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Tunicという狂気と感動を孕んだゲーム。


勇敢であれ、子ギツネよ

この一文に魅せられ、
ジャケ買いした1本のインディーゲーム。


結果、大正解。
度肝抜くほどの大正解。
テクノブレイク不可避なほどの度肝抜かれっぷり。

甘めなグラフィックだから子供向けのゲームかなぁ~と思ったら超不正解です。


TUNICとは

『TUNIC』はShouldiceという方の個人プロジェクトとして開発が始まったアクションゲームです。ゲーム内容はぜひトレーラーから感じ取ってください。

友人が言っておりました。
『最近みんな1人でゲーム作りすぎ』
全くもってその通り。最高にして最強。

このゲームを一通りプレイして個人的に感じた事があります。

このゲームは間違いなく、スーファミや64、初代プレイステーションを限られた時間の中で説明書や攻略本を読み漁りながら、夢中でゲームに青春を捧げたかつての子供達に向けて作られたゲームだと。

そして裏を返せば、若い世代にはかなり新鮮でワックワクなゲーム体験になるではないかと。

クリアして2週間経っても余韻が収まらないのでちょっとTUNICについて書き散らさせてくださいませ。


触ればわかる

まずプレイして最初に思ったのは圧倒的既視感と触り心地の良さ。

あら、往年のゼルダのような可愛らしいグラフィックと見下ろし視点。
そしてシステム的にはソウルライク。
なるほど、名作ゲームリスペクト系。
馴染み深い。

主人公の子ギツネを動かすのが気持ち良い。
走らせても、武器を振っても、敵を倒しても、アイテムを拾っても、、
子ギツネの一挙手一投足、全てが気持ち良いし、可愛らしいし、音も良い。

プレイ開始3分で、
このゲームは相当の作り込みを感じるのがわかる。というより、わからせられる。


そしてプレイを重ねる毎に、このゲームはただの名作ゲームリスペクト系だけのゲームじゃない事がわかる。

ゲームを進めていくにつれ、最初に感じていた馴染み深さが違和感に変わり、その違和感の正体に気付いた時の驚きと感動。

開発陣の狂気を感じずにはいられません。
ぜひプレイして感じてください。


TUNICのシステム

このゲームは会話という概念があまり無いです。たまにNPCと会話しても何言ってるかわかりません。

加えてゲーム内の文字はほぼ全て解読不能文字(有志で解読した方もいるそうですが、普通にプレイしていたら無理です)。

そしてゲームの説明は、ゲーム内に落ちている説明書を子ギツネが拾って初めて知れるという、今までプレイしたことないゲームの進め方をしていきます。しかも説明書にまで読めない文字。何事。

なので子ギツネ(プレイヤー)はゲームを進めながらストーリーだけでなく、ゲームそのものを少しずつ知っていくというワクワク仕様。

昨今のゲームの説明書はオンライン仕様、溢れかえった攻略サイトの現状を逆手に取り、
子供の頃にゲームの説明書や攻略本を四苦八苦しながら読み解きつつ、一体この先に何が待ち受けているのだろうというあの感覚、高揚を思い出さずにはいられませんでした。
うん、最高。


TUNICの戦闘

ゲーム難易度も結構骨太。
道中もボスも中々に厭らしい配置や動きをしてきます。

アクションゲーム好きで、フロムゲーを貪り食う、貪食自分でも武器やアイテム、強化をしっかり考えないと苦戦を強いられる戦いが多々ありました。

数あるソウルライク系のゲームをプレイしてきましたが、かなり上位に食い込むぐらい戦闘のクオリティも高いです。

救済処置として無敵モードやスタミナ調整も出来るので、アクションゲームが苦手な人でも楽しめるよう配慮されてるのもトンデモ要素。


TUNICの謎解き

そして何より、このゲームで個人的にテンション爆上がりした要素があります。

それは、
一部謎解きにコマンド入力を必要とする所。

なっっっっつ!!!って声出しました。
久しぶりに家で声を出したので家がビックリしてました。

2022年に発売されたゲームで↑←↓←↑→↑→↓みたいな十字キー入力させるゲームって他にありますか。
あったら気になるんで教えてください。

ちなみにこの謎解きコマンド、
難しいし面倒臭いです。

自分はPS5のヘルプ機能にかなり助けてもらいました。3段階のヒント(場所→どこを見るか→答え)を出してくれる神機能です。

PS4やSwitch、PCだとヒントがあるのかはわかりませんが、攻略サイト見るのが嫌いな私にとっては最高に有り難かったです。


TUNICのグラフィック

これもPS4やSwitchだとどうなるかわかりませんが、グラフィックが普通に凄いキレイです。
いや、普通に凄いキレイって変な日本語になるくらい普通に凄いキレイです。

「UNDERTALE」、「カップヘッド」、「HADES」、「スレイザスパイア」等々、最近のインディーズゲームの勢いが半端ないのは身をもって知っていましたが、遂にグラフィックまでここまで来たかという印象です。

オリジナル性もありながら、
グラフィックも美麗、BGMも当然最高。

ありがとう、子ギツネ。
ありがとう、TUNIC 。

自分の中でこのゲームは伝説になりました。
そして子ギツネは勇敢でした。


まとめ

あらゆる名作と呼ばれるゲームをそれなりにプレイしてきたつもりの私ですが、ゲームをしてこんな気持ちになったのは初めてと言っても過言でないほどの感情を味わいました。

今の情報社会、こんな面白いゲームが気付かれてない訳ないわなぁ。
やれやれ、また時代に取り残されたか。

そう思いクリア後にTwitterで「チュニック」と検索してみると、ちょっとエッチな感じでチュニックを着たお姉さんの画像しか出てきませんでした。
これはこれで良い。男として納得はした。
しかしゲーマーとしては納得できない。

「TUNIC」で色々調べたら多少出てきました。
評価はすこぶる高いけど、情報量はイマイチ。
これはよろしくない。

もっと馬鹿みたいに盛り上がれ、TUNIC。


20時間未満くらいでクリア出来ると思うので、
サクッとやってみてください。

なのでこれを読んで少しでもこのゲームが気になって、プレイして、クリアした人はちょっと一緒に語り合ってください。
ちょっとでいいので、ちょっとで。


こんな良いゲームを消化不良で終えるのは苦しいので。

よろしくお願いします。