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鶯霞 棘の妖森

【真実が眠る時】

脚本/監督 Tana.Ellis.Kelly
出演キャスト様
シカヘル様
サカMOTO様
かたり屋シン様
くる様

◼️妖怪編
人物設定
※鵺(ぬえ)の存在に怯えながらも
鵺に隠れて、いつも悪巧みをする3人組。

妖怪/飛廼緑魔(ひのえんま)役
シカヘルさん
穏やかでマイペースな性格。
眠りの魔法を使える。

妖怪/蛙玖羅王(あくらおう)役
さかもっちゃん
3人のリーダー的な存在。
せっかちな性格。

妖怪/蔵馬天狗(くらまてんぐ)役
かたり屋シンさん
怖がりで優柔不断な性格。

◼️モノガタリ
鵺により森に閉じ込められていた妖怪達。人間になりたいと願いながらもいつか人間界をのっとってやろうという野望を抱いていた。
妖怪達の間では人間の魂(心)に触れる事で人間の心を持てるという噂があった。妖怪の森から出る事が出来ない妖怪達は人間をどうにかして森に誘導する方法をずっと考えていた…そして100年に一度の災害(地震、雷、津波、大雨)が人間界で起こることを知った妖怪達は、ある計画(人間を誘拐)を実行する。

蛙玖「鵺のやつ、俺たちを閉じ込めやがって!あぁぁ…退屈だ!何か面白いことはないかな、一匹は寝てばかりでやる気なし、一匹は怖がりで優柔不断、まともな妖怪は俺だけかよ」※苛立ち

蛙玖「なぁ!本当なんだろうな?本当に今日、人間界で災害が起こるんだろうな?」

蔵馬「ちゃ…ちゃんと調べたから間違いないよ!今夜、人間達は、住む所も食べ物も失って、この森に避難してくるはずだ……た…多分だけど…」

蛙玖「おいおいおい、何でいつもお前は自信なさげなんだよ。」

蔵馬「人間は、災害の時は高台に避難するらしいんだ、ここの森にも避難してくる人間達も居るはずなんだ」

蛙玖「あのな、この森は妖怪の森と言われているんだぞ!人間達も妖怪の森は警戒している。いくら避難でも妖怪の森には入ってこないはずだ」

蔵馬「そうなのかな…人間界の高台って言われている場所から、この森って近いんだよ、もし、その高台が危険だ!と感じたら、この妖怪の森にも避難してくると思うんだけどなぁ」

※いびきの声が入ります

蛙玖「おい、お前はどう思う?なーいつまで寝てるんだよ、起きろよ」

飛廼「もう、何だよ、さっきから、災害だの、避難だの…俺には関係ない、寝かせてくれよ」

蛙玖「興味なさそうなやつほど、悪い事を考えてやがる…人間の魂…お前も人間の心…欲しいだろ?」

飛廼「正直、面倒くさいことはしたくない、ただ、人間の魂は欲しいけどな」

※エルフ「あらあらあら。お三人方、今日はどんな悪巧みをしているのかしら」

蛙玖「あーいらっしゃいましたよ。鵺様のつかいであられる、エルフ様」

飛廼「どうせ、また、鵺に告げ口するんだろ、いいよな、エルフは鵺から特別扱いされてるもんな」

蛙玖「俺達は、人間界だけではなくて妖怪からも嫌われてる」

飛廼「そう考えれば俺達って、孤独だよな」

蔵馬「エルフに八つ当たりするのは、どうなのかな…」

蛙玖「おい!エルフ!鵺のつかいなんてやめて、俺達と組まないか?鵺と一緒に居ても何も得しない、そもそも鵺と一緒に居て何が楽しいんだよ!」

※エルフ「あらあらあら…思っていた以上にひねくれたお心をお持ちなのね…
これ以上、鵺様を悪く言うのであれば許しませんよ!」

飛廼「おーこわっ、おいおい、エルフを怒らせんなって、また面倒くさい事になるから」 

蔵馬「おい!おい!ほら!見て見ろよ!きた!きた!人間だ!人間だ!やっぱり思っていた通りだ!」

蛙玖「家族だな…大人2人に、おい!子供も居るじゃねーか、しかも赤ん坊まで(ニヤついた感じで)」

飛廼「4人とも頂くとするか…」

蔵馬「ちょっと待って、大人はダメ、子供の魂じゃないと意味がないらしいんだ」

飛廼「じゃぁ、あの幼女を狙うか」

蛙玖「いや、あの赤ん坊を頂こう」

※家族を守ろうとする父親に飛廼炎魔が眠りの魔法をかけ、逃げようとする母親と幼女にも魔法をかけ眠らせる

蔵馬「なぁー、人間達どうした?動かないよ」

飛廼「大丈夫!眠っただけだ」

蛙玖「このすきに、赤ん坊連れ去るぞ」

※ここで鵺の声が入ります
鵺「お主達、何をしておる、その赤ん坊を放せ、放すんだ」

飛廼「何でだよ!鵺!お前はなんでいつも俺達の邪魔をするんだよ」

蛙玖「あー分かった、その赤ん坊の魂を独り占めしようとしているんだな」

蔵馬「鵺…今回は見逃してくれ、頼む」

※ここで鵺の声が入ります
鵺「赤ん坊を放せ」

飛廼「お…おい…赤ん坊はおいていく…だから、許してくれ…」

蛙玖「おい!おい!冗談だよ…鵺…怒るなよ…」

蔵馬「ねー!赤ん坊が苦しそうだよ」

飛廼「赤ん坊にも家族にも水を!水を!」

蛙玖「はぁ…人間を助けるなんて…
あーも、分かった!分かった!しょうがない…」

蔵馬「良かった…これで、家族も赤ん坊も大丈夫だ…」

飛廼「おい!おい!な…なんだ!今、空が光ったぞ」

蛙玖「危険だ!ここに雷が落ちる」

蛙玖「おい!緑魔、天狗、人間達に覆い被され!」

※3人の妖怪達は人間達を守る為、人間達に覆い被さった…そして雷は妖怪達の上に落ち、妖怪達は命を落としてしまう。

【妖怪編完】

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