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【TCP/IP】用語まとめ

①TCP

・Transmission Control Protcol(伝送制御プロトコル)の略。
トランスポート層で動作するプロトコルIPの上位プロトコル)。
・トランスポート層には信頼性の高いコネクション型のTCPと、高速性に優れたコネクションレス型のUDPというプロトコルがある。

アイティーエム -OSI参照モデル-


②AP

無線LANアクセスポイントの略で、ブリッジ(L2スイッチ)の一種
・イーサネットや光ファイバーの通信ケーブルの接続口があり、ネットワーク内の機器間の通信を中継できるもの。
参照:アクセスポイントとは -意味をわかりやすく-


③通信方式の分類(ユニキャスト、ブロードキャスト、マルチキャスト、エニーキャスト)

ユニキャスト(Unicast):1対1の通信。(例:従来型の電話など)
・ブロードキャスト(Broadcast):接続される全てのホストへ向けた通信(例:不特定多数へ向けたテレビの一斉同報)
・マルチキャスト(Multicast):特定のグループへ向けた通信(例:複数の人が別々の場所から参加するビデオ会議)
・エニーキャスト(Anycast):誰かしら1人へ向けた通信(例:DNSサーバのルートネームサーバー)


④回線交換

回線交換ネットワーク(電話網)はデータの中継処理をするもので、電話番号に基づいて交換機で回線を切り替え、端末間の回線を直接繋いでいる
コネクション型であり、一つの回線が端末間に常に占有され、回線の利用効率が低いという欠点がある。(同時に2ユーザーが通信可能。)

webcil -インターネットの歴史-


⑤パケット交換

・パケットとは、通信データをある一区切りのデータごとにパッケージングしたもの。
・パケット交換の際にはヘッダ(自分のアドレス、宛先アドレス、データの番号)が付加される。

・パケット交換ネットワークはTCP/IPで使われており、ルータなどで送信先を制御し、届ける仕組みである。
ルータに入ったパケットはキューの行列を作りバッファに格納される。
コネクションレス型で、通信データを送受信している間しか回線を使用しない。(同時に3ユーザーが利用可能。)

webcil -インターネットの歴史-


⑥フォワーディングテーブル(転送表)

・L2スイッチ(スイッチングハブ)が受信したイーサネットフレームのイーサネットヘッダ(送信元MAC、宛先MAXアドレス、タイプ)により転送する仕組みのこと。
・フォワーディングとは、転送(右から来たデータを左へ送り出すなど)と言う意味。

レイヤ2スイッチの動作 ~MACアドレスに基づいて転送~


⑦ルーティングテーブル(経路制御表)

・異なるセグメントにIPパケットを転送する際に、IPアドレスのネットワーク部により最適な経路を選択する仕組みのこと。
・ルーティングとは、道案内(通信相手までの経路を判断する)と言う意味。
・ルータはルーティングから転送先を判断する。

参照:経路制御表 -JPNIC-


⑧DHCP

DHCPはDynamic Host Configuration Protocol の略
・PCやスマホなどの端末にIPアドレスをあげる設定をされたルーターやサーバーをDHCPサーバーといい、IPアドレスをもらうPCやスマホなどの端末をDHCPクライアントという。
・ルーターにDHCP機能が設定されているときは、同一セグメント内の端末にルーター(DHCPサーバー)からIPアドレスを渡すことができる。


⑨DHCPリレーエージェント

・異なるネットワーク上にあるDHCPクライアントとDHCPサーバを中継する機能のことをDHCPリレーエージェントと言う。
・ルーターにDHCPが設定されてないときは、端末からルーターを飛び越えて直接サーバーにはIPアドレスを聞きにいけない(セグメントが違う)ので、端末からルーターに聞き、 ルーターからサーバー(DHCPサーバー)に聞きに行くようにDHCPリレーエージェントを設定する必要がある。


⑩イーサネット(Ethernet)

