思ったんですが、(会場によって差はあるものの)全体的に重くなりました。
VR最先端ではいかに90FPS/80FPSをキープできるかを重視しています。低FPSは酔う原因、体験の質を大きく落としてしまいます。私が使用しているパソコンはVR機器が快適に動作する最低限のスペックなのですが、ほとんどの会場のFPSは20-40位でした。
また、拡張メニューの関係もあり、メニュー開く度に激重になっていました。一応、この記事上では、30FPSがあれば快適と書いています。
追記:メニュー開くたびに激重になるのは修正されたらしいです。

拡張メニュー…こんなに機能いる?

目玉機能の一つ(適当)の拡張メニューですが、正直全機能必要かと言われたら微妙だと思いました。数人と一緒に回った時、実際に使ってて便利だと思ったのはミラーとテレポート機能、カタログ機能だけでした。

ミラー
ミラーがどこでも出せるのは便利ですが、もう少しおっきい鏡をも少し遠くに出してほしかったなと思います。しかし、便利なのは間違いないです。

テレポート機能
テレポート機能は純粋に便利だと思いました。最初は名前が6桁のIDだったのでなんじゃこりゃ状態でしたが、一度開くと誰のところか写真が出るので狙った人の所に飛べました。尚、アバター試着中はご愛敬。

カタログ機能
カタログ機能は一番便利でした。誰が作ったブースなのかすぐに分かるの便利だと思います。いい機能ほど語る内容が少なくなりますが、それだけ非の打ち所がないということで許してください。

テキストチャット機能
メニューを開く度にFPSがガタ落ちするので、なるべくメニュー開きたくないなぁと考えてました。最初はテキストチャット機能を多用していましたが、結果的にメニューを開く頻度が増え、低FPSによりうーんとなり、結果的に全然使わなくなりました。追記:開いた時にがた落ちするのは修正したらしいですが、もう少しテストして欲しいなとも思います。

マップ機能
また、3DのMap機能は外形だけであり、「どう進んだらいいのか」「どこにブースがあるのか」といった情報がないので結果的に役に立たないことが多かったです。

他に機能がいくつかあった気がしますが、たぶん一回も使いませんでした。「こんなこともできますよ~」みたいな機能がいっぱいあった気がしますが、使わない機能は使わないです。私たちはショッピングをしに来てるので、その本来の目的と比較すると邪魔に思えてしまいます。

アナウンスのボイス、いる?

第一に、私は声優に興味がないです。「この声優は大物なんだ!」と言われてもへーとしか言えません。正直、会話が主体のこのゲームにおいて会話に被せてくるアナウンスがとても邪魔に思えました。ワールドの世界観を強調して来るので、会場に置いてあるブースの世界観がさらに陰に隠れてしまう気がしました。

ワールドの移動機能

今回は全部のワールドがパブリック化されていましたね。それでも、各ワールドに他のワールドへの移動機能がありましたね。仕様なのかミスなのかは知りませんが、全てのポータルや移動ギミックの移動先がパブリックに設定されていました。会場にある程度の負荷があり、かつ人が大勢いるパブリックインスタンスは、とても重いです。結局ワールドのポータルを自分たちで開いて移動していました。ただ、新たな出会い~等を考えると利点もあるので、これに関しては賛否両論だと思います。

エントランス

結構いい感じだと思いました。(適当)

電車から始まるエントランス
確かVケット2の時も「現実から仮想世界」みたいな表現を意識していた気がします。私は東京住みではないし普段電車通勤もしないので特になにも感じませんでしたが、きっとくる人にはクル何かがあるんでしょう。実は、一年前位にやった箱市というボクセル版Vケットでも同様の演出やってるんですよ。時代が箱市に追いついたと勝手にニヤけてました。

Vケットちゃんのアニメーション

一番分かりやすい導線の形だったと思います。アニメーションのクオリティ自体もとても高品質、かつ参加者を誘導する動きをし、とても良かったと思います。とても良かったです。はい。

拡張メニューの説明動画

長い。ワールドのロードにさんざん待たされて、ワールドに入った後にまた待たされなきゃいけないのかという気持ちになりました。5秒待って本題に入らなかったのでスルーしました。じゃあどうすればええねんと考えましたが、多機能すぎる拡張メニューの特性を考えるとどうしようもないのかなと思います。或いは画像で説明した方がいいのかもしれません。知っている事を長々と説明されるのは苦痛です。

ポータル

パブリック設定のワールドに行くのは先に書いたので省きます。ポータルがある場所へ行くには一度ポータルマップが見える場所を通過する必要がある設計とても良きだと思います。マップを見ればどこにどのワールドに行くポータルがあるか書いてあります。当たり前の様に思いがちですが、意識せずに見る事が出来る設計ってとても難しいんです。

クラウドファンディング支援者

もっと目立つ場所に置いた方がいいってVケット2の時から言っています。前回はワールドの最も奥に置かれていましたが、今回はワールドの一室に置かれていました。出資者をもっと大切に扱うべきだと思います。どうでもいいですが、クラウドファンディングって企画の立ち上げ段階でやるものだと認識しているのですが、なんでいつも中途半端なタイミングでやるんでしょうね。

