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本間正人×炭谷俊樹の考える「これからの探究学習」

「学習学」を提唱する本間正人さんと、探究学習を行うラーンネット・グローバルスクール(以下ラーンネット)を23年前に設立し、「Q」の責任編集を務める炭谷俊樹。長年、探究学習に取り組んできた2人が、探究学習において大切なことについて語り合います。

本間正人:「教育学」を超える「学習学」の提唱者であり、「楽しくて、即、役に立つ」参加型研修の講師としてアクティブ・ ラーニングを25年以上実践し、「研修講師塾」を主宰する。京都造形芸術大学教授・副学長、NPO学習学協会代表理事、NPOハロードリーム実行委員会理事。コーチングやポジティブ組織開発、ほめ言葉などの著書77冊。東京大学文学部社会学科卒業、ミネソタ大学大学院修了(成人教育学 Ph.D.)。ミネソタ州政府貿易局、松下政経塾研究主担当、NHK教育テレビ「実践ビジネス英会話」「三か月トピック英会話:SNSで磨く英語アウトプット表現術」 の講師などを歴任。TVニュース番組のアンカーとしても定評がある。一般社団法人大学イノベーション研究所代表 理事、アカデミックコーチング学会会長、一般社団法人キャリア教育コーディネーターネットワーク協議会理事、一 般財団法人しつもん財団理事などをつとめる。

炭谷俊樹:神戸情報大学院大学学長、ラーンネットグローバルスクール代表。1960年神戸市生まれ。マッキンゼーにて10 年間日本企業及び北欧企業のコンサルティングに携わる。 新人コンサルタント採用・研修の責任者も担当。デンマークの社会や教育に感銘したことがきっかけとなり、阪神・ 淡路大震災後の1996年、神戸で子どもの個性を活かす 「ラーンネット・グローバルスクール」を開校。1997 年、大前研一氏とともに企業のビジネスリーダー育成事業を創業、2005年よりビジネス・ブレークスルー大学大学院経営学研究科教授(2010年より客員教授)。2010年に神戸情報大学院大学学長に就任。3歳の幼児から 企業のエグゼクティブまで幅広い年齢対象で、探究型の教育を実践している。東京大学大学院理学系研究科修士(物理学専攻)。著書に『第3の教育』(角川書店)『ゼロからはじめる社会起業』(日本能率協会マネジメントセンタ ー)などがある。学びを探究するメディア『Q』責任編集 。


1.「学校ではやりたいことが学べなかった」子ども時代

本間:炭谷さんは、この23年間、神戸の地でラーンネットをしっかりやられてきた。その積み重ねが、今回、探究メディア「Q」を立ち上げるベースになってると思います。まずはラーンネットをスタートしようと思った原点を、お聞きしたいです。

炭谷:原点の1つは、自分自身の体験にあります。僕は、子どもの頃にアインシュタインに憧れていて、物理学者になりたかった。そのために勉強をして大学院まで進学し、物理学者の卵くらいにはなりました。でも、ある時、アインシュタインには全然近づいていないことに気付きました。クリエイティビティもないし、視野も狭いし。

本間:比べる相手がアインシュタイン。

炭谷:アインシュタインと比べるのは、確かに極端かもしれませんが…。でも僕は、新しい物をゼロから生み出すというのが、全然できない。正解を出すのは得意な方で、ペーパーテストで高得点をとるのは、得意です。でも、新しい物をゼロから生み出すクリエイティビティがない。それで結局、挫折しました。

あともう1つの自分自身の体験として、「学校では、自分のやりたいことは何も学べない」という感覚があったんですね。子どもの頃、トポロジーというのに、すごく関心があったんですけど。

本間:位相幾何学ってやつですね?

