改めて知る 「信楽タヌキ」って何? 【第0回 タヌキについて知っておきたい4つの特徴】
「信楽タヌキ」とはなんぞや!
例えば居酒屋の入口で、こんなタヌキの置物を見かけたことはないだろうか。
これが「信楽タヌキ」である
誰もが頬を緩めるような愛くるしい顔立ち。目にした人全てを例外なく幸せにしてしまう笑顔。理由もなく触りたくなってしまうキンタマやお腹。
誰しも一度は「信楽タヌキ」を見かけたことがあるだろう。
しかし、このタヌキについて詳しく知る人は少ないのではないだろうか。
・なぜタヌキが居酒屋や蕎麦屋に置かれているの?
・一体いつからタヌキは作られ始めたの?
・誰が作っているの? 値段は?
・どれくらいの種類があるの?
などなど、一度考え始めたらタヌキへの疑問が止めどなく溢れてしまうのが人間の性であろう。
そこで朗報!
改めて、この「信楽タヌキ」について私の知る限りの情報をまとめ、タヌキの歴史や魅力の諸々を紹介したい。
今こそ、タヌキを知り、タヌキを愛する時である
今回から数回に分けて、「信楽タヌキ」の概要や歴史、バリーエーションなどを紹介していく。
これらの記事を通して、このタヌキに興味を持っていただけると嬉しい。そして、タヌキについて研究してみたいと考えてくださる方が現れると尚嬉しい。
みんなタヌキを研究しよう
今回は第0回ということで、次回以降タヌキの紹介をしていくにあたっての導入となる。
そこで、本記事では【「信楽タヌキ」について知っておきたい4つの特徴】を紹介したい。
その1 意外と歴史が浅い!
「信楽タヌキ」は、さも歴史ある伝統工芸品のような風格を漂わせている。江戸時代を舞台とした時代劇にもさりげなく登場することがあるようで、その歴史は長く思われるかもしれない。
しかし、成立は1900年代初頭と言われる。
実は生まれてから100年程度しか経っていないのだ。
正しくはタヌキの置物でなく、笠や徳利を供えた「信楽タヌキ」の成立が1900年代初頭なのだが、見た目に反して比較的歴史の浅い置物と言える。
その2 でも姿かたちはめちゃんこ変化している!
「信楽タヌキ」と聞くと、多くの方々は等身が低く愛くるしいタヌキを思い浮かべるだろう。
こんなタヌキ
しかし、最初期のタヌキはまるで異なる姿をしている。
最初期と思われるタヌキ。こわい
現在と比べると等身が高く、尖った耳や鼻など、非常に野生的な姿をしている。一言で言えばこわい。
つまり、「信楽タヌキ」は100年の間に大きく姿を変化させてきたのである。
反対に言えば、現在の愛くるしいタヌキは歴史の中で姿を変えていった結果のタヌキと言えよう。
では、なぜ、そしてどのようにタヌキが変化してきたのだろうか。これについては次回以降の記事で詳しく紹介していきたい。
その3 バリエーション豊富!
「信楽タヌキ」といえば笠を被り、徳利と通帳を手にし、キンタマをぶら下げた姿を想像するかもしれない。
たしかにそのようなタヌキが所謂基本型である。
しかし、実は「信楽タヌキ」は大変バリエーションが豊富である。
女将の姿をしたタヌキ
忍者タヌキ
これらはほんの一例に過ぎない。
持ち物がマイクやゴルフクラブだったり、上の写真のように姿そのものが異なっていたりと、現在までの間に「信楽タヌキ」の多様化は進んでいる。
こちらについても、次回以降の記事で詳しく取り上げていく所存。
その4 とにかくたくさんいる!
タヌキまみれ。こわい
タヌキは現在大量生産されている。
そのため、特に産地である滋賀県の信楽町にいけば、写真のようなタヌキまみれの世界を味わうことができる。
タヌキの製法の変化、それに伴う大量生産にもぜひ注目したい。
以上を踏まえて、最後にタヌキについて知っておきたい4つの特徴を簡単にまとめる。
1.意外と歴史浅い!
2.でも姿はめちゃんこ変化してる!!
3.バリエーションもめっちゃ豊富!!!
4.とにかくたくさんいる!!!!
以上!!
今回はここまで。
既に本記事を読んだ方の9割はタヌキについて興味を持たずにはいられないはずだ。残りの1割は元々タヌキに興味を持っていた方である。
次回、第一回では「信楽タヌキ」の概要として、名前や特徴、タヌキの置かれる意味や役割などを紹介していきたい。
みんなタヌキを研究しよう
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