データリンク層で最も普及しており、将来性も備えた通信方式である。
・有線LANケーブルの伝送速度、最大長、種類を定めた規格のこと。
・イーサネットが規定するケーブル自体は物理層やりとりするデータ形式はデータリンク層に相当する。
・当初は媒体共有型の接続が一般的であったが、近年では媒体非共有型が一般的になっており、CSMA/CDも不要である。
・主にLANで利用される同軸ケーブル、ツイストペアケーブル、LANとWANの両方で利用される光ファイバーケーブル、の3種類の通信媒体がある。
・ケーブルや通信速度が違う数多くの種類があり、通信ケーブルが違くても通信速度が同じ場合は通信媒体を変換できるリピーターやハブで接続することができ、通信速度が違う場合は速度変換機能を持つブリッジ、スイッチングハブ、ルーターでなければ接続することができない
ツイストペアケーブル(UTP:Unshielded Twisted-Pair)は最も使われているEthernetケーブルで、取り回しがよく、ストレートケーブルとクロスケーブルがある。
Ethernet(10Mbps)、Fast Ethernet(100Mbps)、Gigabit Ethernet(1Gbps)、などの種類がある。
「10BASE5」は規格名の通り、10Mbpsで、ベースバンド方式(現在はベースバンド方式しかない)で、最大長500mのケーブルである。(TはTUP、Fは光ファイバー、XはFDDIを表す。)

参照:ビズドットオンライン -イーサネット(Ethernet)とは?-


⑪イーサネットフレーム

・イーサネットフレームには複数のフレームがあるが、最も使用されているのはDIX仕様(EthernetⅡ)である。
・イーサネットフレーム(EthernetⅡ)の前には、1010を交互に並べた8オクテットのプリアンブル(物理ヘッダー)が付き、プリアンブルの末尾は11で SFD(Start Frame Delimeter)と呼ばれ、それ以降がEthernetヘッダである。
Ethernetヘッダ(フレーム本体の先頭)は合計14オクテットあり、宛先MACアドレス6オクテット、送信元MACアドレス6オクテット、タイプ(データ部分で運んでいる上位層のプロトコルの種類)2オクテットである。(※8ビットは1オクテット)
・最後のトレーラー(FCS:FrameCheckSequence)は、フレームが壊れていないかを確認するデータで、ノイズによるエラーフレームを破棄し、正しいデータのみを残す
参照:https://www.infraexpert.com/study/ethernet4.html

参照:ビズドットオンライン -イーサネット(Ethernet)とは?-


⑫NIC(ニック)

Network Interface Card の略で、インターフェースとは、「接点・橋渡し・界面」という意味。
・つまりネット接続をする為やポートを増やす場合にインターフェースを追加する有線LANポートのことである。
参照:PC講座 -インターフェースとは-


⑬リピーター(Repeater)

物理層で動作する機器で、減退したネットワークの信号を復元して二次側へ流し延長する装置。
複数の線を収容できるリピーターハブというものもあり、それぞれのポートがリピーターになっている。

参照:ネットワークエンジニアとして -Ethernet LAN-


⑭L2スイッチ(ブリッジ)

データリンク層でネットワーク同士を接続する装置。
フレームをブリッジ内のメモリに一旦蓄積し、接続された相手側のセグメントのホストに新たなフレームとして送出する役割を果たす。
FCSにより壊れていると判断されたデータは他のセグメントへ送信されない。(壊れてないデータは全て伝える。)
MACアドレスの学習機能により転送の必要の有無を判断することができる。
同一セグメント内のホスト同士はL2スイッチだけで通信ができる。


⑮ルーター(L3機器)

ネットワーク層にて、ルーティング機能が付いており、ネットワークとネットワークを接続することのできるスイッチ。
異なるセグメントのホスト同士は、ルーターのルーティングより通信する。
・パケットを届ける際は、まず宛先IPアドレスの所属するネットワーク宛にパケットを配送し、該当ネットワーク部でさらに宛先のホストへ向けて配送する、階層構造になっている。


⑯Pアドレス、ネットワークアドレス、ブロードキャストアドレス

・例えば「192. 168. 0. 0 /24」というアドレス(の範囲)があるとき、「192. 168. 0. 0」~「192. 168. 0. 255」の1つ1つ全てのアドレスのことをIPアドレスと呼ぶ。
・IPアドレスの中にはネットワークアドレスブロードキャストアドレスという特別なアドレスがあり、これらは端末にIPアドレスとして割り当てることはできない
・「192. 168. 0. 0 /24」というアドレスから、実際にコンピュータに割り当てることができるIPアドレスは「192. 168. 0. 1」~「192. 168. 0. 254」の254個である。
プリフィクス表記はネットワーク部とホスト部の境界を表している。
・ネットワークアドレスは「192. 168. 0. 0」のような形をしており、ホスト部のビットが全て0のものを十進数に変換したものである。
・ネットワークアドレスとはネットワークそのものを指しており、ネットワークアドレスが分かればネットワーク部が分かるが、ネットワークアドレスは通信には特に使われていない。
・ブロードキャストアドレスとは「192. 168. 0. 255」のような形をしており、ホスト部のビットが全て1のものを十進数に戻したものである。
・ブロードキャストアドレスとは同一ネットワーク内の全てのアドレスを指しており、同一ネットワーク内の全てのアドレスにブロードキャストを送ることができる。 (※人間が送るメールなどではなく機器同士の個体識別の際の通信などを)
家庭内ネットワークではブロードバンドルータがDHCPを行うため利用者がIPアドレスを意識することはあまりない。