炭谷:そうです。でも結局、どこにいっても教えてくれなかった。学びたいことは、学校では学べない。テストで点をとるための、僕からするとつまらない勉強をさせられていた。

本間:なるほど。メビウスの輪とか、クラインのつぼとかやりたかった? でも、学校では誰も教えてくれなかったと。

炭谷:だから図書館で、学研の『科学』などの自分の好きな本ばかり読んでいましたね。学校は、面白いと思えなかった。

本間:僕も、学校で知的好奇心が刺激されて感動する体験は、あまりなかったかもしれないな。僕は文系ですが、「日本を代表する文系の学者は?」と聞いても、みんな思い浮かばない。そういう意味では、ゼロからイチを生み出すトレーニングをしている学校は、本当にないかもしれないですね。

炭谷:そしてもう1つ、ラーンネット設立の大きなきっかけは、デンマークでの経験です。物理学者を諦めた僕は、コンサルティング会社に就職して、デンマークに赴任しました。そこで娘が受けた教育が素晴らしかった。日本の指示的な教育とは対照的に、「自分で考えて自分で選択して自分で行動してください」というのが当たり前でした。それを見た時に「これだ」という感覚を持ちました。

その後、日本に帰ってくると、娘を「通わせたい」と思える学校が全然なかったんです。そこでラーンネットをつくるという流れになりました。それ以来、子どもの個性や自主性を引き出して伸ばす、探究型の学校を23年やってきました。

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2.探究学習で学んだ子は、「自分で動く喜び」を知っている

本間:ラーンネットを23年間やってきて、一番良かったと思えることは、何ですか?

炭谷:ラーンネットを出た子ども達が、どんどん活躍していることでしょうか。

本間:勝手に活躍ですか…?例えばどういうことでしょう?

炭谷:勉強もイベントも、ラーンネットの子どもは、自分たちで動くことがベースです。自分で動くことに慣れている彼らが、ラーンネットを出て他の学校に行くと、まずみんな「楽だ」と言います。「勉強も運動会もキャンプも、全部先生たちが準備してやってくれる。僕たちは座っていればいい。めっちゃ楽だよ」と。

でも、しばらくすると退屈してくるわけですね。退屈して、そのうち動き始める。「自分は何が出来るかな」と考えて、クラブや生徒会や、学級委員として自ら考えて動き出す。すると、周りから注目される。「誰かやってくれないかな」と周囲の様子をうかがう子が多い中で、自分で動き出す子どもはリーダーになるんですね。

これは、社会に出てからも同様です。自分から動き出してリーダーになっていくし、まわりからも注目されるということが起こっています。だから、僕らが何もしなくても、勝手に活躍していますね。

本間:ラーンネットを卒業した子ども達が「楽だ」と言ったのは、楽で嬉しかったわけではないですよね。「楽でつまらない」「わくわくするものがない」という意味だったんじゃないでしょうか。

そういう意味では、教員の側がお膳立てをしすぎてしまうと、何かを作り上げていく喜びやエネルギーが引き出されず、スポイルされてしまうというか…。卒業生たちは、そういう感想をもったのかなと思います。

炭谷:そうですね。自分で動くと、エネルギーが湧いてきますよね。そういうエネルギーが湧いてくるサイクルが、ラーンネットやモンテッソーリ教育で子どもたちに起こることの本質だと思います。

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3.まずは、子どもに「自分で」選ばせてみよう

炭谷:このエネルギーが湧くサイクルを、私は「好奇心爆発!探究サイクル」と名付けています。このサイクルは、自由選択から始まります。子ども本人が、自分で何を学ぶかを選ぶ、選べる環境にあることが大前提です。「AとBのうち、どっちをやってもいいよ」と、選べる環境にする。好き勝手になんでもやっていいということではありません。

自分で選ぶと、情熱があるから一生懸命やれる。集中できるから、結果が出て、根気強く取り組める。そして「やった、できた」という達成感が得られる。自信がつくから、「次はこれにチャレンジしよう」という意欲が湧く。このサイクルに入ると、子ども達は、すごいパワーを発揮します。

ところが学校には、多くの場合、自由選択する機会がない。でも、どういう学校でも、工夫次第で選択肢を作ることは可能ですよね。例えば、「この実験とこの実験と、どっちをやりたい?」と子ども達に問えば、それは十分、選択肢になり得ます。

