男ってブスに厳しいくせに見る目ないよね

先日、「男は多少の顔面偏差値の違いなどほとんど判別できないのだから、ブスでも条件の良い男を捕まえられる」という内容の記事を読んだ。


この説は半分当たっていて、半分は間違っていると思う。


男は顔面偏差値の違いをそこまで判別できていない、という部分は同意である。

特にその傾向は若い頃ほど顕著である。同じ普通の顔だとしても、美術部の女子はまったくモテないのに、テニス部の女子はモテる。

実際に、若い男性だけが可愛い顔とそうでない顔を区別できる割合が低い、という研究結果もある。


成人式や同窓会で、昔はブスだった子が見違えるほど綺麗になっていた、というのはよくある話だ。
がっつり整形しているパターンもあるだろうが、メイクと髪型だけで別人レベルに変わることもあるだろう。それは逆に言えば、いくら元が良くても、ダサければ誰にも気づいてもらえず美人扱いされない、という意味とも取れる。

立ち振る舞いや声、服装やメイク、キャラクターなど、顔の造形そのもの以外で判断される部分もかなり大きいだろう。


ただし、顔面偏差値の低いブスが条件の良い男を捕まえるのは、非常に厳しいと私は思う。

ブサイクが美女と付き合うのはそこまで珍しい話ではないが、イケメンがブスと付き合うケースはかなり稀に見える。SNSなどで、社会的地位の高い男性や顔が整っている男性の奥さんの画像を見るとちゃんと美人で、ブスはまずいない。

もちろん絶世の美女ばかりではないが、見た感じ、顔面偏差値は最低でも中の上は必須。元の顔が中の上以上あれば、メイクやファッションでかなり美人風に仕上げられるのだろうが、元の顔が悪いとやはり難しい。



私が思うに、男性が「女はブスでもいい男を捕まえられる」と思えてしまうのは、男性は地味な女性を過小評価するからだ。

https://twitter.com/ib_kiri/status/1739624425950158990?t=Up_RcFn_F0HNY0_F-7WYoQ&s=19


私が過小評価されていると思う女性は、女優の多部未華子さん。彼女は”ちょいブス”として名前が挙がることが多いが、顔は小さく、首が長くてスラっとしていて、顔のパーツも小ぶりで配置も整っている。骨格から一般人とは一線を画しており、私から見ればまったくブスだとは思えない。


そんな彼女を”ちょいブス”たらしめたのは、奥二重の目だろう。確かに、重めの瞼は暗い印象を与えてしまう。

それでも、目以外に目立った粗は見当たらない。つまり、美人でも目元が大人しめに見えるだけで”ちょいブス”扱いされてしまうのだ。


ここで言う「不美人」がまさに、「ブス」ではなく「地味」を表している。ハイスペ男性の妻は服装が地味だろうと、顔の造形は確実に整っている。いくらでも美人を選べる男性が、わざわざブスを選ぶインセンティブこそ無いはずだ。

このツイートも、普通の女性をただ地味なだけで"不美人"呼ばわりするあたり、男性らしい認知が現れていると思う。


顔の造形がそれなりに整っていたとしても、「地味で大人しそう」と思われた時点で、1ランクか2ランク下に見積もられる。具体的には、顔の造形自体は「中の上」だったとしても、地味なメガネをかけているだけで「中の下」にランクダウンするようなイメージだ。

ちなみに私が読んだ記事では、特別美人ではなく素朴な女性でも大富豪と結婚できた例としてビル・ゲイツの元妻が挙げられていたが、調べてみると普通に美人だったので笑ってしまった。

引用:ビル前のメリンダゲイツの人生の内部
引用:ビル前のメリンダゲイツの人生の内部

メガネをかけているだけでブスだと思い込む男の多いこと、多いこと。

引用:ビル前のメリンダゲイツの人生の内部


メイクやファッションできらびやかになろうとする女性を「痛い」「金の無駄」とバカにする男性は多い。

私自身は美容オタクではない。化粧品はアウトレットで適当に買っているし、何色か入っているアイシャドウパレットを実際に塗ってみると全部同じ色に見えて、何が違うんだ?と思ったりもする。

だから「ちょっと化粧を変えたくらいで大して変わらないだろ」という男性の気持ちも分からなくはないのだが、それでもちゃんとメイクをするのは大切だと思う。

まず、ちゃんと細部にこだわってメイクをすることで「ここまでやったんだから綺麗になったはず」と自信がつく。客観的に見ればわずかな違いでも、ちゃんとやったと思えているかどうかで、精神的にはかなり変わってくる。



例えば派手なネイルは男性に不評である。何もしていない普通の爪でも、特別不潔でなければ決して悪い印象は与えないし、確かに必須ではないようにも思う。

それでも実は大きな意味がある。ネイルをすれば、爪に何かを塗っていることくらいは鈍感な男性でもさすがに気づくだろう。そう気づいてもらえることで、「この子は女性として扱われようとする意志がある」ことを男性が無意識に感じ取り、扱いが丁重になるからだ。

決して似合っているとはいえない厚化粧の50歳くらいのおばさんがいたとしても、まさか「おばちゃん」とは呼べないだろう。50歳ならおばちゃんと呼ばれてもおかしくない年ではあるが、すっぴんと厚化粧では扱いが大きく変わってくる。
おしゃれをする目的は、見た目をよくすることそのものだけではない。男性に丁寧に扱ってもらうための圧をかける意味も大いにあるのだ。


メイクや服装の系統で寄ってくる男性の質が変わるのもよく言われる話。ちゃんと女やってますよ感を出すのが、チー牛に「俺でもイケそう」と舐められないために非常に重要なのである。

男はブスに冷たい。しかし外見にシビアな割には、顔の造形そのものに対してはに対してはそこまで見る目はない。垢抜けない女性はどこまでも足元を見られるのだ。


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