書き上げて「公開」としたところで、FBにあげておいた解に対し、問うた人から「やり直し！」と来たよ。まじかー。私にとっての「友だちとは」ではなく、広義の「友だちとは」なのかなぁ。
　私の中にも、まだ友だちの定義が眠ってるのかしら…。いや、それを見透かしてるとしたら、先生、まじすごいよ。

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　昨夜、いつものバーで問われた。「あなたの言う『友だち』とは？」。

　ほかの人と語っていた話に口を突っ込み、「私は『友だちになってください』って言ったことあるよ」と言うと「じゃあ、あなたの言う『友だち』とはどういう人のことですか？」と問われた。
　またか。前回は、「Sさんはちゃんとしてる」と言ったら「『ちゃんとしてる』とは？」と問われ、「地に足が着いてる」と答えると「『地に足が着いてる』とは？」と再び問われ、「生きてる感じがする」と返したところ、「あなたは生きてないの？」と尋ねられ、「私は生きてる感じがしない。ここにいるけれど、ここにいない気がする」と言って問いを完結させた。
　しかし今回は即答できない。「それ、友だちにも同じ問いを与えられた」。そう、タナカアキの友だち第1号にも同じことを問われた。ぼんやりと返した気がするけれど、相手は納得してくれなかった。だから今回こそは、ちゃんとした解を自分の言葉で語りたい。

　言葉に詰まる私に、問いかけた本人は目を伏せ、話題を変えた。そりゃバーだから、他にお客さんいるから、そもそもその会話は私としていたものじゃないから。でも、解のヒントまで導いて欲しかったなぁ。
　もちろん解は自分で出すものだが、問答をしているうちにキーワードが浮かび上がる。特にこの人との会話、問答は別な問いも見えてきたりするので楽しい。たまにみなが帰った後、ふたりで話すときの充実感といったら！　脳細胞が生き生きと活動し始める。気づかなかったことに気づけたり、同じものでも見方が変わったり、本当にわくわくする。
　だが、今回はまったく相手にしてくれない。いいもん、自分でなんとかするもん。

　今日一日、別件でも考えることがあり、ずっとあっちのことを考え、問いを考え、そっちのことも思いを馳せと、頭と心がフル稼働。そのせいか、もう眠いであるよ……
　やっとことさ、「友だち」と「知り合い」の差異を言葉にできた。

友だちは、当たり障りのある楽しくない話もできる人。胸のもやもやや愉快ではない本音を話せる人。
知り合いとするのは、曖昧な笑みを浮かべておけばいい、当たり障りのない話。

　今いるふたりの友だちとは、楽しくない話をする。愚痴だけでなく、いろんな愉快ではない話をする。ときに議論となることもあるし、テーマに対する互いの意見、考え、思いを述べ合う。（友だち第2号はこちら）

　ちょっと待て。友だちではないけれど、愉快ではない、重たくて重たくて仕方のない話をする人が5人いる！　この人たちはどうすればいいんだ！？
　ひとりは特別な人。「アキさんは友だちじゃない。特別な存在」と言われた。だからではないけれど、彼女は私にとって特別以外の言葉で表せない人。もうひとりは、彼女の家で行われた飲み会の後、泊めてもらったときに苦しい胸の内を打ち明けられた。それを聞いているうち、彼女にばかり自己開示をさせていることが心苦しくなって、思わず私の秘密を告げた。それ以来、たまにしか会わないけれど、会うと楽しくない話もしている。さらにもうひとりは、我がシェアハウスの今後についてなど、ちょっとシビアな話をする相手。職業柄得た知識や経験と照らし合わせて、いろんなことをおしえてもらっている。

　残りふたりは、どうにも説明が難しい。
　ひとりはいつも問いを与えてくれる人。大好きだけれど、怖くて仕方ない人。私が誰より負けたくない、そして認められたい相手。彼とするのは楽しくない話だけ。でも毎回皮肉交じりのユーモアに笑ってしまう。たぶんちっとも私の問いや解を覚えてないだろうが、私は彼に本音しか話していない。
　最後のひとりは、人生で唯一、私の根幹にあるコンプレックスを語った相手。人間の行動や感情には必ず理由がある。私はそれを気持ちと呼んでいて、誰にも語らない。なのに、この人には話してしまった。苦しいことや悲しいことを話したり、つらいときに助けを求めたり。たぶん信頼しているのだと思う。それは誰にも話したことがないことを話したから信頼するようになったのか、信頼できると思ったから話したのか。どちらにせよ、私が一方的に信頼を寄せてしまい、負担を強いていることを申し訳なく感じている。

　はて、この5人はどうしたものか。
　でもね、やっぱり「友だちになってください」と聞かないと、友だちとは呼べない。秘密を話した人以外の4人は、友だちと呼んでいいのかわからない。いや、特別な人には「友だちじゃない」と言われたのだから友だちじゃないし。問いを与えてくれる人も「友だちじゃないんで」と言いそう。
　だから私が今度は問いたい。
「あなたの友だちの定義とは？」
　その解を聞いた上で、私はその人にとっての友だちに当てはまるかどうか考える。私が友だちだと思っていても、相手が思っていなければ友人関係は成立しないから。

　みんな、どうやって友だちになるんだろう。お互いが友だちと思っていることを、どうやって確認しているんだろう。
　私には難しいであるよ。