30代Webエンジニアはじめての転職活動記 活動編

このエントリについて

以前書いたこちらの続きになります。

実際に転職活動をどう始めたか、選考はどの様なものだったか、その後の内定について実体験を元に書いていきます。

前回同様につらつらと個人として何があって何を考えていたかを書いただけのものですご了承下さい。

まとめるセンスが無かったためかなりの長文になってしまいました。目次を眺めて適宜読み飛ばしてください 😪

どうやって活動を始めたか

・転職ドラフトへの参加
・エージェント経由での応募

この2つを並行して進める事にしました。
転職ドラフト自体は良いサービスだと思う一方、どの程度認知されているかに不安があり幅広く考えられる様にエージェントにも並行して相談し応募をしていました。

幅広く考えられたという点では良かったですが、それぞれで情報を整理してスケジュール調整しないといけないのでトレードオフではあります。

それぞれの進展の仕方(転ドラ)

転ドラは奇数月に2週間開催されるスケジュールで、毎回意思表明をして参加する流れになっています。なので、活動全体のスケジュールはドラフト期間の終了あたりから応募の方も始める様にしました。(転ドラで指名 = 書類選考通過で、ドラフト期間終了後1週間以内に承諾/辞退の返事をして面談や選考に入る事ができる。企業によっては一部面接のスキップなどのケースも)

ドラフトが終了して、ありがたい事に複数の企業から自分に宛てた指名理由のメッセージと提示年収と共に指名を頂けました

ただ、その全てとお会いするには時間も足りないので、

・今回の活動で志望しない条件に当てはまる企業(主に会社規模)
・メッセージ内容があまりにコピペの様に見える企業
・提示年収が現年収からあまりにかけ離れている企業

については、すみません。という形にさせてもらいお返事しました。すぐ選考に入る or カジュアル面談からで、など選択できるのですが自分はまずは話を聞いて企業のイメージを固めていきたかったのでカジュアル面談からで全て進めました

企業によってそこから選考に入るとなると来社する回数が増えるケースもありますので調整が大変で疲弊もしますが、そこで働きたいと思ってからの選考の方がお互いにとって一番健全だと思うので自分はカジュアル面談からで正解だったと感じています。

それぞれの進展の仕方(エージェント)

エージェントはIT業界専門の会社も結構あるみたいです。(知らなかった)

今回相談した2社ともIT専門ですがかなり毛色が違いました。今までの経歴とスキルセット、転職先として志望する企業のイメージ(規模、事業内容、文化)、転職理由、希望する待遇、今後のキャリアプランなどを話して内容に応じて求人を紹介してくれるという点は同じですが、

・的を絞ってマッチ度合いが高いと考えられる数社を紹介してくれる
・基本的なマッチ度合いは意識しつつ多種多様な十数社を紹介してくれる

とやり方に違いがありました。(1社にしなくてよかった)

正直、今だからこそ転職動機や自分にとってのより良い働き方を言語化できますが、当時はもっとブレブレで考えがまとまっていなかったので割とどちらも紹介されるがままに応募を進めていきました。(あまりに募集要項に対してスキルセットがマッチしなかったり、大きな企業はやめさせてもらいましたが)

ちなみに、転職エージェントはビズリーチ経由でやりとりをはじめました。登録するとすごい数のメッセージが来ますがちゃんと返事は来ます。(全部は返信できてないので適当に選びました)

志望する企業のイメージ、希望年収

企業

・規模:一旦2,300人以下程度としましたが、それでもあまりに広くエンジニアが数人の企業でゼロから組織作りに関わるのも面白そうだし、もう少し大きい規模だがまだ成熟しきっていない組織も負担と経験値のバランスが良さそうだし、とまさにブレブレで定まっていない状態でした
・事業:ベンチャーであれば、BtoCもBtoBも分野も全く定めていません
・組織文化:全員がプロダクト中心のマインドでものづくりをしている、というと曖昧ですがとにかくそれが感じられるかを重視しました。ここは一番重視したポイントと同時に正直外からは分かり辛いので会う人との会話を通じて捉えていくしかない部分でした

総じて言えるのは、この時点でこれをどうしてもやりたい!この会社が良い!という想いは特に無かったです。

希望年収

現時点に全く不満は無く、あくまでただのスタートラインですし待遇を格段に良くする為の転職ではないのでスライドぐらいで設定していました。

選考を進める

以降実際にお会いして互いの理解を深めたり選考を受ける時期に入ります。

各企業側の方々と自分のスケジュールを調整しながらで、選考ステップも当然異なるので企業毎に早い遅いに大分差が出てきます。先に書いた通り、自分は希望も曖昧で応募した企業も多く、一次と最終がバッティングなんてこともありました。段階的に辞退するなら早めにさせて頂きながら進めました、なんて迷惑なヤツだと思いつつ転職云々以前に色々な方々とお話しできる貴重な時間でした。

