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QUANTAリトリート沖縄②

沖縄到着初日。
オーシャンビューの信じられないくらい綺麗で豪華で大きな部屋に驚く間も無く、リトリートは始まった。
最初だし、顔見せ的な集まりかなと思っていたが、多少風邪を引いていたこともあって一応マスクをして一階エントランスを出て更に奥にある部屋に向かうと、ドアの前に金髪でおしゃれな女性が立っていた。
そして「ここ、オリエンテーションの部屋の入口ですよね?」と話しかけて下さったその声はかなりなハスキーボイスだった。
私は思った。
この人めちゃくちゃ風邪をひいている…!
お話ししながら部屋に向かうと、私と同じで数日前から風邪をひいているとの事だったが、こんなに体調が悪いことはそうそう無い、もしかしたらリトリート中に熱が出るかもしれないとさらりと言うので驚いた。
私なんてちょい風邪で参加を躊躇したのに、この人はこんなに華奢なのになんてタフなんだろう…心が強いし勇気がすごい!と、いきなり衝撃を受け、同時に自分の臆病さを思った。
そんな風邪の彼女と部屋に入ると、すでにたくさんの参加者の方々が椅子に座っていた。
前方にはyujiさん、MOTOKOさん、QUANTAの方が座っていて、学校や会社の面接のように場の緊張感が凄まじかったが、ガラス張りの大きな窓から見える沖縄の曇り空が気持ちを落ち着かせてくれた。
机に配布されている白いノートに「QUANTA」の文字がプリントされているのを見て風邪の彼女に読み方を尋ねると「カンタ、だと思います」と教えてくれた。
クアンタではなかった。
QUANTA、カンタだった。

そうして始まったリトリート初日は、参加者それぞれが持つ天性の特性(それは神性と表現されていた)をyujiさんに一人づつ伝えていただき、さらにその神性を素敵な絵と文章で表したカードを受け取って3つのグループに分かれて座り直し、MOTOKOさんが精油の良い香りをさせながらこの4日間についてのお話などをされたり、とりあえず明日からのセッションに向けた準備体操という感じだったのだが、事前にホテルに送った旅行カバンが紛失して行方不明になり届かないどころか今どこにあるのかすら全く分からないという参加者の方や、空港で携帯を失くしたまま乗った飛行機の隣の席の方がたまたまその携帯を見つけて届けてくれていて(!)安心したものの、上空で急病人が出てしまってリトリート遅刻の連絡が取れず慌てて来られた参加者の方や、そして現在進行形で発熱するかも宣言の彼女も含め、私は内心(これは…。)と思っていた。
こんな事を書くと不謹慎かもしれないけど、このハプニング満載感に、それまで私が場に持っていた警戒心がふっと緩んだ。
それは、自分がヘマをしないようにと常に持っている警戒心。
人に変だと思われないように、迷惑をかけないように、嫌われないように。
「ちゃんとやらなきゃ」の自分への監視や抑止。
MOTOKOさんが「この4日間は頑張らないでください」と言ったこと。お話の最初と最後に、2回。
その言葉がとても心に残った。

明日からどんなことが起こるんだろう。
でも残り3日といっても最終日は帰るだけだから実質2日だし、そのうちセッションも1時間のが3回、あとは最後のお楽しみ企画だから、まぁ、流石にそれで何かが変わるとかは、無いだろうな。
そんなことをぼんやりと思いつつ部屋に戻って、空港で買っておいたゴーヤチャンプルー弁当を食べながら神性カードを眺めていた。
けれどもこのリトリートは、何かを受けて何かが変わった!とか、そんな一過性で表面的なものではないというか、むしろそれどころではないということを、翌日のセッションで私は思い知ることになる。
そして同じく翌日のセッションで風邪の彼女の名前はチームM-1のkakkyさんだと知る。

つづく

私が配属されたM-1(メッセンジャー族。高次から降りてくるものを受信し、そういった“天の声”を世に伝えていくことを託された人たち。)のカード。主に日本の神話や神様がモチーフ。素敵な絵は井出さんによるもの。井出さんには3日目夜のお楽しみ企画でお会いすることができた。




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