3人の歌姫

あんまり「エモい」て言葉好きじゃないんですよね。
毎日使ってるけど。
なんというか、もっといろいろ表現てあると思うんですよ。
特に日本語は同じ言葉でも別の意味を持った単語があったり、本来の意味とは異なる形容詞とかも豊富で。
「エモい」という言葉に何も詰まってないかと言えばそんなことはないと思いますが、少し軽く感じてしまう。
真に心を動かされたものについては自分の中のありったけの語彙を使って称賛したいという気持ちが稀に湧いてきます。

今日、3人の歌姫を見ました。


音楽を頻繁に聞く人は大仰な言葉に、「もっと歌うまい人いっぱいいるやろ!」とか「あのレベルで《歌姫》?」と思う人もいるのかもしれません。
これはあくまで可能性の話であり、貶める発言ではないです。
もし、今日、別の歌手に出会っていれば、私はその人を歌姫と思っていたかもしれないです。
ただ、今日巡り合った3人は、紛れもない《それ》でした。

以前も何処かでお話した気もしますが、私自身あまり感情が動くタイプではなく、特に音楽は、今まで「耳障りの良い音」程度にしか感じていませんでした。
今年、GEMSCOMPANYに出会い、その曲や歌詞に魅了され、更にはコラボしたVtuberさんや、その人が好きな歌手の歌を聞き、少しづつ、その曲や歌い手ごとに異なる表現や感情に心を動かされるようになりました。

先週行われたMagicSocks。
(未だに感想をまとめきれていませんが)こちらも感動した事実は覆りません。

ただ、「歌手」として舞台に立った今日の彼女たちは、先週とは異質な空気を放っていました。


今回は少し早めに場内に入り、開演まで少し時間がある中、いつものようにツイッターを眺め、「あの曲流れたらやばい」「これ歌われたら泣くかも」といったツイートをみて「それはそい」など心の中でつぶやき、同じ会場内にいるお客さんそれぞれが思い思いの気持ちで臨んでいる様に「なんかいいな」と、これから始まるショーに嬉々とした面持ちで開演を待っていました。

曲が始まると、その会場にいたのは「自分」と「ステージ上の5人」だけ。
空気に飲み込まれるのに数秒とかかりませんでした。

歌い手の蠱惑的な声、躍動感に満ち溢れたアレンジを加えたギター、そして弾むような軽快なキーボード。
それぞれが調和し、反発しあってる様を見て、聞いて。
体が舞台に引っ張られるように感じ、全身が常に総毛立ち、気づけば椅子に預けていた身体は前へ。

手拍子をするのも忘れ、口をだらしなく開けた状態で、頬は緩み。

まるで一つの絵画を見ているような錯覚に陥り、
音楽も芸術であることを再認識しました。

私は、今日GEMSCOMPANYのメンバー3人を見に来たつもりでしたが、「水科葵」「音羽雫」「長谷みこと」というアーティスト達の姿をまざまざと見せつけられました。

ただただ5人が織りなす世界の住人として、長いようで短い2時間弱を過ごし、今に至ります。

それぞれの曲で「あそこが良かった」「あのフレーズを繰り返し聞きたい」などありますが…ありますが!
取り急ぎ今伝えたい、音楽にあまり興味を示してこなかった人間の稚拙な感想として受け止めてくださればと思います。
夜の部も楽しんできます。

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