見出し画像

神戸のマニアックな建物に出会った日

神戸で時代や震災を乗り越え受け継がれてきた建物たちが一般に公開されるイベント「神戸モダン建築祭」
去年から京都でスタートしたモダン建築祭からバトンを受けるように今年から始まったので早速参加してきました!
2日間で13の建物を見学しましたが、全部紹介するとなるととんでもなく長くなって終わりが見えないので
私が面白いと思ったものを3つピックアップしてご紹介しようと思います😊


フィッシュ・ダンス

マニアック度 ★★
メリケン波止場の震災メモリアルパーク近くにある巨大な魚のオブジェと隣の建物2つを合わせて「フィッシュ・ダンス」と名付けられた建物です。
世界的なアメリカの建築家フランクゲーリー氏によって1987年神戸開港120年を記念して建てられました。
元は隣接するレストランの厨房兼物置として建てられましたが今は「株式会社ポトマック」の本社として利用されています。

この魚、実は鯉だそうで港まちなのに鯉?と思ったら
元々この地域が「鯉川」の河口だったことからモチーフとなったそうです。なるほど!
そして隣の変わった形の建物はモチーフが蛇だそうで、言われてみれば上段になるほど小さくなる形は蛇がとぐろを巻いている状態で最上階の飛び出た部分が頭だと思える。でもなぜ蛇なのかは不明。

通常は普通のオフィスなので非公開なのですが今回のモダン建築祭参加者のみ見学ができました。
中はこれがまたオシャレな作りで、2、3階は独立した箱が浮いているような部屋になっててスゲー狭い階段で繋がってるといった感じです。伝わるかな?
写真がNGなので伝えるのが難しい。。。

この鯉、金網で作られてはいるのですが魚がピチッと跳ねた瞬間の躍動感がすごく良く表現されてて
実際の金網素材とモチーフである魚の血の通った肉体表現のギャップが面白いなと思いました。
そしてこのぷりっとした背中がなんとも可愛い😍

ローズガーデン

マニアック度 ★
こちらは異人館が立ち並ぶ北野エリアで世界的建築家「安藤忠雄」氏が1977年に手掛けた建物。
安藤忠雄氏というと最近ではビヨンセ夫妻が安藤忠雄氏の設計した邸宅を287億円で購入したというニュースがありました。
このニュースで安藤忠雄氏を知らない方にもどれだけ凄い人か伝わったかな?と思いますが、そんな方が初期に手掛けた作品ということでとても貴重な建物なのです。
元は商業ビルとして使われていたそうで、今はイベントスペースなどに利用されてるっぽいです。
今回は普段は入れない最上階の元Barだったところを見学できました。

キッチンや客席など全て営業していた頃のまま残されていて今すぐにでも営業再開できそうです。
切妻屋根(両手で屋根作ってくださいと言われた時に大半の人が作るであろう屋根の形)なのでカウンター席の天井は高くて開放感がありますが
入って右側のテーブル席に行くと屈まないとダメなくらい天井が低くなっています。

でもそんなテーブル席は座ると景色と目が合う。

夜景だったら絶対キレイだろうなぁ。
見下ろす景色と違って同じ目線にあるのは新鮮に感じるし
天井が低い分、宇宙船っぽいカプセルのような空間の中にいる感覚もあって特別感が楽しかった😍

神戸港新港第四突堤Q2上屋

マニアック度 ★★★★★
こちらはこの神戸モダン建築祭に参加しないと存在を知ることすらできなかった建物。ですがここが一番面白かった!!

現在のポートライナー「ポートターミナル駅」に直結していて
1932年に建てられ、飛行機や高速道路が無かった時代の海外との玄関口だった神戸港で客船ターミナルと鉄道駅を兼ねた最新の施設だった建物です。
現在は倉庫のみ使われていて中ははっきり言って廃墟になっています。

初めて知る建物で「ここなんだろう?』くらいの気持ちで入ったら、もう一瞬で「なんじゃココはっっっ!?」とテンション爆上がり。

どこを切り取っても映画のワンシーンのような空間!!
ちなにみこの時の私の脳内は完全に異能力バトル映画(アニメ)の舞台として妄想が始まってしまったので、そんなコメントしかできませんが少々お付き合いください。

敵組織のNo,2が登場してきそう。コツコツと階段上がってくるかんじで。
探し物をしていたら背後から「そこで何をしている?」ていう場面
絶対何か仕掛けてあるだろう部屋への入り口
最終決戦の場所。ここでラスボスが「待っていたよ」と逆光のシルエットで登場

ヲタク脳ですみません😅
でも実際に映画の舞台として使われたこともあるそうで
廃墟になりながらも当時の栄華を感じさせる品のあるデザインは今もそのままで
それが映像作品になった時に虚しさとか少しの残酷さが現れて見る人へ伝わるのかもしれない。とそんなことを感じました。

こちらもたっぷり堪能して写真もたくさん撮ったのでまた別の記事にしたいと思います!

「神戸の魅力は異人館だけじゃないっ!!」

2日間モダン建築祭で色々な建物を巡って思わずそう叫び(たくなり)ました。
明治時代から昭和初期のレトロな建築が大好きなので神戸は北野異人館しか知らなかった私。
今回、世界的な建築家安藤忠雄氏の設計した建築を初めて見学したり新しく知る建築もあって今まで神戸のほんの一部しか知らなかったんだなと思い知りました。

時代がどんどん変わっていく中で大きな震災もあって
それでもこんなに面白い建物がこんなにも残っているなんて凄いことなんだと
思うと維持保存に関わっている人全てに最敬礼でした。

ちなにみマニアック度を★の数で示しましたが、特に何を基準にしたかとか何にも考えてないので適当に受け流してください😅

ここまで読んでいただきありがとうございました!
また次の記事も読んでいただけると嬉しいです。それでは〜

この記事が参加している募集

旅のフォトアルバム

サポートしていただけたら飛び上がって喜びます! いただいたサポートは建物探訪の交通費として使わせていただきます!