この記事では、ChatGPT-4とDALL-E 3(画像生成AI)を利用して、未来の仏壇について考察します。具体的には、「ゲーミング仏壇」というコンセプトで画像を生成し、どれだけ現実味のあるものが作れるかを検証します。
このアイデアは一見突拍子もないものですが、伝統的な要素と現代の技術がどのように融合するか、その可能性を探ることが主な目的です。ほか、既存の宗教観を尊重しつつ、新しいアプローチの提案も試みます。
いささか冒涜的かもしれませんが、既存の宗教や文化を毀損する意図はないことをご理解いただければと思います。また、これについての問題もちょっと記事内で触れています。
DALL-E 3で生成されるゲーミング仏壇
以下、単純に「ゲーミング仏壇をイメージした画像を作ってください」で作られた画像です。確かに、ゲーミングPCあるあるの、LEDライトが禍々しく彩っています。ただ、このサイズ感、家庭用ではないですね。
次に、「一般家庭用をイメージして」と指示して再度作ってもらいます。
かなりコンパクトなサイズに見えるものが作られました。仏像らしきものの裏にモニターがあるのが実にいい味を出しています。
実際、仏壇でしかできないゲームがあるとすれば、これをきっかけに子どもたちも集まりそうで良いかもしれませんね。
ゲーム会社が将来的に仏具販売に乗り出せばあり得るのでしょうか。
さて、こうした時代のお経のあげ方も考えてもらいます。
この画像、お経をあげているようでいて、ただ遊んでいるようにも見えます。これをどのように解釈できるのでしょうか。
ロギングに「般若心境」等を入れておく
マニ車 (経車)とは仏具の一種です。これを手で回すと、お経を唱えたことと同じ功徳があるとされています。チベット仏教のマニ車が有名だと思います。
日本の仏教においては、このやり方はあまり一般的ではないかもしれません。しかし、時代が進むにつれて一般化するなど、宗派として分離したり、変化することは考えられます。
その具体的な中身として、ゲーム等のプログラムの中に「お経」を入れておくというものです。具体的にロギングの機能を使います。ロギングは本来は、アプリケーションが実行中に起こるイベントを記録するプロセスです。エラーの診断やシステムの動作状況の監視が容易になる機能の1つです。ここにお経(今回は例として般若心境)を入れるということですね。
サンプルソースもChatGPTに作ってもらいました。Javaです。
import java.util.logging.Logger;
import java.util.logging.Level;
public class Main {
private static final Logger LOGGER = Logger.getLogger(Main.class.getName());
public static void main(String[] args) {
String hannyaShingyo = "観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊皆空 度一切苦厄";
LOGGER.log(Level.INFO, "般若心経: {0}", hannyaShingyo);
LOGGER.log(Level.INFO, "アプリケーションを開始します。");
performSomeOperations();
LOGGER.log(Level.INFO, "アプリケーションを終了します。");
}
private static void performSomeOperations() {
LOGGER.log(Level.INFO, "何かの処理を行います。");
LOGGER.log(Level.INFO, "処理が成功しました。");
}
}
実際問題、ログに関係ない文字列が大量に出力されてもメリットよりデメリットが勝りそうです。しかし、新時代の読経のあり方として面白い気がしました。
般若心境リスペクトの文言を考えてもらう(ChatGPT-4とClaude3)
先ほどまでは、ただ処理の要所要所にお経等を入れることを考えていましたが、今度はエラーが起きたポイントに、仏教的な概念を取り入れた文言が入れられないかを検討してみます。つまり、本来の用途に近い方向で考えてもらいます。
エラーの原因は多岐にわたるので、具体的にオーソドックスな「NullPointerExceptionが発生して明示的にクラッシュした場合」のコメントにします。
(〜catch (NullPointerException e)・・・に入れるとします。この場合、厳密に言えばこの処理ではクラッシュはしませんが。Javaです。)
検討には、ChatGPT-4とClaude 3を用います。
結果としては、個人的にはClaude 3の方がおもしろみがありました。
ChatGPT-4
Claude 3
nullpointerexceptionが発生し、プログラムの真の姿が明らかになりました。という一文がすごい好きです。日頃正常に動いて見えていたのは、真の姿では無いかのようで示唆的です。この辺について追加で解説をお願いした結果が以下です。
般若心経でソフトウェアの品質は上がるのか
結論から言えば上がるわけが無いですね。しかしながら、サーバールームに神棚があったりするという話もあるくらいですので、一概にありえないと切り捨てられないかもしれませんね。一応、無理やりChatGPT-4に考えてもらいます。
しかし、コーディング規約等に書かれていたら、なんか嫌ですね。まあ、そのうち慣れるのでしょうけれど。あと、自発的にこれを取り入れたとすればどうでしょう。逆に何も言われなさそうですね。(動くなら・・・いいか・・・で何も言わない気もします。)
余談:AI生成フェイクにご用心
最後に軽く触れますが、作っていて以下のニュースも思い出しました。
今時の画像生成AIは社会的に問題のある画像は作れないようになっていますーーと書こうと思いましたが、ChatGPT-4のDALL-E 3経由では一応作れました。
ただ、「This content may violate our usage policies.」とメッセージが出るので、記録は取られていそうですね。
余談
そういえば、ChatGPTに「会話を学習させない」機能が追加されましたね。
これまでは会話履歴を残すためには、これを許可する必要がありましたが、その心配も無くなりました。よほど機能改善に執心しない限りは、オフにしたほうが良いでしょう。ただし、上記エラー「This content…」系はこれまで通り記録されると思うので、banされるようなことはしない方がいいですね。
しかし、フェイク僧を作り続けてbanされたとしたら、それはそれで解脱できたような気がして良いのかもしれませんね🙄
余談2
ゲームと仏壇で思い出しましたが、初期のニンテンドースイッチには、当時の岩田社長がコーディングしたゲームが隠し要素として搭載されていました。
こういった故人への偲び方も個人的にはすごく好きです。