今回受けた企業は、全体通して面接が2回 or 3回(2:8ぐらい)で、

書類選考(or ドラフト指名)

 カジュアル面談(ドラフト経由のみ)

一次面接

技術選考

最終面接

大体こんな流れだったので、順に書いていきます。

書類選考

基本的にこれは待つのみ、でした。オンラインのコードテストやSPIがあるところはごくごく一部。

カジュアル面談

初めてなので、どういった事を話すのか、目的は何か、という点は手探りだったのですが大きくこんなイメージで捉えられるものだと思います。

目的:お互いの理解を深めること
内容:事業のこと、会社のこと(制度や組織構成、開発のフロー、利用技術、どんな人がいるかなどなど)、自分のこと(経歴やキャリアプラン、転職動機、時期感など)、あとは質問しながら

目的の通り、お互いの理解を深めることがすごく大事で

自分視点:働きたいと思えそうな会社か
会社視点:会社にマッチしそうな人か

を選考というある種一方的な形では無くカジュアルに話し合いながら擦り合わせていくイメージです。

今思うとかなり重要なステップで選考をするにせよ自分自身が納得する理由を形成する為、あるいは志望しない決断をする為には必ずお互いの理解度向上が必要です。選考フェーズでは心理的に少々やり辛いので先に固めておくのが大事かと思います。

個人的な質問は少しためらいましたが、直接話している相手がなぜこの会社で働いていて、どういう事をやっていてるのか、は理解度に大きく繋がるので個人に対する質問は全く遠慮しないのが良いと感じました。

ここで出会えた人と価値観や会話のレベル感の合う合わないは、選考全体でも短い時間で決めていくからこそ重要で、
選考では無い素に近い状態での会話で近い価値観の人と出会えたという事実は、働くイメージが強くなり温度感に連動しました。CTOやPdM、人事の人と話せるケースも価値は大いにあり重視する軸次第ですが、自分は現場のエンジニアと直接お話しする機会として使わせてもらうのが良いと感じました。

また、会社側も理解度を深めた上で、是が非でも欲しいとか、うちにはマッチしなさそうとか、温度感の判断を一定すると思われます。(知らんけど)

一次面接

一次面接では、企業によりかなり色もありますがエンジニア組織のマネージャーやCTOレベルの方々、PdMなどの方が多い印象です。

聞かれる事も多種多様で、今までの経歴や転職理由、志望理由などオーソドックスなものから始まり、どんなチームで仕事がしたいか、仕事のどういう時に楽しいと感じるか、今後どんなキャリアを考えているか、相手がエンジニアであれば技術選考が別であっても多少技術寄りの質問もありました。

ただ、応募という形で入った企業とはここで初めて会う事にもちろんなるので、企業側からの事業内容や会社組織の説明の時間もかなり割いてもらって詳しく知る事ができます。カジュアル面談なども経ずに活動して初めて知った、という企業に関してはここで初めて自分にマッチするかをしっかり考える事になりました。(その分ここで辞退することも多かった)

対して、企業側もこの場で会社のビジョンや文化にマッチするか、必要とする類のスキルを持った人かを見ていると思います。

技術選考

大抵の場合二次面接が技術に特化した時間で、大きく2パターンありました。

・今までの経歴から深掘りしていくインタビュー形式
・決められた問題で、コーディングやデータモデル設計、ワイヤーフレーム設計をホワイトボードなどを使いながら行う実践形式

これも受けた中だと2:8ぐらいの割合で、後者の実践形式のものが多かったです。

色々受けた所感としてはインタビュー形式は普段から使っている技術の特徴・仕様や選択の背景、ぶつかった課題とその解決方法について考えておく事がそのまま繋がったかなと思います。また、選考しているエンジニアの知識量をある程度推察しながら説明の仕方を柔軟に変えていく事もある程度必要でした。(むずい)

実践形式は、最低限のコーディング力を確認しつつ、設計力やコミュニケーション力、想像力や問題提起の力を見ている、と感じました。
コードが全く書けない、という状態はまずいと思いますが細部のコードの正否よりも、問題に明記されてない文脈を汲み取ったり、疑問に持つ事が必要なシーンが多いです。

緊張もありそれができるかというと難しい部分もありますが、これは選考の問題だからという固定観念は捨てて普段の業務だったらどう振る舞うかというイメージで頭を使える様に気持ちを整えておくと多少気が楽でした。

