なぜクロスの質が上がるのか
ベガルタ仙台 第4節 7月12日 横浜FC
4-3-3のシステムに変更してから3試合目
湘南戦では3バックに対して3トップでハメに行き、
浦和戦では4バックに対して3トップでハメに行った中で課題が出て、
横浜FC戦では行く行かないのセカンドラインの高さの修正(2回程相手サイドバックにプレスが掛からないシーンと逆サイドに振られたシーンはあったが)が効いていた
木山監督の修正能力の高さと、選手たちの理解度が上がってきたと感じる
失点に関しても、アンカー脇を使われた失点ではなく、アンカー脇のスペースを誰が埋めるのかがはっきりしてきた印象がある
最近の3試合でやはり印象的なのはサイドバック
タイプの違うサイドバックがいる中で、左右で特徴の違う選手、利き足とは違うサイドに置く意図なども感じられて非常に見応えがある
中でも蜂須賀選手、石原選手のクオリティ、見れている距離などの向上が今の4-3-3のサッカーを陰で支えている
自分も長い間サイドバックとして生きてきたからわかるのだが、
サイドバックのクロスの質が上がる理由は二つあって、
一つは、練習と試合の中で、こいつがここでボールを持ったら、必ずいいクロスが来ると中の選手に思わせて置くこと
これがないと、いいボールがたまに入っても、中の選手が反応していなかったり、信じて飛び込んでこないからゴールは生まれない。
普段の練習や自主トレ、試合の中で何度も質の良いクロスを上げていれば、信頼され中の動きもリアルな動きになってくれる
逆に、どうせ上がってこないだろうと思われていると中もリアルな動きがなくなる
これは自然な事だと思う
ベガルタ在籍時だと、太田吉彰選手から赤嶺選手、佐藤由紀彦選手からのチャンス、テルさんからマルコス、チュソンからの菅井直樹、洋介さん、磯さん、リャンさん、田之上さんからの…
やはり普段の練習でいかに質の高いクロスでフォワードの選手に信頼されるかが非常に大事な要素である
自分もベガルタ在籍後も、東京ヴェルディの林陵平選手や澤井選手、ドウグラス選手と練習や自主トレの中から信頼関係を築いてきた
もう一つの理由
それは
セカンドボールを拾ってくれる位置に人がいること
である
この重要性はなかなかプレーしていない人にはわからない部分で、サイドバックとしてプレーする選手にとってはとても重要な要素である
サイドバックがクロスを思い切ってあげられるのは、中の人数だけではなく、クロスをクリアされた時に拾ってくれるポジションに選手がいるかどうか、これがとても大切である
クロスが合ってシュートまで行く、ゴールになる
もちろんこれが理想だが、全てのクロスがゴールに繋がるわけではないので、セカンドボールを拾ってくれる選手がいないとカウンターを受けてしまう
チームの二時攻撃、または再び作り直す為、またクロスを思い切って上げ切るためにも、誰かがこのセカンドボールを拾うポジションにいる事はマストである
例えクロスが味方に合わずも、仲間が拾ってくれれば
オッケーになるクロス
かどうかはかなり大事である
今はインサイドハーフが1人クロスに入り(松下選手のヘディングは惜しかった)、
もう1人のインサイドハーフとアンカー、逆サイドのサイドバックがセカンドボールを拾える位置にいる分、思い切ったクロスを上げられている
スラムダンクで三井寿が思い切って3ポイントシュートを打てるのは、桜木がスクリーンアウトし、リバウンドを拾ってくれるからだ
この理論とほぼ同じである
攻撃面のスムーズさや好調を生み出しているのは、
クロスを上げる前のそれぞれのポジショニングにある
次の札幌は3バック、時には5バックなので、相手ボランチとウィングバックの前のスペースが空いてくる
サイドバックがここにポジションを取れれば、セカンドチャンスがより多く生まれ、さらには
リスクマネージメント
のファーストプレスとしての役割も担えるだろう
この3試合で得た手応えと修正点を踏まえ、次節の札幌戦でも新たな発見を期待している
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