ネオ渋谷

一番おすすめです。

全体的に軽かったです。一番評価していいと思います。軽さは正義です。ワールドの導線も、外周をぐるっと回って内側に行けば良い形に統一されていて、とても回りやすかったと思います。行く前は「リアルの渋谷の再現とか道に迷いそうだなぁ」と考えていましたが、良い意味で裏切られました。とても良いワールドだと思います。ワールドの世界観も強くなく、SkyIslandの次にブースが自己主張出来ていたと思います。

Day

上で言った意見以外、Dayのワールドでちょっと気になったことは、空中を飛んでる車のローポリ感と等速直線運動しているところに気味悪さを覚えてしまったのが気になりました。個人的には信号待ちで止まったり進んだりした方がリアルっぽいけどリアルじゃない感じが出るんじゃないかなと思います。色々言ってますがいいワールドです。

Night

いやぁいいですねNight。夜の街へのドキドキとワクワクがいい感じに昇華されています。特に言うことがないのですが、恐らく(あったであろう)全ての問題を解決するためにワールド製作者が頑張ったのでしょう。こういった努力はあまり表に出てきませんが、大変な重労働です。

Error

ビビッド、パステル関わらず、芸術という分野でピンク色って使いづらいんです。しかし、ビビッドピンクをワールドの一部として昇華させ、ワールドの全体の雰囲気をピンクに染め上げているの、とてもすごいと思うんです。技術者としてのビビッドピンクの意味を差し引いても、です。個人的にはVケット3の中で一番好きなワールドです。あとパーティクルライブも良きです。

仮想工廠

オモイ。私はVケットを即売会の一環だと思っています。あの回転するドローンいる?とか、しつこいアナウンスいる?とか考えてました。ただ、回りやすさに関してはとても良かったと思います。上がって一周してまた上がって一周しての繰り返しだったので、とても見やすかったです。あと、会場中央のハンガーがとてもかっこよかったです。私はメカに全く興味がありませんが、あれはいいなと思いました。こっちは特に二つの会場で分けて書くようなこともないかなと思います。どうでもいいですが、床のコライダーがなんかデコボコしていた気がします。

PrettyPopParty

いいワールドだと思います。個人的にはビビッドとパステルでワールド分けたのセンスの塊だと思います。かなりワールドの我が強いですが、配置されているブースはこれまた見事に溶け込んでいると思います。ブース製作者と配置担当が一番苦労したんじゃないかなと思います。若干負荷がありましたが、許容範囲だと思います。PPPも全体的に不具合が少なく、ワールド製作陣と粗探し隊の努力が見て取れます。

パステル

ちょっと導線が分かり辛かったかなと思います。でっかく矢印がありましたが、なぜか発見できませんでした。なんででしょうね。たぶん、オブジェクトが多数浮遊している中、矢印もそういったオブジェクトとしか認識していなかったんでしょう。全会場の中で、一番ブースのライティングが全体的に綺麗に仕上がっていた感じがします。

ビビッド

パステルとは打って変わって導線がとても分かりやすかったです。ビビッド自体は夜をイメージしている気がしましたが、ライティング設定が明るめで、ブースのライティングがとても綺麗だった印象があります。いい場所です。

九龍帝国城下町

雰囲気とってもいいと思います。ブースの雰囲気の一体感も高く、また、歩いててとても楽しかったです。ただ、一部のブースが暗くなりすぎていたりもしたのかなという気持ちになりました。意図的なのかは分かりませんが。
ブースの場所によってライティングの状態が大きく異なっているのは多分(ワールド、ブース製作陣共々)苦労するんじゃないかなと思います。事前下見で調整出来るレベルならいいのですが。

参番街

欠番街と比べるとオープンな印象でした。ただ、普通に回って発見できないブースがあったりしたのはちょっと気になりました。欠番街に行く道までの部分に配置されているので見つける事こそ出来ますが、こんなところにあったのかという感じになります。それはともかく、私はこのワールド好きです。

欠番街

回りやすさナンバーワンだったと思います。回って下行ってまた回って…というのを繰り返す感じで、特に道に迷うことなく進めました。ブースが暗めに見えてしまったのは、きっとワールドに溶け込ませるためだったんでしょう。いろいろ言っていますが、このワールドも私は好きです。

カステロマギカ

前回の異世界マルシェがかなりいい仕上がりだったのもあり、一番期待大なワールドでした。負荷はトップクラスに軽いものの、ワールドの作りとして、歩きやすいかと言われたらうーんと思ってしまいました。

ホール

ワールドの作りや雰囲気は最高にいいんですけど、十字型の交差点がとても多く、「これどこ行きゃいいんだ」となる場面が多かったです。このワールドに限らずそうなんですが、ポータル移動を前提とした導線はあまり嬉しくないです。
(これは私の偏見なので強く言いませんが、一番奥のでっかいブースとかがとても邪魔に思えました。これに限らず、協賛企業のブースの殆どに対してそう感じました。)

ライブラリ

巷では入り組んでて歩き辛いと言われていますが、私はそうは感じませんでした。ジグザグに登っていけば自然と全体が見れる形していたと思います。見やすいと思うんですけどね…いいワールドだと思います。

