気まぐれな人

詩と小説ばかり書いてきました。

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『まなの本棚』(芦田愛菜)が思い出させてくれたこと

『まなの本棚』は映画、ドラマ、CMで活躍中の女優・芦田愛菜さんが自身の好きな本や読書に対する思いを語った本。 本が大好き!いろいろ好きだけど、辻村深月さんが大好き! ということだったので、手元に届くのが待ち遠しかった。私も辻村深月さんの本は大好きである。 さっそく読み始めると、芦田愛菜さんがこれまで読んできた本や、山中伸弥教授、辻村深月さんとの対談が読めて「本ってすごいな」と思った。こんなにいろんな人を夢中にさせ、芦田愛菜さんをドキドキハラハラさせたりして、芦田愛菜さん

    • tanka#016~020

      寒いねと言い合いながら食べさすアイス 暑いねと言い合いながら分け合うチキン 通学路ハイビスカスが咲いていた 奇跡と知らずに笑って泣いた 考えることに疲れてしまったよ 離れているから会いたいのなら 歩道橋の上からきみがぼくを呼び 入道雲に挑まれていた サイズ感知りたくて袖を通したら 忘れ物の君へんな声を出す

      • tanka#011~015

        あああああ耳をふさいでいただけだ 私は黙っていやしなかった アラームにしたら嫌いになりそうで めざましの曲は2番目の曲 みだらと言うほうがみだらな解説者 七月の夕にネクタイ締めて なんでも口に入れた頃がありました 毒も悪意も存在せぬ頃 サイダーの泡はドーナツの穴と出会い 仲睦まじく暮らしたましたとさ

        • tanka#006~010

          いいこと思いついたような気がするのに お風呂を出たら消えてしまった 救いというタイトル止まりの小説を 打つあなたの腕 空の行間 食べずとも生きてけるのに食べたくない 食べ残すためあなたを撃ちたい どこまでが気持ちの良くて痛いこと 顔色うかがい我を失い なくたって生きていけると 知っている短歌も愛もキーホルダーも

        『まなの本棚』(芦田愛菜)が思い出させてくれたこと

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          tanka#001~005

          手をつなぐ方がいいんだ迷うより 陳腐な口実にぎった手に汗 夏夜空 大輪の花が咲いた時 無数のスマホに胞子が映り ビー玉が落ちきる前に傾けた やわらかなゴムをいま口で覆い クーラーの設定温度が一度違うだけで 今年も喧嘩するのか すきという優しさだけを信じたい 真夏の夜の言いがかりさえ