本間:アラカルトでなければ、せめてA定食かB定食か選べるといいよね。暑い夏の日に、「今日はこの熱々のビーフシチューだよ。食べてね」と言われても、大人だって食欲はわかないわけで。食べ物の好みも、人によって、時期によって違いますよね。すべての子に「今日もA定食を食べなさい」と、同じものを押し付けることに無理がありますよね。

炭谷:分かりやすいたとえですね。一方的に与えられた課題だと、情熱がないから集中出来ず、嫌々やる。嫌々やって、しかも最後にテストがあります。そこで間違えると、「どうして出来ないんだ」と怒られる。そして子ども達は、勉強は「怒られること」「つまらないこと」と刷り込まれていく。最初に「自分で選べるかどうか」という違いから、こんなに大きな違いになっていく。

本間:でもね、教科書にしても学ぶ内容にしても、「子どもが自分で選ぶ」というのは難しいと思う人が多いんじゃないかなあ。

炭谷:確かに、ゼロから全部選ぶというのは難しいかもしれません。ラーンネットでは、算数の教材として、標準的なものとちょっと変わったものとを用意していて、どちらを使うかは子どもが選びます。「文章ばかりで読みづらいな」とか「これは分かりやすいな」とか、その中から子どもが選んでみる。そういったある程度のレベルの選択をやっているうちに、だんだん高いレベルの選択ができるようになっていきます。

子どもには選択は難しいと、「これでやって」と大人がずっと決めていると、先生や親の言う通りにやることが正しいことだと思い、自分の頭で考えて選べなくなる。

本間:なるほど。教科書も、松竹梅とレベルが違う選択肢を用意しておいて、スティグマとかレッテルを貼られるのではなく気軽に選択できたらいいですよね。「僕は小柄だからSだもん」「僕は体が大きいからLだもん」とか、それぐらいの軽い感じで選べたらいい。

炭谷:そう、自分で選べばいいと思うんです。自由に選ばせると、子どもって難しいのを選ぶんですよ、実は。できなそうであっても、まずはやってみればいいと思うし、大人はそれを見守る。やってみて、「やっぱり出来なかったから、こっちにしよう」と子ども自身が気づいて、変えていけばいいんでしょね。自分で試行錯誤することが大事で、先生が「あなたは竹」「あなたは梅」と決めると、受け身になっていきます。

本間:洋服を買う時にも試着はするわけですし、試せることって大事ですよね。

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4.「数値化できない」能力を、見つめ直す教育へ

本間:僕は京都造形芸術大学の副学長を務めているんですが、京都造形芸術大学はAO入試として、30人くらいの高校生に2日間の体験授業を行うんです。芸大だから、建築の人や、絵や彫刻をする人もいれば、映画や演劇の人もいる。課題を与えて、グループワークで家の模型を作ったり、1分間の映画を作らせたり、演劇をしたり、いろいろなことをやります。

授業中の動きを見ながら、4~5人の先生が、受験生を評価します。それと同時に、高校生も大学の授業を評価するので、教員の側も真剣勝負になります。うちの大学は、日本で一番クリエイティブな大学を目指しているので、クリエイティブな子にきて欲しい。だから1つのペーパーテストじゃなくて、総合的に色んな側面を見ながら選抜します。

炭谷:その入試の形は、最先端の探究型の入試ですね。文科省の方針で、2020年から大学入試が変わっていきます。これまでの大学入試は、ペーパーテストで「何点以上は合格、何点以下は不合格」という明確な点数による合格基準がありましたが、来年からは、それだけではダメです。

ペーパーテストの結果だけではなく、思考力、表現力、主体的に行動する力などを含めて判断して入試選抜を行ってくださいと、明確に方針が出されたわけです。私大だけでなく、国公立大学もです。子どもは主体的に動く・考える・表現する・人とディスカッションするなどの力を身に着けて、アピールし、さらに大学はそれを評価する。それは、これまでよりも、かなり複雑なプロセスになると思いますが、グローバルにはそれは当たり前のことです。

本間:炭谷さんからみても、大学入試制度がそっちの方向に変わるのは、いい傾向だと思いますか?

