chitochito

隠密&思考&日記  & おおよそフィクション

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最近の記事

所詮自分のためじゃないか

「甘いデニッシュにソフトクリームのったやつ」などで有名な珈琲チェーン店が我が地にもとうとうできるぞという噂を聞いてから数週間、とうに忘れていたんだけれどネットでその名前をみかけてああそういえばアレはどこにできるのかな?と調べてみれば見覚えのある駅。もう2度とここで降りることもないしあんまり思いだしたりしないだろうな。って思ってた駅。 毎日毎日お昼時をめがけてむかう目的地は、3歳と少しの幼子の手を引いてえっちらおっちらと地上までの駅の階段を登りきりさらにゆるゆるとした長い長い

    • そんな日

      いただいたぬかにしんが ギリギリーー!くらいにこげてしまって 身の部分はしっとりおいしいからまあいいか。 だけどこんがり焼けた皮がとてもすきなのだ本当は。 鮭やニシンはかわばっかりのやつがあってもいいくらいに思っているのにこの有様。 人生になぞらえて語りたくなるような絶妙に しっぱいとせいこうのはざまの焼き魚の皮。 そんな日。 #日記

      • 『この世界の片隅に』と父の反物

        国の機関を定年により退職した父の次の勤務先は実家からは車で40分ほどの場所で、ツキイチ程度で実家になんらかを漁りに行き一泊して帰る朝はいつも通勤する父の車に同乗させてもらっていた。 助手席を限界までフラットにフラットに倒して母がこさえてくれた銀紙に包まれたおむすびをパクパクくらいそのままウトウトする。めったにない父との2人きりの時間をそのようにザバーと消費するひどい娘であった。 父の勤務先に近い駅までくると「おい」と声がかかり娘はノッサリ目を開けてシートを戻す。 「金は

        • むく

          始発は産まれたばかりのため、うまれたばかりだがひんやりとしていて静かな匂いがする。ひとたちはたくさん乗っているにもかかわらず嫌な匂いもなくたいそう無垢なる様子でいる。なにもしらないわけではなく目覚めたばかりなのですべてを忘れているだけでなにもしらないわけではない。

        所詮自分のためじゃないか

          おなか

          小学生の頃、理由は全然覚えてないし、理由もくそもないんだけどクラスの男子に全力の腹パンくらったことがあった。 あれは本当に息ができなくなるし何つって例えたらいいのかわからない重鈍い衝撃があって。いまでもありありありありとリアルにあの触感としかいいようがない感じを思い出せる。ものすごく大きな不快感とともに。 タイムマシンがあったならあの時あの場所とんでって動画とって彼の母親のとこいって大画面でみせてどう思うか聞きたい。と時々考えてた。 10年どころではないこんなにも長い年

          文学フリマ 「夏至の会」で参加しますがはたしていろいろまにあうのでしょうか。我。

          文学フリマ 「夏至の会」で参加しますがはたしていろいろまにあうのでしょうか。我。

          はな。

          さっきていうか日付が変わる直前くらいの時間に地下鉄と並走してる大通り歩いてたら金木犀のようなライラックのようなちょっとむせるくらい香りがただよっていた。夕方までは雨がふっていたからそのまましっけてる止まった空気に混ざって。確かめたくて全神経を嗅覚に集中させようて思ってイヤホンもはずしてものすごく鼻呼吸してみたけど、どこから来るのかわからなくてしばしたちどまってみたりしたけど。タクシーがブン!と2台くらい走ったきりシーンてしてるみちばたで。 金木犀なのかライラックなのかそもそ

          小学生が初めて、レシビ通りにつくったのですがなぜか見栄えがあまりよくなく、同じレシピでおかあさんにきっっっちりこさえなおしてもらった。 みたいなチーズケーキ。 恋してる男子のバスケ試合応援に持ってくやつ。 おかえしは男子のおかあさんがつくったベタベタするマカロン。

          小学生が初めて、レシビ通りにつくったのですがなぜか見栄えがあまりよくなく、同じレシピでおかあさんにきっっっちりこさえなおしてもらった。 みたいなチーズケーキ。 恋してる男子のバスケ試合応援に持ってくやつ。 おかえしは男子のおかあさんがつくったベタベタするマカロン。

          縮んでしまったセーターをもらう

          縮んでしまったセーターをもらう

          メモ

          おじいさんやおばあさんの 「また明日ね」 中学生の「また明日ね」 幼児のよく聞き取れない 「また明日ね」

          Cero

          の、ツアー映像をみていて。こんな旅をたくさんわたしはしていたな?と思いました。船で次の土地にむかう。ふふ。

          obscures

          基本、車で移動が多かったので遠くに旅することになっても『まず飛行機』ではなくてフェリーの時間帯と値段をしらべるのが日常的だったのだ。 わたしたちがそれぞれ別の場所で次の日常を過ごすことに決めたときにもまずはフェリーの時間帯と値段を調べることから始めた。荷物なんてそんなには多くなかったし大きな家財道具なんてものは『秘技 実家預かり』を駆使すれば容易いことだ。 いつもどちらかがどちらかを夜中のフェリーターミナルまで送ってく。昨日の続きのなんてことない話をしながらどちらかがどち

          冬に至る

          なかなかあうことのゆるされないひと遠い月夕方とよるのあいだにみることのできる遠い遠い月 あいだには薄いくもがいつもかかっている    ゆうげのしたくどこかのいえのゆうげのしたくのにおいもそんなのはむかし映画でみたのかそれとも記憶の捏造か   せつなさやるせなさはとうに忘れてしまった きれいなたっぷりの水につかることができたなら栄養満点の上等な干椎茸みたいになれたかな   滋養あふれるいいものになりたかった 安いパンとのむヨーグルトを買い求め 凍った道をソロソロ歩く

          冬に至る

          わたしの話をモチーフにしてひろげないでね。 というきちがいの妄想みたいなことを呟きたくなるものをみたぞ。下品。

          わたしの話をモチーフにしてひろげないでね。 というきちがいの妄想みたいなことを呟きたくなるものをみたぞ。下品。

          ゆでたまご

          沸騰してから4分 火を止めてフタして4分 その後急冷するといいかんじの半熟卵 秋冬の自分のためだけの 洋服のパターンを、引く。 お金にはならないんだけど つながるものをつなげる作業は大事だなて思います。 粛々と続ける。 大事。

          ゆでたまご

          かんだあとのガム

          地下3階から地上にでて重いガラスの扉あけたら、目の前の道端では白いシャツきた2人の男の人が抱き合うような争うような、なんとも形容しがたい事態の真っ最中で。ひとりは小太りでもうひとりはガリガリぽい。 見るともなくみていたけどすぐ近くなのに2人はなにか言い争うような感じなのに何を言ってるかよくわからなくてそのうちふたりはぬちゃぬちゃ引っ付いちゃうんじゃないのかななんて思うも小太りのほうが『!!!!!!!』となにか叫んでものすごい勢いで走り去った。もう一人は惘然とはこのこと!のよ

          かんだあとのガム