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この話は、僕の使命(しめい)と氏名(しめい)を表すエピソードなので、noteの書き始めに。


「親父のプロ精神八ヶ条」

2014年だったかな。全国リヤカー行商の旅の途中、自分のやるべきことは「親父の人生を使ってやってきたことを継承することなのでは?」とふと思った。

親父の実家がある大牟田まで旅が進んだ際に、一緒に飲みに行き、
「今の経験を持って30年前からやり直すとしたら何をするか?」
と尋ねた。


「今の仕事(建築業)をまたやるやろうな。今の経験のまんま戻れるとやったら、絶対に成功させられる。野球も仕事も原理原則は一緒やった。七十半ばで本当の意味で理解できたけんな」


親父はプロ野球を目指し、3度のドラフトを受けながらも、遂に自身の夢を成し得なかった。

その理由を、メンタルの弱さ、と気付き、恩師でもあった故原貢氏、原辰徳現巨人監督、衣笠祥雄選手など、

関係のあった多くの一流選手にヒアリングし、自分や他のノンプロで終わる選手たちとの違いを8つに体系化したそうだ。


「俺と一流選手との違いは、たったこれだけのシンプルなもの。

ただ、この当たり前のことを毎日継続するのが物凄く難しい。

『今日ぐらいはいいか…』
『明日やればいいか…』

そういうちょっとした油断に打ち克つことで、本物のメンタルが養われるとぞ。

俺にはそれが足りんやった。出来んやった。
この8つを、後輩を家に住まわせて徹底的にやらせたら、猿渡と矢野って後輩が3~4年で2人ともプロに行った。

断言してもよかけど、これ以上のメンタル強化の方法はなかけんな。

これが、お父さんの失敗経験から得た、一流と二流の決定的な違い。プロ精神の八箇条です。

自分に打ち克って成功する。お前の名前の由来たい」


そして、僕に対してのアドバイスとしてこう続けた。


「努力をするのは当たり前。
お前も日本一周と自分で決めた以上、何が何でもやり遂げろ。

その代わり、歩くことを努力とするなよ。それは、お前が決めたことに対して当たり前のやるべきことたい。

一日に本を10分だけ集中して読むとか、一日に一人にはお礼の電話をするとか、そういう誰にでもできる小さなことで、自分の意思さえあれば継続できることを持て。

自分の弱さに打ち克つメンタルの出来んかったら、どんなに技術やチャンスのあっても結果は一緒。仮にチャンスば掴んでもプロの世界じゃ通用せん。

自分に克てん奴は、何事も成せんけんな。技術、運、それとメンタルも含めて“実力”。お前も肝に命じとけよ」


小さい頃から耳にタコができるほど繰り返し聞かされてきたことではあったが、こうして聴く耳をようやく持つことができると、なんとも恵まれた環境で、恵まれた両親に育てられて来たんだなぁと思う。

先ずは自分自身が実践し、今回の目標を達成した後に、親父の後継者として後世を育成できる指導者になろう。


「親父のプロ精神八箇条」

一条 自分の進む道を決め、具体的な夢・目標を持て。

二条 夢、目標に向かって毎日やるべきことを決めろ。

三条 今日やるべきことを今日やれ。そして、何が何でも継続しろ。

四条 毎日の努力は誰よりも集中して短時間で終えろ。

五条 補欠思考、目標の妨げになる環境を自らの意思で断て。

六条 常に上のステージでプレーしていると思え。

七条 体調管理を徹底しろ。

八条 全ての人や起こる事に感謝を忘れるな。

── 田中 昭弘

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