ラボラトリー

ポータルの移動先が一番読めないワールドでした。ポータル移動前提の作りをしていないので無問題です。回りやすいワールドです。しかし、ブースのライディングを見ると、「いや、これ変な影入っていないか?」と感じる場面も多々ありました。

スカイアイランド

負荷の面では少し残念でしたが、即売会として一番機能しているワールドだと思います。他のどの会場よりもブースが生き生きしていました。一番バーチャルマーケットの会場としてふさわしいと個人的に思います。ただ、やはりVRChatは会話が主体のゲームなので、所々にいたキャラクターが会話に対し声で被せてくるのが気になりました。

Sea

ちょっとワールドが入り組んでいたかなと思います。ポータル移動(綱登ったり下りたり)前提の導線は少し分かり辛いです。もう少し海に入る部分の導入を工夫できそうだなと感じました。海に入る発想が(事前情報なしの場合)なかったので…。ブースの置き方や間隔はかなりいいと思います。

Mountain

Seaよりもワールドが入り組んでいました。縦階層の作りだったので、ブースの存在に気付かずに他のワールドに移動しそうになったりもしていました。ただ、Seaと同じくブースの配置や間隔はいい感じです。

Forest

上記二会場と比べると、結構歩きやすいワールドだったんじゃないかなと思います。ブースの配置間隔などもとてもよろしく、バーチャルマーケットとして一番成功しているワールドなんじゃないかなと個人的に思います。

Quest会場

やるって言ったからにはしっかりやって欲しかったです。多数のアバターペデスタルはありましたが、どこにも情報がありませんでした。Publicうろついていた時に、新規のQuestユーザが訪れているのをたびたび見かけましたが、「これってどうやって買えばいいんですかね?」「バーチャルマーケットって何を買うんですか?」という話を耳に挟みました。「Quest対応アバターもこんなにあるんだよ!」と言いたかったのかは知りませんが、彼らはこれが「バーチャルマーケットの一部だ」と認識しています。大多数の人は「Questアバター展示の場」だと認識していません。「一ヵ月前からやりだしたんだからこんなもんだろ」で済ませてはいけません。

ブース

 全体的にブースのクオリティが段違いに上がったと思います。いいことではあるんですが、個人的にはあまり好ましく思っていません。間違いなくバーチャルマーケットの規模は大きくなってきており、本業の3Dモデラーが増えてきているのが現状です。アマチュアのモデラーと比べると、モデルの出来の差は歴然です。「モデルのクオリティなんて気にせず、出店した事を誇ればいいじゃないか」と言う人は多いですが、個人的にはそうは思っていません。

 例えるならば、吹奏楽部に入部して六ヵ月の学生に対し、「練習の成果を発揮する場があるぞ!」と誘い、いざ行ってみると、壮大なオーケストラの一部に立たされていた。という感じです。周りからは「あんなオーケストラの一部になれたんだ!光栄だぞ!」となりますが、本人が必ずそう思うかと言われるとそうじゃないと思います。

 今回のバーチャルマーケット3では、全体的にワールドに溶け込むようなブースが多かったです。そのおかげもあり、ワールドにとても雰囲気が出ていました。私はいい事だと思っていません。ワールドに溶け込みすぎてブースが全く目立っていなかったのが本当に気がかりです。前回は工夫に富んだブース達を見れましたが、今回もそうかと言われると微妙です。

 以下、モデルの良し悪しではなく、興味深い作りや工夫をしていたと私が思ったブースです。

展示するアバター毎にマテリアルや容量を割かない画期的な方法だと勝手に感じました。嫌いじゃないです。

ブースとは少し違いますが、本来ブースが置かれていたであろうスペースがガラガラになってしまうのは深刻な問題です。そういったスペースにこういったモノを置くのはとても良い工夫だと思います。

…これだけです。私の目が肥えてしまったのか、ワールドに合わせるために犠牲にしたのか、売れるブースの形に合わせたのか、それはわかりません。ですが、もっとブースの個性が生きて欲しいと思います。

さて、バーチャルマーケット2の時に私が残した感想文(読んでない人は読まなくていいよ)、いろいろサーチしてみると「大体あってる」という印象を抱いている人が多かったみたいです。ネット上にて拡散力のあるインフルエンサーは基本的にプラスの意見しか言わないので、「ここもっと改善できると思うんだけど誰も言及してないしこんなもんなのか」となりがちです。

私は、プラスの意見ばかりでなくマイナスの意見も広まるべきだと考えています。いい感想を集めて気持ちよくなるのはモチベーションの向上に繋がりますが、次を考えたときに前回の反省をしないとなにも進歩しません。

なので、たましこは良いこと悪いこと話します。インフルエンサーではないので拡散力はありませんが、モヤモヤした部分を一人で抱え込みたくはないです。

たましこ

これはマジな本音なのですが、正直企業枠のブースが一番全体の雰囲気を損ねていたんじゃないかなと思います。運営陣は、「リアルとバーチャルの融合」を目指しているのかもしれませんが、それのためにバーチャル側で損なう要素が多すぎる気がします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?