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ZASの動画タグ付けマニュアル ~局面編~

ゼルビアアナライジングサポーター(ZAS)について書いたところ、多くの方に良い反応、応援のお言葉をいただいており驚いております。本当にありがとうございますm(_ _)m

SPLYZA Teams内の環境は整理中ですが、何人かの方にトライアルしていただいております。しかしながら私が用意した動画タグはパッと見で分からないので説明いたします。

しかしその前にSPLYZAのタグ付けで覚えていただきたいポイントがあります。

タグ1行の中に同じグループのタグを複数付けると統計データが上手く取れなくなる

です。この仕様と上手く付き合いつつデータを取るため少し工夫をしています。

局面のタグ付けの考え方

局面をタグ付けすると例えば攻撃シーンだけSPLYZAで追うことが可能で便利です。また大局的な統計データも取れます。1つの局面に対しての(理想的な)タグの付け方は以下と考えています。

局面開始タグ + 局面終了タグ
局面内の現象1
局面内の現象2
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局面内の現象N

ですが時間やマンパワーが不足の場合は、1番上の局面の開始と終了を付けます。これとゴールシーンを中心に記号注記や字幕を付けられれば分析の形になります。

12/2現在、局面を洗い出すためのタグを用意しています。タグの種類はレナート・バルディの分析フレームワークに近いデータに基づいて作成しています。

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なぜ今「認知」なのか。サッカーの戦術的な理解を広く深めることの意義【6・7月特集】(ジュニアサッカーを応援しよう)より引用

攻守と攻守の切り替え(トランジション)からなる4つの局面+セットプレーのタグ付けを基本としています。
詳しくは「モダンサッカーの教科書」やfootballistaのサイトをご覧いただくことになると思います。

ここから各グループのタグの説明をします。タグはゼルビアを主として付けています

局面グループのタグ

局面の開始は以下のタグを用意しています。

攻撃 ネガトラ 守備 ポジトラ SP(町) SP(敵)

「SP」はセットプレーの略です。またスローインもセットプレーという考え方のためこちらに含めています。(町)は攻撃、(敵)は守備のシーンです。
文字が長いのを避けて略語を多用しています。

局面終了グループのタグ

局面終了は以下のタグを用意しています。

IP(町) IP(敵) OP(町) OP(敵)
反則(町) 反則(敵) 得点 失点

IP(町)、IP(敵)はインプレーです。プレーが継続しながら局面が変わる際に付けます。例えば攻撃フェーズでロストした場合には「IP(敵)」と付けて次の局面は「ネガトラ」開始となります。

OP(町)、OP(敵)はアウトオブプレーです。ボールが外に出た時に付けます。例えば守備フェーズでクリアして外に逃げた場合は「OP(敵)」と付けて次の局面は「SP(敵)」開始となります。

反則(町)、反則(敵)はファウル全般です。すなわちオフサイドも含めています。(町)はゼルビアが犯したファウルの意味なので注意してください。

得点、失点はゼルビアを主としたゴールと失点となります。

局面IDグループのタグ(※ダミーデータです)

局面IDは上述の通り「タグ1行の中に同じグループのタグを複数付けると統計データが上手く取れなくなる」に対応するための番号(ダミーデータ)となります。データベース的の考え方で作ったタグのため他のSPLYZAチームでは見かけないと思います。

① ② ③ ④ ⑤ ⑥

これらは局面開始タグと同じです。つまり

①攻撃 ②ネガトラ ③守備 ④ポジトラ ⑤SP(町) ⑥SP(敵)

となります。局面の開始と終了だけをタグ付けする際は不要ですが、局面内の現象をタグ付けする時に必要となります。理由は次で説明します。

各局面フェーズグループのタグ

各局面は更に詳細に分けて考えることが出来ます。各内容はバルディ本に従っていますのでここでの説明は省略します。(大まかには上の図をご参考ください)

例えば守備のフェーズの場合、ゼルビアがハイプレスを仕掛けた(タグでは攻撃的プレッシングなどを指します)ところ、相手に交わされて自陣に侵入されたとします。

その際ゼルビアはゴール前でブロック守備を固めます(タグでは「純粋なゾーンディフェンス」などを指します)。

これらは1つの守備局面で起きている複数の事象と表現しています。1行に同じグループの内容を複数入れてしまうと統計が上手く取れません。しかしそれぞれに局面開始と終了タグを付けると局面の総数が変わってしまいます。

そこでこの局面IDのタグを仕込んでおきます。守備フェーズだけを動画で追いたいときに「③」で絞り込むと…

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1つの守備フェーズで複数のプレッシングスタイルに移行している(相手にボールを回されている)事が視覚的に分かります。

統計データも同じ考えで、集計を③で絞り込むと…

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この様に33回の守備フェーズがあり、どの様な形で局面が終了している。そして守備フェーズ内の割合はこんな感じだった。と分かるのです。

(この動画データはfukuharaさんのルームに置いてあり、こちらにはございません)

以上がZASでの局面のタグ付けの考え方になります。マンパワーが少ない内は局面の開始と終了のタグ付けをベースに、図や説明を加えることになると思います。

タグを付けるのは難しく感じると思いますが、自分の都合に合わせたタグを作ったり使ったりして良いので、色々とチャレンジしてみてください!

今後はプレー評価のタグを追加予定なので、改めて説明する場を設けたいと思います。

以上、分析フレームワーク用のタグを強引に用意したTanaLifeでした(笑)

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