「そっか、今日エイプリルフールか」 どおりでSNSに蔓延る嘘がいつもよりわかりやすい。 ──私もなにか嘘をついてみるか 「まるで普段は嘘をついてないみたいな口ぶりだね」 私が振り返るとそこには微笑む“妖怪”がいた。 正しくは、いつの間にか現れいつの間にかいなくなり、人の心の中をのぞき込む彼女を私が勝手に妖怪と呼んでいるだけだけなのだけれど、眼鏡をいつもかけていること以外、名前も年齢も経歴も知らないので最近は本当に妖怪なのかもしれないと思っている。 「嘘をつくな、
私は書くことを生業としていない。趣味であり自己満足である。 締め切りなどなく、思いついたことを思うままに書くことができる。 だからこそ、好きでないと、書かねばと思わないと書けない。 12月に仕事を辞め東京から広島の田舎に帰った。いろいろとバタバタしていたし、懐かしいいろんな人間にあった。 1か月の無職の期間、走馬灯のような日々を過ごした。 時間はたっぷりあった。ゲームもほとんどしていなかったのでとにかく無限に近い時間があったのだ。 しかし書かなかった。 今まで仕事をしつつ
私だって妖怪である。こうして毎夜毎夜駄文を書き散らし、人様の目に触れてもギリギリ痛みで充血しそうにないものを情報の濁流にのせて世に放っているが、そうしていると人にもっと読んでもらいたいと思うのも仕方のないことだと思うのだ。 もちろんこんなもの自己満足である。世に認められない創作などすべからず自己満足であることは承知である。そして創作活動をしているものはみな承認欲求の妖怪であることも確かだ。悲しき生き物であることこの上ない。残念な生き物図鑑にそろそろ載るころであろうか。
この町に帰ってきてからというもの、私の眼には不思議なものばかりが映り込む。 ──ある時は、同じ顔の二体の鬼 ──ある時は、巨大な猫にまたがる女子高生 ──ある時は、猫の顔が描かれた石を操る女性 ──ある時は、宇宙漁業なるものを計画する大人たち この町は非日常にあふれてしまっている。 私は、日常の中に非日常を書き加える物語を書くことで物語を作り、それを売って食べていく”小説家”という生き物になるために、それまで憧れにあこがれやっとの思いで手に入れた東京での生活を手
労働を忌み嫌い。そんな自分も嫌になり。毎日毎日何かしらを嫌っていた私だが、遂に来月から働かなくて良いらしい。これは親の遺産がどうだとか、不労所得がどうとか、宝くじ云々等と言う夢物語では断じてない。 労働から脱出したのだ。これは私の人生の中でも切っての英断である!組織に必要とされてないなんてことは断じて否だ。 人は収入という自由を手に入れるために労働という不自由を受けいれ、無収入という不自由を受け入れることで無職という自由を手に入れてきた。その理を外れるものは高等遊民
人が想像できることは実現可能なことである。と私は常々思うのだ。 その証拠として、大昔に生きていた偉大な先輩、祖先、先人方がふけっていた空想は今や現実としてここにある。 ともすれば、私がこの夏に足を踏み入れた空想のような出来事も、まごうことなき実際にあった出来事であるといえる。 皆々様にはそのことを重々承知の上この話を聞き始めていただきたい。 この話は、暑い暑い夏の日から始まる。それはもうアイスもアスファルトも猫も女子高生もすべからず溶けてしまうような暑さの日に私はあろ
空が赤い今何時くらいだろうか。 ぼくはくたびれたサラリーマンのようにベンチに腰掛けた。 目を瞑って今日一日あったことを考える。 午前中は読みかけの漫画を全て読んだ、そのあと友人と胸を張って言えるような間柄の人間と少し話をした。 その後、外の景色がみたくなって散歩をすることにした。 そして隣に座る彼女に質問を投げかけられた。 もしも明日死ぬとしたらどうするか、なんてそんな事今考えても意味が無いだろう。 ──もしもの話だよ。 そうだな……あと24時間もあるなら、
「生きてる意味が見当たらない」 高校生活も2年目に差しかかり、進路選択を迫られ、なんとなく当時これで人生が決まってしまうのではないかと思い込んでしまい悩みに悩んだ末、脳裏を過った言葉。 夢はなく、趣味もなく、出来れば楽に生きたい。仕事をするという感覚が分からない。お金は欲しいが、インターネットで見かける、仕事の愚痴ばかりを吐く大人にはなりたくない。 結局その日は進路選択の用紙に、「二年B組4番岡野玲」としか、書けなかった。 結局、なんて書いて出したかは覚えてない
