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お酒を飲む偏食家

偏食家である。偏食家って書くと、なんかそれっぽい。こだわってる感でる。でも要するにただ好き嫌いが多い奴だ。味覚障害とかもあるので、乱暴に一括りには出来ないが、まあとにかく「あんまり飲み会には来て欲しくないタイプ」もしくは「それならいっそ幹事になって欲しいタイプ」である。

わたしはとにかくドレッシング類と薬味類の偏食が凄い。食材そのものは調理法や素材の善し悪しで味の違いがあるのがわかる。旬もあるし。でも、ソースのせいでうまいトンカツをソース味にして食いたくはない。うまいお好み焼きをソース味にして食いたくはない。

ソース食いたいんじゃない
カラシ食いたいんじゃない
わさび食いたいんじゃない
シーザードレッシング食いたいんじゃない。わさび醤油なんてもってのほか。

豚の角煮が食いたいし
おでんが食いたいし
寿司や刺身が食いたいんだ。
トマトを食いたいし
アボガドを食いたいし
ローストビーフを食いたいんだ!!!!!かけるな先に!!!!もうその味になっちゃうじゃん!!!!ああもう!すいませーん!ドレッシング別添えでーー!

そしてそれよりも、深刻なのは飲み物だ。

酒を嗜む。かなり嗜む。大好きだ。美味しいお酒と美味しい食べ物のためにお金を稼いでいる。大人になってお酒が飲めるのはかなり得だ。
だって、わたしはジュースが飲めない。オレンジジュースしか飲めない。あとは全然好きじゃない。そして炭酸ジュース全般無理なので、炭酸オレンジはダメ。コーラなんて口にしたことがない。牛乳は単独で飲めない。コーヒーも甘くしてミルクいれないと飲めない。紅茶はフレーバーティーがダメ。お水すら、わたしには美味しい不味いがあるので、決まった銘柄のものしか買わない。飲めるの烏龍茶と麦茶、緑茶、ほうじ茶。
そう、ソフトドリンクのほうが、選択肢がなくて困るのだ。タダで出てくる水すら「うわ、水まずいな。お茶頼もうかな。」ってなる。烏龍茶が飲めてよかった。どこいっても烏龍茶でごまかせる。誰かのおうちにお邪魔して、オレンジジュースも烏龍茶もない場面は本当に地獄だ。オレンジ以外のジュースが出てきて、無理やり飲んだことが数え切れないくらいある。あ、カルピスはもう全く無理です。

お酒が飲めなかったら、もうちょっとつまらなかっただろうなあと思う。ワインと日本酒とビールとサワーが飲めれば、まあほとんど困ることは無い。美味しい食べ物に美味しいお酒。
わたしはきっと、お酒が飲めるから嫌いな食べ物が減ったと思う。「普通に食べるより、このお酒にこれあうよ!」これ本当に魔法の一言だなあ。美味しいお酒に美味しい食べ物。なんて素敵な関係。私の口の中で最高の状態になってくれてありがとう。

ドレッシングも、やいやい言いながらシェフ特製とか、自家製の手の込んだドレッシングに舌鼓をうつことも増えた。ワインに合うのね!
高級寿司店のわさびはわさびまで美味いこともわかるようになってきた。ツーンとしたその後、日本酒グビっとやろう。
ソースかけたら美味しいお好み焼き、なんてええ匂い!レモンサワーひとつ!
冷奴に一味かけたことなんかなかったな、昔。ゆずこしょうも焼鳥にこんなに合うなんていいなあー!生中にするか瓶ビールにするか悩む………………。

お酒が飲めて、本当によかった。
美味しい食べ物と美味しいお酒で、わたしはこんなに幸せになれるんだもの。何より、お酒のおかげで美味しいと知った食べ物がたくさんできた。それが本当に嬉しい。飲み物は、まあ、いいでしょ。お酒あれば。でもついつい飲みすぎちゃうから、注意しないとなあ。

気持ちを綴ってみます。