大晦日。

今年の年越しは一人で過ごしている。

東京から帰ってすぐ、

家族と離れてアトリエにひきこもっているのだ。

PCR検査も受けて結果は陰性。

体調も万全でめちゃくちゃ元気。

ほっと一安心だけど万が一ということがあるかもしれない。

家族とはマスクをして一日中過ごすのは難しいけど

アトリエなら人と会うことはない。

慎重には慎重を重ねて。

さみしいけどね。

今、世界中で会いたくても会えない人がたくさんいる。

医療従事者のみなさんや保健所のみなさん、

入院中の人や隔離生活を余儀なくされている人、

田舎の家族のために帰らない決意をした人。

そんな人たちに心だけでも寄り添いたい。

昨日、月を見ながらそう思った。

今年を振り返れば、新型コロナ感染症一色に思えるけど

それは違う。

台風の時も、地震の時もそう。

人々が助け合い、励まし合う姿があった。

どんなときでも、やさしさを忘れずに生きる姿があった。

大切なのはいつだって心だ。

来年もきっとたくさんの苦難がまっていると思うけど

きっとなんとかなる。

思いやりの心があれば、助け合える。

ぼくは描くことしかできないけれど

やさしい気持ちになってもらえるように

安らいでもらえるように、心をこめて描こう。

たくさんの人に支えてもらって制作を続けていられることに感謝して。

みなさんの健康と幸せを心から願っています。

よいお年をお迎えくださいね。

今年もありがとうございました。

たなかしん