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無い彼女の話2〜コロナで変わった彼女との距離感〜

なんだろう、瑠梨は本当にいるのかな?

ふと疑問が頭に過ぎる、過ぎってはいけないのだ、荒んだ脳内に佇む一輪の花、それが瑠梨なのだ。

そんな脳内に入り込んだ罪を瑠梨に謝罪しながらボーってしていると、瑠梨がグラスにワインを注いでくれる。

このご時世に私のバイトが忙しくなり、瑠梨のバイトはほぼ無くなってしまった。

瑠梨には悪いが少し嬉しかったりする、バイトに疲れて帰ってくると家で待っててくれるのはなんかこそばゆいし嬉しい。

そんな事を考えながらチビチビとワインを飲んでいると、瑠梨がベッタリとくっ付いて甘えてくる。

彼女とじゃれつく時間は何者にも変え難い素晴らしい時間である。

なんか布団までくっついてくるし、幸せって言うのはこう言うことを言うんだろうな。ってくらいに幸せでほわほわとした時間を過ごしている。

確かにこのご時世デートには連れて行ってやれないし、何かと不自由な点が多いし、すごく申し訳ないと思っているが,そんな事を瑠梨に言うとニコニコ笑いながら大丈夫と微笑んでくれる。

壮大な惚気話だが彼女との距離感は変われど彼女のいる生活はすごく充実してるし、なんか失われないだろうなと漠然とぬるま湯に浸かっている感覚でもある。

 彼女と映画を見たり、ゲームをしたり、晩酌をするというこの時間がどうかこのご時世が収束しても続いて行けば良いのにな、と思ってる次第。

今度いいワインでも買ってお家に帰ろう。

くしゃっと笑う顔を見るのが楽しみだ。

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