パワーアップしたウンコティンティンはこんな記事も書けるのです
どうも、ウンコティンティンです、神様です、本物です。
ウンコティンティンを知らない不届き者は今すぐ金色のガッシュを読んできなさい。
さて、今日は神様が直々にギャグについて有難い説法をするので耳をかっぽじってよく聞くがよい。
体系立てて読みやすい順番でとかやってたら手間がかかりすぎるので、思いついたことを思いついた順番で書くぞ。
ギャップ、勢い、間(ま)
まずはギャップ、勢い、間だ。
笑いを語る上でこれを避けて通ることは出来ん。
というか、笑いの根源は言葉ではなく、もっと感覚的なものだ。
その証拠に、「トムとジェリー」や「ウサビッチ」はセリフなしで笑いを成立させている。
そもそも、プロの芸人でもない素人にとって、「面白いことを言って笑わせる」はとてつもなくハードルが高いのだ。
なので、慣れないうちはもっと原始的な笑いを取ることを意識するとよいのである。
例えばサンドイッチマンの漫才で、富澤さんの「チョット何言ってるか分かんない」というセリフがあるな。
これ自体は大して面白いわけでもない、普通の日常会話だ。
しかし、伊達さんが捲し立ててヒートアップしている時に、いい感じの「間」でこのセリフが出てくるわけだな。
その結果、伊達さんは盛大に話の腰を折られることでテンションの「ギャップ」が出来るし、まるで交通事故でシートベルトをしていない運転手がフロントガラスを突き破って飛んでいくような「勢い」がつくわけだ。
お笑いコンテンツを見た時に、ギャップ、勢い、間を自力で見つけることが笑いの解像度を高める第一歩であるぞ。
意識誘導
ギャップ、勢い、間の次に避けて通れないのが意識誘導だ。
意識誘導という言葉が難しければ、「○○と思わせといて××」と思っておけばよい。
なぜこれが大事かと言うと、ギャップを作る上で意識誘導はあまりに汎用性が高いテクニックだからだ。
そこで、意識誘導の素晴らしい実例を見ていきたいと思う。
まずはこの動画の15分10秒~18分35秒までを見るのだ。
この隠しメッセージ序盤の「この場でお礼しちゃうよ」「そこでナゾナゾやってろ」などのセンス溢れる言い回しは狙って再現できるものではないので気にするでない。
ただ、注目すべきはその構成だ。
序盤はヒートアップして勢いをつけ、途中で「あー、すっきり・・・」とクールダウンを入れる。
ここで一旦、「あ、落ち着いたのかな」と視聴者は思うわけだな。
そう思わせといてからの、「しねーんだよ後藤、うあー死んでくれ」で私は不覚にも大爆笑した。
額縁に入れて飾りたいレベルの美しい意識誘導である。
ここはテストに出るからよく覚えておくように!
さらにこのメッセージを解説すると、「そう言えば世話になった人もいたな」から急に話のベクトルが変わり、ご丁寧に優しいBGMに切り替わる。
そして強引に「いい話」風にして話を進めてしまうのだ。
これは「え?さっきまでのは!?」と視聴者の感情をあえて置いてけぼりにする高度なテクニックだ。
この強引さがシュールな勢いを演出してくれるのである。
さらに補足すると、「いい話」パートに入ってからも感謝してるように見せかけて微妙にけなしているところもいい感じにギャップが入ってて笑えるポイントだ。
さて、視聴者の感情をあえて置いてけぼりにする高度なテクニックについて、もう1つ実例を見ておこう。
これは以前にX(旧ツイッター)で見かけて爆笑した文章だ。
お分かりだろうか。
「で、問題はここから」
私は不覚にもこの一文で爆笑した。
一文目から問題なのに、今までは問題なかったことにするストロングスタイル。
さっきのひでむしの例と合わせて、強引に話をすすめるストロングスタイルは上手く使うと強力な武器になることが分かっただろう。
意識誘導(2)
さて、話が脱線して高等テクニックについて語ってしまった。
ここで、基本の意識誘導に話を戻したい。
例えば「ノリツッコミ」という伝統的な型があるな。
これも「相手に言われたことを鵜呑みにしてると思わせてそうじゃない」という意味で意識誘導だ。
あとは私が以前書いた記事にも意識誘導がある。
上記記事の「テンパって道案内」のところであえて学歴自慢を始めたのは、もちろん笑いのためのフリである。
この手の「アゲて落とす」系の笑いはそこら中に転がっているが、これも意識誘導の仲間なのだ。
あと、ニューヨークのくだりのこの部分。
なんか急に小説っぽい情緒的な文章になったので、読んでる人は今からそういう方向の話になると一瞬思うわけだな。
そう思わせといて、情緒もクソもない一言をぶち込んで自分で作った空気をいきなりブチ壊すわけだ。
ここで、カンのいい諸君なら気付いてしまったかもしれない。
そう、笑いにおける「フリ」とは、往々にして意識誘導を含んでいるのだ。
とにもかくにも、意識誘導を理解すると笑いの解像度がさらに高まるので研究に励むがよい。
意識誘導を使いこなす
ここで、私が大学生の頃のアルバイト経験を用いて、意識誘導を使いこなす実例をお見せしよう。
私が当時バイトしていた飲食店で、M先輩という男性の先輩がいたのだが、コイツがもう度し難い変態であった。
どのくらい変態かと言うと、駅でかわいい女の子を見かけたら駅構内のトイレに入ってすぐにオ〇ニーしちゃうという常人の理解を超越した変態である(実話)。
で、ある日のバイト中、M先輩がとんでもないことを言い出したのだ。
「なあトモ、俺はな、一回でいいから猫とセ〇クスしてみたいねん」
いきなり何なん?野球で言ったらボークやでこれ。
まあ当然スルー安定だわ。こんなボール誰も拾えるわけ・・・
店長「あ”あ~、分かるわ。猫ってセクシーやもんな」
ちなみに上記は実話である。
さて、聡明な諸君ならどこが意識誘導なのかすぐに分かったであろう。
で、ここからが本題なのだが、これほどのトンデモ発言でも話し方次第では面白くなくなる。
例えばこんな感じ。
同じ出来事を話しているのにここまで差が出るわけだ。
基本的に、「悪いヤツじゃないんだけど話が面白くない人」は意識誘導が使えない人である場合が多いと思う。
というわけで、意識誘導を使うコツは、「自分が決めたオチと違う方向に相手の意識を持っていくこと」だと覚えておこう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?