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シュレスキューな日日

雨と雨の間の1日。今年はシュレの流出卵塊に会うことはないかと思い始めていたけど、一か所にどさっとあった↑
しかし、シュレーゲルアオガエルというものを、川内村で暮らすまでは知らなかったんだよなあ。今思えば信じられないことだけど、ほとんどの日本人はそんなものだと思う。

話は少し脱線するが、うちは高齢者夫婦揃ってテレビのクイズ番組を楽しんでいるのだが、「東大王」(TBS)というクイズ番組の堕落ぶりに愛想が尽きている。
単なる細切れ的知識の詰め込みをひけらかしたり、時事ネタを予習してきた者だけが解答できるような問題が多すぎる。
それだけでも品がないのに、最近では公然と企業や商業施設とのタイアップ企画だけで30分以上埋めてみたり、本当にくだらない。
そもそも「東大=頭いい」というステレオタイプな発想が浅いよね。
以前、石の灯籠の画像を見て名称を口頭で答えるという問題に、東大王チームが何人も連続して分からずに「パス」をするシーンがあった(答えは単純に「とうろう」)。
おいおい、東大生って世界遺産は全部暗記していても「燈籠」という言葉を知らないのか。それは面白いな、と思ったのだが、これが漢字の読み問題として「燈籠」が出題されたら、全員「とうろう」と答えるのだろう。つまり、「燈籠」を「とうろう」と読むことは知っていても、神社の境内などにあたりまえにある燈籠と結びついてないのだ。
そういう視点で問題を出せば、それこそ現代の「東大問題」というか、「若者問題」をあぶり出し、視聴者に「知識とはなんだろう」と考えさせるいい番組になるかもしれない。

ヤラセ疑惑というのもあって、有名なのは2017年の「フクロオオカミ問題」というのがあった。
東大王チームの解答者が画像を見て絶滅動物の名前を答えるという問題で、問題が出る前に「フクロオオカミ」と解答して正解したというもの。
しかしこれはヤラセとは言いきれない。なぜなら「東大王」で出る動物関連の問題というのは、いつも極めて特殊な動物で、最近話題になったことがある珍種とかばかりだからだ。
解答した女の子は、東大王で出題されそうな最近メディアでプチ話題になった動物をあらかじめ調べておき、フクロオオカミは出題されそうだなと記憶していた。で、「次の動物……」と聞いた瞬間、反射的に「フクロオオカミ!」と答えたのだろう。
これは本当に「教育上」よくない。
動物問題なら、日本に普通にいる野生動物や誰でも目にしたことのあるような昆虫、野鳥などを出題すべきだ。
画像を少しずつ見せていく問題なら、タヌキ、アナグマ、キツネ、ハクビシン、アライグマなどを足先、尻尾あたりからじわじわ見せていく、とかね。
そういう意味では、最近別の番組で見たこの問題↓などは良問だと思う。

以前、どこかの田舎町で車道を走っていくアナグマの映像に「タヌキ」と解説している番組があった。放送するまでに誰一人「これはタヌキではないですよ」と指摘できなかったのかと、ガックリきたものだ。
昨日見ていたクイズ番組(「ネプリーグ」だったかな)でも、「最後がションで終わる英語にしなさい」という問題で「集合住宅」と言われて「マンション」と答えさせる問題があったが、英語のmansionにはそんな意味はない。立派な戸建ての家のことだ。
そんなふうに、テレビの劣化は凄まじいものがある。
まあ、ここ2年半の報道の発狂ぶりに比べれば、何ということもないことかもしれないけどね。

こんなご時世ですが、残りの人生、やれる限り何か意味のあることを残したいと思って執筆・創作活動を続けています。応援していただければこの上ない喜びです。