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バート・バカラックを語りましょう

今宵の担当noriです。

今週の宮治淳一さんの番組でバカラックが2曲かかったので、以前の記事で書いたワタシの敬愛するコンポーザー四天王の一人、バート・バカラックについて書こうと思います。

出生名Burt Freeman Bacharach、1928年生まれの御年93歳!
昨年15年ぶりのニューアルバムもリリース。今年放送された「らららクラシック」で単独インターヴューに応じ、「コロナが収まったらまた来日したい」とバリバリの現役ぶりを見せました。

A&Mの印象が強いバカラックですが、今週の宮治さんの番組ではKAPP(キャップ)レコードの特集としてオンエアされたのです。
すでにマレーネ・ディートリッヒのアレンジャー、バンマスとして頭角を表していたバカラックの才能にいち早く気づき、「裏方」ではなく、表に出るアーティストとして契約したのがKAPPだったそうです。

ワタシが最初にバカラックを聴いたのは、以前に記事に書いた坂本龍一教授の「サウンド・ストリート」、「渋リク」の初回でした。

初回なので「このような企画である」という見本で全曲を教授が選曲したのですが、ラストにかかったのがバカラックの「Make It Easy on Yourself」だったのです。

バカラック自身のピアノ弾き語りから大仰なオーケストレーションという展開とメロディラインとコードの妙は、テクノやニューウェーヴを聴いて喜んでいる中学生の感性にもズバッと刺さりました。

その時の教授のコメントが「数年の間に良い曲をダーっと書いた人」みたいに「過去の人」的な紹介をしていたので、しばらくはそのような認識でおりました。

UKのニューウェーヴを愛好していた高校時代もバカラックのことは片隅で気にしておりましたが、盤を購入したのは大学生になってから。

当時、やはり坂本教授が「最近ドライヴに持っていくのはバカラックのベスト」みたいな発言をしていたので、ベスト盤を購入したのです。

写真のCDがそれですが、これはワタシが最初に購入したCDなんですね。
拙宅の数多くのCDの中の最初の一枚(笑)

ワタシはこれまでバカラックの来日公演を3度見ています。

初回は1988年の中野サンプラザ。

1971年以来、17年ぶり2度目の来日だったようです。

自前のブラス・セクション、現地調達のストリングス、そしてヴォーカルにディオンヌ・ワーウィックを従えた大変ゴージャスなコンサートでした。

作詞のハル・ディヴィッド、作曲のバカラック、シンガーのワーウィックという黄金トリオで、60年代には数々の名曲にしてヒット曲を量産していたのですが、この頃バカラックとワーウィックの久々にコラボが実現されたので、そのような企画になったようです。

ワタシは上手くないながらもバカラックのヴォーカルが好きだったのでバカラックにいっぱい歌って欲しかったのですが、わざわざワーウィックが来ているのでバカラックの歌は少しでした。それでもその頃の最新ヒット、「Love Power」ではバカラックがシンセを弾いたりと、見どころは満載でした。当時還暦、その時はお爺ちゃんみたいに思ってましたが、今思うと現役感溢れる若い感じでしたね。

2度目は1997年、東京国際フォーラム

3度目の来日です、この時は3人のヴォーカリストを擁する全て自前のバンドでした。豪華絢爛だった前回よりこじんまりした印象はあったのですが、
それでもバカラック本人の演奏でバカラックの曲が聴けるとなればテンションは上がりました(笑)アットホームな雰囲気の大変良いコンサートだったと思います。

後日談ですが、どうもシホさんもこのコンサートに来ていたそうです。
「サンデー・ソング・ブック」でのバカラック来日公演コンサートのチケットプレゼントに当選したそうで、山下達郎さんからもらったチケットで観覧していたようですよ。

どっかですれ違っていたかな?

我々が知り合うのはこの11年後です。

そう言えば、ワタシも高校生の頃にテレビ神奈川の「ファンキー・トマト」のチケプレに2度当選しています、The CureとThe Cultでした(笑)

3度目は2008年、同じ東京国際フォーラム。

当時バカラック80歳!流石にヴォーカルは衰えが目立ちましたが、ピアノは間違えない&ズレない立派な演奏でした。この3年前、77歳にして初のシンガーソングライター作品である「At This Time」をリリースしております。
この作品はループドラムを導入したり、Dr.ドレーとのコラボがあったりとの意欲作だったのです。この公演では往年のヒット曲に加え、この最新作からの演奏もありましたが、近年の活動に明るくないファン(といっても会場にいたほとんどだと思いますが)、ループドラムで始まる最新作には面食らっているのが面白かったです。その後は2014年にも来ているようですが、ワタシは観ておりません。

最近は本人の体調不良やコロナで来日が予定されるも中止になっているようですが、前述の「らららクラシック」でのインタヴューにもあるようにご本人は来日に意欲的なようです。

今日の一曲:Dionne Warwick and Burt Bacharach / Medley

一曲と言いつつ、「House Is Not Home」〜「What The World Needs Now Is Love」〜「Alfie」の3曲のメドレーです。
これはいつの頃か分かりませんが(二人の見た目的に1980年前後ではないでしょうか)、前述のディオンヌ・ワーウィックとバカラックのおそらくテレビ用の演奏じゃないでしょうか。書きそびれましたが、バカラックは中々の良い男です!
ここでもバカラックは「House Is Not Home」の最初をちょっと歌っているだけですが、やはりバカラックの歌好きだな。
ピアノから立ち上がって指揮したりバカラックの真骨頂が拝めます。

今宵の担当:nori

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