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きょーどーしんけんて、誰のため?

モラハラDV父と母が離婚した際、とても揉めたそうだ。
母は私たち子どもとシェルターに駆け込み、私たち子どもを児童相談所に預けて、住むところや仕事を見つけてから迎えに来てくれた。


平和だと思っていたある日、母は学校に電話をした。「子どもたちに大切な話をしたいので、お休みします」と。

カーテンを開ける余裕もなかったのだろう。朝なのに少し暗い部屋で、母は私たち子どもと向き合って話し始めた。
「あなたたちのことを連れていこうとする人が現れるかもしれない。お父さんかもしれないしおばあちゃん(父方祖母)かもしれないし、知らない人かもしれない。」
「連れていこうとした人たちの隙を見て逃げるんだよ。交番やお店でもいいから、名前と「○○に帰りたい」って強く強く伝えるんだよ。絶対に迎えに行くからね」って。

正直、「何言ってんのー?」くらいに思ってた。父も父方祖母もわたしに実害は加えてこなかったから。
でもそれは母が『危害が加わってるのは私だけだから、実害のない子どもたちが実の父を嫌いになる必要はない』と自分の過去や現状をひた隠していたからだった。


実際には誰も迎えに来なかった。
でも、脅すようなことを言われたのだと今なら容易に推測できる。だからこそ小学生の私たちに『家に帰る術』を念を入れて伝えたのだ。学校を休んで聞いた大切な話、今も強く印象に残ってる。


共同親権て、誰のものなの?
DV等が原因で離婚したとしても、家庭裁判所が決めたら『父(母)による誘拐』とかが正当化されることもあるの?
わたし心底怖かったよ。母と離れることも、知らない土地に連れていかれるんじゃないかってことも、ふと頭によぎる度に脈が早まってたよ。

同じように怖い思いをする子がいなくなってほしいんだよ。たくさんの意見や自分の生い立ちを書く人がいるのは、同じ思いをさせたくないからなんだと思う。

誰のためなのか。
誰に生きてほしい世界にするのか。
見放すべきは、何なのか。

一人でも多くの人に、健全に平和に生きてほしいのに。




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