あの頃の”恋”に名前を付けるなら
”恋愛感情”を理屈で説明できる人間は数少ない。
人類に共通している感情なはずなのに。
私達は誰一人としてこの感情を説明出来ない。したがらない。
口にするとなぜかむず痒い心地がするから。
ある人は言う。「恋は”盲目”だ」と。
「恋は欲情だ」「恋は啓二だ」「恋は普遍だ」「恋はスポーツだ」「恋は実験だ」「恋は哲学だ」「恋は自分を写す鏡だ」
う~ん…どの言葉を並べ立ててもしっくりこない。
「恋は言葉で表現できるものじゃない!感じるものなんだ!」
という人もいて、確かにその通りなんだけど、それを聞いてもやはり私の喉元には何か突っかかるものがある気がする。
”恋”とは何か。
飲み会の会話のつまみになるもの。
学校の成績を著しく急降下させるもの。
人の正常な判断を奪うもの。
人智の理解を超えるもの。
安心感と幸福感を与えてくれるもの。
どれもしっくりこない。
ぜんっぜんダメだ。
だけど、恋をしているときの幸福感は何にも代えがたい。
…そうだ、あの感覚に近い!
幼い頃時間を忘れてボールをけり続けていたあの高揚感。
心地の良い図書館で大好きな本を読むひと時。
母の作った豚の角煮を口に頬張った瞬間。
どれも同じ気持ちから派生する感情だと思った。
僕はこの気持ちを”純粋さ”と名付けることにした。
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