参照:IPアドレスとネットマスク


⑰ブロードキャスト通信
・ブロードキャストアドレスというアドレスを使用して同一LANの全てのノードに データを送る通信方式のこと。 ・IPアドレスからMACアドレスの情報を求めるARP、IPアドレス取得のためのDHCP、ルーティング情報のアップデートなどで使用する。・ブロードキャスト通信は同一のLAN内だけで配信されるので、ルータ等のL3機器を超えることはできない。 参照:https://www.infraexpert.com/study/networking8.html


⑱プライベートIPアドレス・グローバルIPアドレス

・プライベートIPはLAN内(例:192. 168. 0. 0 /24)、グローバルIPはルーターを越えてWANに出るときのアドレス(例:10. 1. 1. 1)である。
・プロバイダーから貰うID、パスワード、アドレスの、アドレスがグローバルIPアドレスであり、世界中で被らないように管理されているが、プライベートIPアドレスは ネットワークの管理者が自由に割り当てることができる。


⑲NAT(Network Address Translation)

・あるネットワークの中でしか使えないプライベートアドレスと、インターネットで使えるグローバルアドレスとを、ルーターで相互に変換する仕組みのこと。
・NATをすることで、プライベートアドレスを割り振られたパソコンも、グローバルアドレスでインターネットに接続できるようになる。
・プライベートアドレスとグローバルアドレスを1対1で変換するため、グローバルアドレス1つでプライベートアドレスを使っている端末がネットワーク内に複数ある場合、 それらの端末は同時にはインターネットにアクセスできない。
参照:日経XTECH -NATとNAPTは何が違う?-


⑳NAPT(Network Address Port Translation)
・1個のグローバルアドレスを複数のプライベートアドレス端末で併用し、同時にインターネットに接続できる仕組みのこと。
・プライベートアドレス端末がインターネットへ向けてフレームを送出すると、ゲートウエイとして介在するNAPTルーターがフレームの送信元のTCP/UDPポート番号をユニークな番号(6001や6002など)に書き換え、送信元のプライベートアドレスをグローバルアドレスに変換し、このポート番号と一緒にインターネットへ送り出すことで、同じグローバルアドレスで同時に複数のプライベートアドレス端末からの通信をすることができる。
参照:日経XTECH -NATとNAPTは何が違う?-


㉑ホスト名

・「CSWCAT9K」や「DSW_#1」のように、CSW(CoreSW, CenterSW)やDSW(DistributionSW, FloorSW)など様々なIoT機器につける名前。
・IPアドレスやMACアドレスに似ているが、ネットワークに接続されたコンピュータなどの機器を人間が識別
・指定しやすいように付けられる名前である。
参照:IT用語辞典eWords -ホスト名-


㉒VLAN

・Virtual LANの略で、仮想的なセグメントを作れるLANのこと。
・スイッチ内部で論理的にLANセグメントを分割することができる。
・VLANを使用することで、ルータやL3スイッチと同じようにL2スイッチでもブロードキャストドメインの分割を行うことができる。
参照:ネットワークエンジニアとして -VLAN- 


㉓IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)

・電気電子技術の分野における世界的な規格のこと。
・Ethernetは、有線LANの規格で最も一般的なネットワーク技術のひとつである「IEEE 802.3」規格に沿っている。
・例えばFastEthernetは100Base-TX(IEEE802.3u)、100Base-T4(IEEE802.3u)、100Base-FX(IEEE802.3u)で、 GigabitEthernetは1000Base-CX(IEEE802.3z)、1000Base-T(IEEE802.3ab)、1000Base-SX(IEEE802.3z)、 1000Base-LX(IEEE802.3z)、1000Base-ZX(Cisco独自)、となっている。
参照:https://net-skills.net/2023/03/04/wd-ieee/


