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最高のチーム・5つのステージ

素晴らしいチームには共通した特徴があります。

今年の6月ごろ、東京のとある企業を訪ねました。仕事として訪問させてもらったんですが、入ってみるなり他の企業とはちょっと違う印象を受けたんですね。

全員で8人という小さな会社のオフィスだったんですが、なんというか「えぇ、すげぇな」とつい声をこぼしてしまうほど、その場が活気やエネルギーに満ちていたんです。

そこの代表と話してたんですが、チームは好奇心の塊。それゆえ、仕事はスタッフが自発的にどんどん進めて、どんどん改善していってるみたいなんです。

ぼくも数は少ないながらも、それなりにいろんな企業を見させてもらっていると思っています。なので、「チーム全員が好奇心を持って仕事に取り組むように仕向けること」がどれだけ難しいかは、よくわかっているつもりです。

それに普通、チームビルディングに成功している企業というのは、それなりにメディアに注目されがちです。しかも今回の舞台は東京。余計に目に留まりやすいんじゃないかと思うんです。

ですが、社長曰く「地域紙にはチラホラ載ったことあるけど、全国紙から取材を受けたことはないな〜」とのこと。いや〜まだまだすげぇ企業はいっぱいあるなぁと、改めて感じた一コマでした。

ひとりの力には限界があります。なので、ぼくたちはチームや組織を組んで相乗効果的に仕事に取り組みます。なんですが、いくらチームと言えどもやはり人ひとりの集合体です。なので、チームの力は個人の力にどうしても左右されがちです。

とかいっちゃうと、「研修やOJTをして、ひとりひとりのスキルに磨きをかける」ということに意識が向いてしまいがちですが、実は大事なのはスキルじゃなくて『ひとりひとりがどのように人生と向き合っているか』の方だったりするんです。

だってそうじゃないですか。

確かに、組織に従事していて責任者から「スキルを磨け」と言われてしまうと、行動に示すと思います。ですが、その行動の質を問われると、意識レベルの度合いによって大きく変わってきますよね。

なので、いいチームかどうかを判断するには、チームのひとりひとりが人生や自分(チーム)のことをどのように思っているか?を見ていくと、わかってくるようになります。

で、ぼくがチームを評価するときに常に参考にしている指標があるんですが、ちょっと紹介させてもらいたいんですね。

大学教授であり、MBAプログラムで経営学と組織学を教えているデイヴ・ローガン教授が書いた本に『Tribal Leadership』というのがあります。その本の中で教授は、「チームには5つのトライバルステージがある」と述べています。

そして、5つのステージが上がれば上がるほど、チームとしてより魅力的になってくる、、、ということなんですね。

とはいえ、そんなに難しいことじゃありませんし、見てみれば「まぁ、そりゃそうだよな」と言える内容でもあります。なので、参考程度に読んでいただければと思います。

まず最低ステージのチームは「自分たちの人生は最低だ」と思っています。

日本にいたり、企業に属しているとこのレベルはまずあり得ないと思うんですが、チームの全員が「人生なんて何もいいことなんてない」と思っている状態です。例えば、スラム街に集まる集団とか、「世の中に絶望した」という価値観のもと出来上がったコミュニティとかですね。

ステージ2はチームの中に、「自分の人生は大したことない」といった無気力な人が混ざっている状態です。言い換えれば、孤立している人がいる状態ですね。

話しかけてもどこか冷めた表情をしている。改善の意識もなければ、責任や危機的意識もない。そんな状態の人がチラホラ混ざっているチームがステージ2の状態です。

ステージ3では、チームの中に「自分は素晴らしい!だけど、あんたはダメだな」といった、個人的支配・一匹オオカミが存在している状態です。

本によると企業の49%はこのステージにいるとされていまして(アメリカのデータ)、組織内で誰かを出し抜いたり、陥れようと競争をしたりする姿が見られるのも、このステージの特徴です。

ステージ4は「私たちのチームは素晴らしい」と思っている状態です。ですが、厳密にいうと「私たちのチームは素晴らしいが、あいつらのチームはダメだね」という認識が蔓延している状態です。

まだネガティブな感情は渦巻いていますが、「共通の敵を持っている」という視点で見れば、ステージ4からやっとまとまりのあるチームになっていると言うことができます。現に本では「ステージ3とステージ4の間には、グランドキャニオンばりに大きな隔たりがある。」と書かれています。

最高ステージの5では、チームは「人生は素晴らしい」と思ってる人だけの集団となります。

ちょっと頭がぶっ飛んでるようにも見えますし、「そうだ、人類はひとつなんだ」といった悟りの境地の思想のようにも取れますが、別に強烈な宗教心に染められたわけじゃありません。

そうじゃなくて、完全に純粋な好奇心のみで動いていて、チームひとりひとりが人間には社会貢献・還元する能力にあふれていることを理解している状態なんですね。

これら5つのステージのどこにいるかによって、チームのパフォーマンスや熱気・士気は変わってくるというワケなんです。

ステージは1つずつ移動することしかできないし、どのステージに行くかは言葉・文化・行動によって決まってくる。というのが『Tribal Leadership』で述べられていることなんです。

自分たちのチームがどのステージにいるかってのは、【https://culturesync.net/tools/】で調べることができるみたいなんで、よかったら参考までにどうぞ!

田辺輝恭

ReveDunJourプロジェクトは"夢”に特化し、子どもたち若者たちへ夢の持ち方・叶え方を発信しています。世界で夢を叶えてきた達成者たちが在籍。彼らから知恵と考え方を絞り取ることを是非としています。大和の心で我が儘に。