最近留年して中退ほぼ確定しました。 たななつです。 先日、友人と深夜にLINE通話をしてて、気付いたことをつらつらと書いていきます。 ダメ人間過ぎて、どうでも良くなってきた。
──退屈だ。 そう感じるのは、海と坂と猫くらいしかない“ソラとウミのアイダ”に挟まれただけのこの町のせいだろうか。 いや……自分のせいだ。 同級生達は、部活なり趣味なり勉強なりに勤しんでいるのに、私と来たら防波堤のベンチに腰掛けて、からさわのアイスを食べながら退屈を感じるばかり。 ──なんかいい事ないかなぁ 「幸せは歩いては来ないよ」 いつの間にやら隣に座っていたメガネの女性は、私の心の声に勝手に答えた。 「またあんたか……」 ため息混じりの声が出る。
「君も家の中で籠ってないで、鬼に叩かれて来るといい」そう言って眼鏡の彼女に連れ出されたものの、鬼は人混みに埋もれてしまってほとんど見えなくなってしまっていた。 仕方なく駅前広場のベンチに座る。 目の前では、子供が言い合いをしている。 「俺は駅前で白に叩かれた!」 「嘘つけ!俺は商店街の中で白いのに叩かれたぞ!」 どうやらどちらかが鬼に叩かれたと嘘をついているらしい。 たしかに、俺も駅でとんでもない人混みを見て来たとこだ。 しかし、もう1人も嘘をついてる様には見えない。だ
早くも好きなモノを語る第二弾です。 今回は、僕の尊敬する非常に偉大な人物について紹介します。 彼の名は“niko2kanta” その名も“にこつーかんた”。彼との出会いは2018年の1月にまで遡る。 その頃、日本の一部界隈ではロケットリーグというゲームのチーム作成が流行っていました。 連日Twitterのタイムラインではチームメンバーの募集が盛んに行われており、当時ほとんど初心者だった僕も初心者チームを作るべくチームメンバーを募集している最中だった。 その時、Live
2020.4.12 トイレだ。ここはおそらくトイレであろう。無臭で便器のようなものは物は見当たらないが、ここがどこかの公衆トイレであることは、間違いないような気がした。手洗い場から死角になるような場所で壁にもたれ掛け息をひそめる。誰かを待っているようだった。誰を待っているのかは、わからないがとにかく待った、待って待って待ち続ける。きた。待っていたのは白髪の彼だ。誰か分から無い。なんで待っていたのかも分からない。しかし彼なのだ。彼以外の誰でもない。手に持っていた、ところどころ
最初に言っておくと、僕は無類の文房具好きである。 こういうと、文房具のことを何でも知ってるマニア的なものと勘違いする方がいるが、僕の語る文房具好きとは少し違う。僕は、文房具屋で文房具を眺めたり、気になった文房具を買って使うといった欲求が、ほかの人よりほんの少し多い文房具好き人間なのである。なので僕はクルトガやorenz(オレンズ)の仕組みだとか、そういった類のものは分からない。 とにかく僕は、文房具が大好きなのだ。 前置きはこのくらいにして、本題に入りたいと思う。今
夢日記とは、自分の見た夢を記録しておくことである。 皆さんは、起きた時夢の内容を覚えていることはあるだろうか。僕はある。 どのくらい覚えているかいうと、見た夢をもとに物語を書くくらいには覚えていたりする。 そんなに覚えているなら、どこかに書き残したくね?と思ったのが、今回夢日記をはじめたきっかけである。 今回は、先日見た夢を書く。 2020.4.10 なぜか、船の上にいた。おそらく僕の家族であろう人と達と船の上にいた。船は見知らぬ港に泊まっていた。港には人影も建物
どうもこんにちはたななつです。 今回は、家族と家でバレーを観戦していて思った事を書いていきます。 ワールドカップを見ていたある日、私が飲み物を取りにリビングに向かうと、両親がテレビに向かって歓声を上げていました。テレビを見ると映っていたのは、男子バレーのワールドカップ。日本代表が戦っているらしく、私も見ることにしました。 知らないのに盛り上がる観戦してると、一つの事に気が付きました。母親はあまりバレーを知らない、ということ。しかし細かいルールやテクニックを知らない母でも