親父ロック部発熱中

久しぶりに発熱しつつ。
暗い部屋で布団にくるまって、イヤホンで親父ロック部を聴いてる。
日曜19時渋谷のラジオ、奈良美智さんの、親父ロック部。

聴いたことのない色んな音楽たちが、
夜を越えて、
時間を越えて、
記憶を越えて、
私の耳に、心に届く。

音楽は、どうしてこんなに私の深いところに染み渡り、こんなに心を震わせるのだろう。

本当にダメになりそうな時、いつでも私を救ってくれたのは、ひとりきりで聴いた音楽たちだった。
きっとそんな人たちが、この夜の向こうにたくさんいる。

私たちは別々の場所で、
同じいつかの気持ちを持ち寄って、
膝を抱えてじっと音楽を聴いていたあの時の自分の肩を抱くように、
照れ笑いしたり涙を浮かべたりしながら、
この親父ロック部を聴いているんだと思う。

この夜の闇の向こうに確実に、そんなみんながいる。

声をあげなくても、伝わること。

イヤホンから聞こえる奈良さんの声が優しい。
ひとりきりで立ってきた人の声はなんて優しいんだろう。
音楽はなんて優しいんだろう。
今日最後の曲、ザ50回転ズの「マチルダと旅へ」を聴きながら、きっと笑顔になっているだろう、会ったことのない、おそらく会うことのない、ラジオの向こうのみんなを思う。
部長、部員のみんな、また来週この時間に必ず会おう!
そんな気持ちで。
そしてラジオはスッと終わり、私たちはまたそれぞれの生活に戻って行く。

さようならって言葉は好きじゃないけど、奈良さんの言うさようならはなんでか好きだ。
それはたぶん、どんな時でも奈良さんが奈良さんだから。

窓の外、チカチカ点滅しながら飛行機が夜空を飛んで行った。

また来週。

#エッセイ #日記

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持山まさみ

day

日々のこと
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