炭谷:これまでは「ラーンネットに行きたい」と希望する方が、入学に迷う最終的な理由として、「探究型の学習では、ペーパーテストは解けるようにならないのでは」という心配がありました。探究学習の力とペーパーテストを解く力は相関するので、実際には取り越し苦労なのですが、そういう心配がいらなくなるという意味で、良かったと思います。

本間:大学入試制度が多面的で総合的になりつつある一方で、その手前の高校の授業が、ペーパーテストを重視する傾向がありますね。まだAO入試に対する偏見や固定観念が根強く残っている。お仕着せの、決定権のない一方通行型の一斉授業から、まだまだ脱却できていない。そういう小中高の現場の方に、探究型の授業をもっと広めたいですね。

炭谷:そうですね。そのためにも、今回新しくオープンする学びの探究メディア「Q」でも、実際に行われている実践を発信していきたいです。色々な新しい取り組みをされている学校を取材させていただいて、情報を共有したいと思っています。

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5.これからは「正解のない問い」に挑む時代

本間:「Q」で探究学習を広めていくことで、炭谷さんが10年後に実現していたいビジョンは?

炭谷:1つは、学校と学校以外の社会の垣根を、もっと低くすること。学校と社会で起こっていることとの接続が重要だと思います。ラーンネットでも、子ども達は学校の外にどんどん出かけて行きますし、外部の人に講師として来ていただくことも多いです。スタッフも兼業している人が多い。そうやって子ども達が、色々な形で社会との接点をもてるようにしています。

あとは教育に取り組む人材の流動化ですね。日本では、学校は閉じた特殊な世界というイメージがありますが、社会で活躍している方にも、パートタイムの教員として学校に入りこんで欲しい。

もっと社会と学校が繋がり、「いい高校や大学に行くため」の単なる通過点ではなく、子どもが社会で活躍するためのステップを踏める場所に、学校がなるといいなと思います。

本間:なるほど。探究学習が広まることと、学校が開かれていくということが、どういう風に繋がるのでしょうか。

炭谷:社会状況の変化が背景としてあります。高度経済成長期では、言われたことを言われた通りやっていけば、効率的にどんどん仕事ができた。学校教育も、効率的に言われた通りの仕事をこなせる人を育てられればそれで良かった。そのためにはこれまでの「閉じた」学校でも機能していました。でも今は、AIが発達して、定型的なことは機械がやればいいという時代ですよね。

本間:言われた通りやるのは、ロボットが一番得意ですからね。

炭谷:そういう偏差値的なもので測れる力でやることは、人間がやる必要はなくなります。人間は工夫して、クリエイティブな解決策を考えていくのが、これからの社会です。学校だけがそこから閉じた教育をやるのではなく、実際の社会の変化と繋がって、学ぶ、探究していくことが重要だと思います。

本間:IBMという会社は、最初はメインフレームを作って、その後ラップトップを作った。そして、その後コンサルティングの会社になりました。最近では、年間1000人くらいデザイナーを雇っているそうです。そういう意味では、デザイン会社になっていくという流れが見えます。情報処理の対象が、最初は数字だったのが文字情報になり、イメージとか、よりクリエイティブになってきた。

そういう分野こそ、AIに出来ないことだと分かっている人たちは、デザインに着眼しています。世界は明らかにそういった方向に向いていると思います。でも、日本の学校では、未だに国語算数理科社会だけやっていて、「デザイン」ってないじゃないですか。ラーンネットでは、授業のテーマとして「デザイン」も取り上げていると聞きました。すごいなと思います。

炭谷:海外では当たり前のカリキュラムですね。

本間:人によって「これはいいデザイン」「微妙なデザイン」などの好みはあっても、デザインは「正解」が1つに決まらないですよね。これからの時代に必要な「正解がない問い」に取り組む感覚を、探究学習を通じて磨いていくっていうのは、すごく重要だと思います。