㉔ポート番号

IANAが管理する、TCP/UDP上のサービスを識別するための65535個の番号で、サーバのアプリケーションに割り当てられたWell Known Port Number(0~1023)、 独自に作成されたアプリケーションに割り当てられたRegistered Port Number(1024~49151)、IANAに登録する必要なくユーザが自由に取り扱える、サーバ とのプロセスに応じクライアントのアプリケーションに動的に割り当てられDynamic Port Number (49152~65535) の3種類に分かれている。
・プロセスやスレッドは、ポート番号を目印にどのアプリケーションとどのアプリケーションが通信をとっているのかを判別している。
ポートが開いているということは、特定の部屋の扉を開け放っている状態なので、サービスを提供するサーバでもない限り、不必要なポートは開かないようにしなければならない。
参照:https://www.infraexpert.com/study/tea5.htm


㉕Telnet(アプリケーション層のプロトコル)

IoT機器を遠隔操作できるアプリケーション層のプロトコル。
PCにはTelnetクライアントルータなどの機器にはTelnetサーバのサービスが有効であることが利用の前提。
TelnetクライアントがTelnetサーバにアクセスする際は、宛先ポート番号にTCPポート番号23を使用する。
コマンドプロンプトからは「Telnet 192.168.0.5 」等と入力し、Tera TermからはIPアドレスを入力してTelnetを行う。
遠隔操作を行うためには遠隔操作する機器にログインする必要があるので、最初の応答画面ではパスワードが要求される。
Telnetクライアントではパスワード情報のコマンドを入力して命令を行い、Telnetサーバはそのコマンドを受信して処理し、結果をTelnetクライアントに返す、という命令と結果を繰り返す。
参照:https://www.infraexpert.com/study/tcpip19.html


㉖ゲートウェイ

・複数のセンサーが取得したデータを集めてインターネット上のサーバーに送信する、ネットワーク間の通信を中継する機器の総称。
・ルーターと混同されがちだが、ルーターはゲートウェイの一種である。
・ゲートウェイとは「出入口・門」という意味で、異なるプロトコル(通信手順)のネットワークをつなぐ機器を指している。
参照:https://www.photo-ac.com/main/detail/26191963 


㉗DNSサーバー
Domain Name System の略で、ドメイン名とIPアドレスを紐付け、変換するサーバーのこと。
・ドメインとはIPアドレスを人間が理解し易い形式で表したものである。
・ブラウザにWebサイトのドメイン名を入力すると、世界中に無数にあるDNSサーバが連携しそれに合致するIPアドレスを特定し、一瞬でWebサイトが表示される。
DNSサーバーがないとWebサイトの閲覧やメールの送受信ができないため、インターネットを使用するにあたり不可欠で重要なシステムである。
参照:https://www.gmo.jp/security/brandsecurity/dns/blog/dns-server/


㉘カプセル化・非カプセル化
・上位層から下位層にペイロード(データ)を受け渡して行く際にヘッダを付加することをカプセル化という。
・データリンク層でのカプセル化が終われば、送信先ノードに送るためのフレームが完成する。
・物理層はフレームをビット(電気信号や光信号)に変換してケーブルに流し込む。
・逆に、下位層から上位層にヘッダを取り除きながらペイロード(データ)を受け渡して行くことを非カプセル化という。
・ケーブルを通ってきたビット(電気信号や光信号)を物理層のプロトコルがフレームに変換して、データリンク層のプロトコル がフレームをパケットに変換して、最終的にアプリケーション層のプロトコルがL7ヘッダを取り除いて処理が完了する。 
参照:https://www.itbook.info/study/p42.html


㉙ベストエフォート通信・帯域保証通信
・一般的なインターネット回線のほとんどはベストエフォート通信で、一定の通信品質の保証をするのではなく、最大限の努力をするというものである。
・企業向などで使われている回線は帯域保証通信で、高額ながらも常に一定の速度で通信できることが保証されている。
参照:https://enjoy.sso.biglobe.ne.jp/archives/net_0106/


㉚DHCP

・PCやスマホなどの端末にIPアドレスをあげる設定をされたルータやサーバーをDHCPサーバーといい、IPアドレスをもらうPCやスマホなどDHCPクライアントという。
・ルーターにDHCP機能が設定されているときは、同一セグメント内の端末にであればルーター(DHCPサーバー)からIPアドレスをあげる事ができる。
・ルーターにDHCPが設定されてないときは、端末からDHCPサーバーにはセグメントが違いIPアドレスを聞きにいけないので、端末からルーターに聞き、 ルーターからサーバー(DHCPサーバー)に聞きに行くように設定することをDHCPリレーエージェントという。

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