見出し画像

『販売員の地位を向上したい』木宮商店 店主 “木宮隆佐さん”

木宮商店の店主 木宮隆佐さんにお話しを伺いました。モノづくりのまちである蔵前で、“教育×ファッション”をコンセプトに店を営む木宮さん。その背景に何があるのか、人生ストーリーを共有します。

プロフィール
出身地 
茨城県
活動地域
東京 蔵前
現在の職業
木宮商店 店主
活動経歴
大学在学中にアルバイトをしていたメンズブランドに就職し、約7年間販売を担当する。その後、2年間アパレルのコンサルに在籍し、販売にとどまらず様々な仕事に従事する。アパレルの仕事をする中で、洋服が好きで働いていたはずの人が疲弊し、洋服への情熱が薄れていくことや、販売員の地位が低いことに直面する。この現状を変えようと、2017年12月に東京蔵前に『木宮商店』を立ち上げる。現在は、販売員が育つ場をして“教育×ファッション”を店のコンセプトとして掲げ、販売員が誇りをもって働けるような場づくりとしている。

販売員の地位を向上させたい!

Q.どのようなビジョンをお持ちですか?
木宮隆佐さん(以下、木宮敬称略)
:販売員の地位を向上させて、新しいファッション業界を創るというビジョンがあります。もともと、私はメンズブランドの販売員だったのですが、販売員の仕事を長く続けることができない現状にたくさん直面してきました。だから、販売員を長く続けることができる専門職にしたいと考えています。

ただ洋服を売るだけでなくて、商品についての知識を伝えたり、売った後も質問に乗ったりなど、売った後もその人の人生に寄り添える販売員を増やしたいと考えています。だから、「教育×ファッション」をテーマに掲げているんですね。

あと、自分自身が楽しそうに働いている姿を見せて、まちの子どもたちに夢を与える人になりたいと思っています。だから、小学校の前にあるこの場所に、店を構えることを決めました。

Q.夢を具現化するために、どんな目標や計画を立てていますか?
木宮
:販売員への信頼が可視化できるように、テレビショッピングのように販売員のライブ配信を考えています。オンラインで、販売員と会話ができたら、販売員の魅力を伝えることができるし、信頼に繋がります。

今は、販売員の評価基準がないので、能力を正確に評価することが難しいんです。ライブ配信などを通して、販売員の信頼度が数値化される仕組みがあれば、販売員も評価されやすいと思います。給料が低いために、20代半ばで辞めていく人は多いので、評価基準を明確にさせて、販売員でも稼げるシステムを作りたと考えています。

Q. 現在どのような活動指針を持って、どのような活動をしていますか?
木宮:オンラインショップもありますが、リアルなコミュニケーションを大切にしています。そのため、店舗も広い場所を選びました。店では洋服の販売をしていますが、販売するというよりも、お客さんに新しいブランドを紹介して、ファンになってもらう場所づくりをしています。

また、ネイルのワークショップやったり、写真と花の製作から展示販売もしています。洋服以外にも、何かを好きっていくきっかけを与えられたらと思っています。

お店のある蔵前は、モノづくりの土俵があり、クオリティーの高いカフェや小物雑貨が沢山あります。でも、渋谷や新宿と比べると、人は少ないのが現状です。この蔵前というエリアに、もう一度来たいと思ってもらえるように、蔵前のアピールもしています。

販売員時代の葛藤とは・・

Q.夢やビジョンを持ったきっかけは何ですか?そこには、どのような発見や出会いがあったのですか?
木宮:もともと洋服が大好きでした。中学生の頃から、塾に行く時も着替えて行くくらいだったんです。大学を卒業後は、アルバイトをしていたアパレルに就職し、メンズブランドの販売員として働きました。その中で、洋服が好きで働いていたはずの人がどんどん疲弊し、洋服への情熱が薄れていくこと、販売員の地位が低いことに直面しました。販売員は直接商品に関わるので、販売員の質が良かったら商品もたくさん売れるのに、販売員の給料が低いことが疑問でした。

また、販売員からブランドの営業の面接を受けた際に、“販売員だから戦力にならない。仕事ができない。質が悪い。”と言われたことがあって、そこにもおかしいと思いました。

尊敬する販売員との出会い

Q.その発見や出会いの背景には、何があったのですか?
木宮:
小さい頃の夢が、サッカー選手だったんですね。中学時代には、クラブユースのチームに所属していて、プロを目指していました。でも、周りが上手で、スキル的に力の差を感じました。サッカーで生きていく!と決めていたので、悔しかったけど、プロは諦めることにしました。その後は、無難な人生を送っていましたね。

そんな中で出会った販売員さんたちには影響を受けました。今も尊敬している2人の販売員さんなのですが、人間性が素敵で、人生を楽しそうに送っている様子が伝わってきたんですね。販売員さんたちから、洋服を通しての生き様を聞くことが、とにかく楽しくて、お店によく足を運んでいました。何より、一生懸命で、本気で働いている姿勢が好きだったんです。そこが、今の仕事の原点かもしれませんね。


Q.読者の方にメッセージをお願いします。
木宮:
一緒に目標に向かって、頑張りましょう!

木宮さん、今日は本当にありがとうございました。
--------------------------------------------------
木宮さんについての詳細情報についてはこちら
↓↓↓
https://kimiyashouten.com/
---------------------------------------------------

編集後記
今回インタビューの記者を担当した田中、坂中、原(カメラ)です。木宮さんのリラックスした飾らない雰囲気が印象的で、とても和やかな雰囲気のインタビューでした。
販売員さんたちの生き様に触れたことがきっかけとなり、今の仕事に繋がっているとお聞きしましたが、今の木宮さんご自身の本気さや楽しんで働く姿は、ライフスタイルのモデルになるのではないかと思いました。大きな夢や希望を持ちづらい世の中で、まちに子どもたちに夢を与え続ける存在がいることは希望だなと思いました。美しい時代を創る仲間として、これからも木宮さんのご活躍を応援したいです!。ありがとうございました。

この記事はリライズ・ニュースマガジン”美しい時代を創る人達”にも掲載されています。
https://note.mu/19960301/m/m891c62a08b36