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うつと付き合う日記86日目 「分からない」ことは悪いことか?

https://www.famitsu.com/serial/chasergame/201905/06175742.html

 うつ病の人に勧めづらいマンガ「チェイサーゲーム」の七話が来ました。今回も胃が痛くなる展開です。

 ゲーム会社のインターンシップのメンバーが決まり、実際にスタートします。インターンシップに来た各自が社員に指導を受けるも、指導の内容が理解できません。そして、求められることのレベルの高さに頭を抱えてしまうという話です。

 今回個人的に気になった部分は「分からない」というところです。動きをつける、絵コンテ、エフェクトなど、それらがものすごいスピードとクオリティで形作られることにインターン生はついていけません。当然、インターン生は困惑し、「分からない」と落ち込みます。

 「分からない」ということは怖いことです。普段自分の身の回りは分かったものばかりのように思えます。実は今の世界でわかったつもりになっていることは誰かがわかる形に整理してくれただけで、実際は分からないものだらけなわけです。ただ、実感として「分からない」は怖いのです。

 おそらく今回の話のインターンは職場お試しのような生易しいところは目指していません。自分の今の限界を知り、プロで通用する何か身につけさせることを目的にしています。だから、今の限界以上のものを引き出すために、圧倒的で「分からない」レベルのものを見せつけることになるわけです。ここまでの流れが見えたとき、はじめて「分からない」ものと向き合ったことの意味が分かることになるのでしょう。

 多くの場合「分からない」ことは恐怖から悪いものだと判断されがちです。これはうつ病でよくあることだと思うのですが、自分の体調や精神状態の落ち具合が自分の体験したことのないものなので「分からない」状態になり、ひどく混乱したり苦しんだりすることになります。そして、その「分からない」状態は悪いものだと判断してさらに苦しみます。

 「分からない」状態になることは怖くはありますが、実はとてもありふれたものです。「分からない」状態は恐怖ではありますが、悪いことではないわけです。

 では、どう「分からない」と向き合えばいいのでしょう?まず、「分からない」ことは恐怖であることを認めたうえで、それが悪いものではないと冷静になる必要があるでしょう。そして「分からない」状態を理解できるように自分なりに受け入れていくことになります。

 今回は漫画で出てきた「分からない」ことが怖いことであっても、それ自体悪いことだと思う必要はないよということを文章にしました。インターンシップに向き合う彼らはどんな形で「分からない」と向き合っていくのかが楽しみです。

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