とにかくベンチャーであれば特に、技術力を成果に繋げる総合的な戦闘力を見るのが大きな目的なのだろうと思います。

最終面接

最後に企業の社長や役員レベルの方々とお話しします。

対策どうこうのものでは無く、選考などを経て得たそこで自分が働いている姿のイメージをしっかり持って一緒に働きたいという想いを言語化し伝える事が大事だったと思います。

ただ、事業戦略や組織作りなど、日々高いレベルで考え社内外に伝えている方々が相手にもなるので、かなり深く将来の展望など含め話をしてもらえる時間も多いです。

そういった意味では最後にどの会社、どの人たちと一緒に働きたいか、それを決める最大の機会だとも考えられるのである程度心の余裕はあった方が良かったのだろうと思います。

内定

有難い事に複数の企業から内定を頂けました。

しかしもちろん承諾できるのは1社だけ、他はお断りせざるを得ないです。
事業や会社のビジョンもそれぞれ素敵で、多くの時間を割いてもらい最終的に来て欲しいと言ってくださった事も含めどこも入りたいと思う会社なのでどこにいくか、は当然ながら死ぬほど悩みます。全てお断りして残る選択肢も含め。

多くの偉人が、人生において迷ったらより困難な道を選べ、なんてことを言います。自分は割と同意ですが・・・何が本当に困難なのか、また、自分の働き方と家族の事をどの程度考えるか、分からない事や天秤にかけたいこともあります。

もうここまで来たらそれぞれの人生の選択で。良し悪しも無いですし、自分なりの考え方で決めました。

仕事がうまくいかなかったとしても、まあどうとでもなるぐらいの気持ち

活動を通して

全体を通じて知ったり感じた事を雑多に・・・

・期間
準備を除いて、応募を始めた実質開始のあたりからだと1ヶ月半程度でした。平均的に2,3ヶ月程度みたい(エージェントさん談)です。ちなみに内定後の回答期限があり内定は同じ時期に調整していくべきとエージェントさんには言われましたが、自分は内定後期限を決められたケースは一つもありませんでした。とはいえ保留が長いのも誠意が無い感じがして嫌なので合わせた方が良いのは確か。

・とにかく疲れる
仕事をしながらというのは想像以上に大変でした。特に自分は並列数多めなので期間中ほぼ毎日、あるいは休みを取って1日に複数面接なりを入れつつ、誰と何を話したかを記憶したり、企業の情報収集なども必要なのでとにかく疲れます。時間帯も18時前後が多く、特に最終面接とかだと場合によってはもっと早い時間帯でしないと間が空きすぎる場合があるので、仕事量の調整を予めそれとなくしておかないと無理なスケジュールでした。

・第一印象を引きずる
話す前の何らか形で得た情報や最初に話した時の印象は、最後まで残り続けました。良い意味でも、悪い意味でも。その後得る情報の解釈にバイアスがかかってなかったか、と言われると正直あったのでシンプルに客観視できているか不安になります。自分はこの問題については誰かに話して解決する類でも無くむしろ完全に自分で答えを出し切りたいと思っていたので、無理やりその企業に対して辞退する文面まで作って頭から消しじゃあどこにいくかをシミュレーションするなどなど色々手を変え品を変えやってみました。

・求人倍率

ITエンジニアの求人倍率が7倍、特に都内に絞るとさらに20、ベンチャーに絞るとエンジニアはさらに足りない、と。
全体が売り手市場でもあり、エンジニアを選ぶより来ていただく、ぐらいの風潮になっているらしいです。実際それは自分も活動通じて感じるものはありましたし、まだまだデジタル技術も進歩するし、日本だけでもレガシーでITがまだ十分に活かされていない産業も多いのでしばらくこの状態は続くのだろうと思います。SIerやSESは自分は知らないですが、事業をやっているベンチャーは、そんな中でも求めるマインドやスキルセットに妥協するとそこから会社自体が悪い方向に向かっていく事もあり得るのでこの数字と実際活動した場合の感覚はずれる気がします。

・季節
これは地味に大事だと思います。決算がどうとか、採用を強化する時期がどうとかではありません。天候の意味です。
夏、暑い時期にやると移動で歩く事も多いのでしんどいし汗をかいたりすると集中力切れますし、ゲリラ豪雨に見舞われた日は本当に帰りたくなります。自分か相手が花粉症がひどかったらそれも大変なので、秋冬がベストだと思いました。(半分本気)

最後に

しばらくしたら、次の会社で働き出すのでその時あった事や感じた事は、書けそうな気がするので書いてみたいと思います。

それ以外でも気が向いたら何か残していければと。

それにしても、これだけ書いて純粋な技術キーワードが一つも無いとは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?