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6.過去向きの評価でなく、未来に向かった評価を

炭谷:正解がない問いに子ども達が取り組むには、子どもが自分自身の意見を言った時に、大人がどう反応するかが一番大事です。場の中心にいる先生や保護者が、普通とは違う変わったことを言った子に、ポジティブな反応をする。そうすると、「その方が評価してもらえる」「違うことを言っていいんだ」と、みんなが思える。そういう雰囲気を作れれば、子どもたちは「正解がない問い」に、安心して取り組めます。

本間:菊池省三先生の『ほめ言葉のシャワー』という取り組みがあります。学級活動の中で、「今日は、炭谷くんがこういうことをやりました、素晴らしい!」と、みんなで誉めるという取組みです。1人1人のいい所を見つけていくというケアラーニングの手法で。そういう取り組みは、普通の公立学校でも取り入れやすいですね。

炭谷:子どもが自分らしい意見や行動をした時に、「違うじゃないの」「変なこと言って!」と言われたら、しなくなるのは当然です。最近は、「好きなことがない子が多い」と言いますが、そんなことは絶対にないと思います。これまでの大人の反応から、「好きなことを言ったり、やったりしても損するだけだ」と思っているだけです。自分が好きな絵を描いても、「はみ出てるよ」とか言われたら、「もう見せるのはやめよう」と思いますよね。

本間:それは、先生たちの「評価しないといけない」という強迫観念が強すぎることも一因にあると思います。僕は「学習学」を提案していますが、本人の中で「今日はこれまでの学びを更新できた」という手応えがあれば、それでいいと思います。例えば、スポーツでも、自分の自己ベストを更新し続けている選手は、素晴らしいでしょう。自分で自分の種目を作って自己ベストを更新し続けたら、人生が豊かになると思いますね。

それから、「こうした方がよかったのに」という、過去向きの評価は意味がない。タイムマシーンはありませんから。「ここが苦手だから、次はこうしたらいい」という未来につながるフィードバックだったら、自分で何とかしてみようと思えますよね。過去向きの評価か、未来向きの評価かという軸は大きいと思いますね。

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7.今後の課題は、探究学習では何をどう評価するのか

炭谷:ラーンネットでは、学習の評価の時に「どういう態度で取り組んでいるか」を見ます。具体的には、「自分で選んでいるか」「自分で集中して取り組み、達成感を得られているか」です。

学習に取り組む際、子ども自身に「何を達成したいか」「どんな力をつけたいか」について、ゴールイメージをある程度もってもらう。その時に大事なのは、「どういう態度で取り組んでいるか」なんです。「先生や親に言われたから嫌々やって、できるようになった」ではなく、「楽しくてやっていたら、できるようになった」という過程。それを、僕らは「態度のゴールイメージ」と呼んでいます。

学習の中身のゴールイメージと態度のゴールイメージとの両方を持つことが、大事です。そのゴール設定も、自分でやった方がいい。「ゴールイメージを決めて」と言うと、子どもは高いところを目指します。そこから探究サイクルが回り始める。 

本間:僕は、「アクティブラーナー度」を高めるというのは、1つの目標になると思います。赤ちゃんは、アクティブラーナーです。何でも手で触るし、口にいれる。段々それがなくなって、年齢が上がるにつれて、アクティブラーナー度が下がっていく。アクティブラーナー度が高まったら、学びのプロセスとしていい学びだったと言えると思います。

炭谷:こうした探究学習の「評価」については、未来の先生展で議論をしていく予定です。「学習評価が本人の自己肯定感にどう影響するか」を考えています。これからの探究学習について考える時に避けては通れないテーマなので、今後も考えて続けていくことが大事だと思っています。

本間:みんなで一緒に学びを探究していけたらいいですね。困っている人がいたら、みんなで誘って一緒にやっていく。先生方は、学校では自分1人で味方がいないように思ってしまうかもしれませんが、よその学校には、必ず仲間がいますから。連帯して日本の教育を刷新していきましょう

(文:齊藤香恵子、写真:玉利康延、編集:田村真菜)

※この記事は、2019年6月に行われた学びを探究するメディア「Q」オープニングイベントの対談を構成したものです。



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