原田知世「noon moon」

デビュー後初期は松任谷由実から多数の楽曲提供を受けており、フレンチポップをカバーし、鈴木慶一やトーレ・ヨハンソンをプロデューサーに迎え、YMOメンバーとも親交厚い(今作のリリース元レーベルはcommonsだ)という、楽曲派アイドルの走りみたいな人である原田知世。久しぶりのアルバムでは、綺麗でやわらかい歌声が存分に味わえるようなゆったりとした楽曲が並んでいる。80年代へのオマージュ的なものも意識したということで、確かに「うたかたの月」に入り込むスライドギターなんかはちょっと時代がかってる感じがある。しかし、全体的には古さは全く感じず、原田さん本人と同じく円熟味を感じさせるアルバムに仕上がっている。暑くなってくるこれからの季節にオススメの一枚。

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