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ねんどで舟人をこねる

【のうがき】
 すっかりねんどこねこね病をこじらせてしまい、キーボードにろくにさわってなかったこの数日。

 『カナンRPG』では、世界観に準拠したミニチュアシリーズ「メタルさん」を展開していて(ホワイトメタル製なのでメタルさん)、プレイヤーキャラクター用に使えるミニチュアをけっこう多く作ってきたのだけれど、「出身、舟人」に対応しそうなミニチュアがこれまでなかった。
 といっても『カナンRPG』は、出自を離れ、旅暮らしをするようになったひとたちを描くゲームなので、別に出身とぴたり同じ格好をする必要はないんだが、若干リクエストもなくはなかったので、前から気になってはいたのだ。
 そこで、ねんどこねこね病を患っているうちにいっきに作ってしまえ、と手をつけた。

【舟人の作り方】
 最近使っているねんどは、プロスカルプ
 触感は油粘土がいちばん近いと思う。熱で焼成(硬化)させるねんど。
 オーブン120度くらいで5、6分もあれば硬化する。
 逆に、硬化させない限りいつまででもいじっていられるのがいいところ。
 油粘土はいつまでも硬化しないし、紙粘土やエポキシパテ、ポリエステルパテなどは時間が経てば硬化してしまう。
 気が向いたときにじっくりかたちを作りたい向きにはすごく剥いている素材。
 プロスカルプ同様の「オーブンねんど」のたぐいは何種類も出ていて、それぞれ特性が違うので、そのへんは好み。

 で、実際の作り方はこんなかんじ。
 ねんどの固まりの中から、かたちを出していく。
 芯材をいっさい使わないので、途中でポーズ替えしたいとき、ポロポーションがおかしいことに気づいたとき、簡単に直しを入れられるのがいいところ。
 このやり方はプロ原型師で、造形ショップを営んでいるsoloさんから教わった方法をアレンジして使っている。
 こんなぐあいで在る程度かたちを出したら、ちょっとずつねんどを盛ったり削ったりして「前半分だけ完成させてしまう」。

 前半分ができたところでオーブンに放り込み、焼成。
 そんで後半分のじゃまなねんどを削り落として、あらためてねんどを盛っていき、後ろ半分も完成させる。

【舟人ができました】
 というわけで舟人完成。

 セットで女性も作ってみましたよ。
 イメージもとは海女さん
 いまではウェットスーツ、あるいは薄手の着物を着込んでいるイメージのある海女さんだけど、戦後すぐくらいまでは、上半身裸で海に潜っていたらしい。というか、日本で女性の上半身裸が恥ずかしくなったのは、明治以降、徐々に変化していったもので、1960年代くらいまでは母親が人前で授乳させる場面とかも別に珍しくはなかったし。
 要はTPOで周知の基準は変わるって話でね。
 海女さんたちも普段から裸で過ごしていたわけではなく、陸では普通に着物を着ていたわけで。それが、沖に出たときは諸肌脱いで別に恥ずかしくない、それが当たり前の世界。
 余談が過ぎたけど、ねんどさんでは、男女ともに越中ふんどしライクなデザインにしてあるけど、実際の海女さんはお尻丸出しのTバックないしヒモバックだったみたい。(写真が残ってる)

 ほんとうはここから、型を取ってホワイトメタル注型をして、メタルさんとして完成……なんだけど、さすがにあまりに地味なアイテムだからなあ。
 リクエストが集まれば、メタルさん化しようと思います。

テキストの舞台となっている架空世界カナンについては http://imaginary-fleet.sakura.ne.jp/ca/main.html こちらのサイトをご覧ください。
これからもカナンの情報はじわじわ増えていく予定です。
※課金設定もあくまで試験的なものですが、カナン世界に興味のある方、支援したいぞ、という方は入金してくださってもオッケーですよ。

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