【読書】天才を殺す凡人
すごい本に出会ってしまった。
衝撃の大きさから考えると、ここ数年で間違いなく一番に光り輝く1冊だろう。
子どもが生まれてから読みたい本があってもなかなか集中して読める時間がとれない。しおりを挟んで、また今度…と思っているうちにすっかり熱が冷めて最後まで読まないままになっている本がたくさんある。
この本との出会いはいつも聴いてるVoicy。
もともとそもそもラジオを聞いてはいたのだけれど、私の憧れのかほこママとのコラボ回を聴いてこれはKindleじゃなくて紙の本で買わなければいけない!と感じた。
90分で読めるように作っていると著者の北野唯我さんもおっしゃっていたように、ふと開いた隙間時間に一気に読んだ。実は最後の方だけ読みきれなくて駅のホームで読んだけれど、没入しすぎて反対側の電車に乗って2駅も進んでしまって大汗をかいた。
取り憑かれたように一読し、翌日からノートを取りながら再読している。
理解している人が
理解していない人に
理解できるように説明する
これは簡単なようで実はとても難しいことだと思っている。
共感は感情、理解は知性
こんなにも胸を打つ本である理由は、北野唯我さんの「理解」に対する圧倒的な優しさからくるのではないだろうか。
北野唯我さんほどの方なら、天才や秀才レベルにしか理解ができないような難しく高度な本も容易に書けるだろう。
だけど、孤独になりがちな天才から私のようなただの凡人まで、誰もが理解できるように易しく優しく書かれている。誰かを応援するために、ありったけの優しさで障壁を殴る。人を幸せにしたい、世界をよくしたいと強い願いを感じた。
天才を殺す凡人が教えてくれたこと
さて、私は何に当てはまるだろうか。
間違いなく凡人である。
しかし、誤解を恐れずに言うならば、きっと私はもともと「病める天才」ではないか?と感じた。
読了してまず思ったのは、自分の中のストッパーのこと。
元来のマイナス思考と生まれ育った環境などの要因で、私はとても自信がない。
いったい今までどれだけのストッパーをかけて自分を殺してきたのだろう。
人生における時間を忘れて没頭できる趣味は「文章を書くこと」「英語の勉強」なのだけれど。
小学校低学年から、ずっと私は文章を書き続けてきた。
ルーズリーフに幼いなりに、誰々ちゃんが誰々ちゃんを好きで〜ライバルが現れて〜などの恋愛小説もどきをずっとコソコソ書き綴ってきた。
だけど、人と違うことをしているのは恥ずかしい、お母さんに見られたら笑われる、そんな気持ちから少し書いては捨てて。私にとって、それは『隠すべきこと』でしかなかった。
もし私が少しでも自分のしていることに胸を張れたり、誰かが「すごいね」って褒めてくれたりしていたら何かが変わっていただろうか。
ストッパーをかけない人生ってどんなだっただろう。
一生懸命に自分を凡人化してきた私とは。
今からでも遅くはないはず。
今自分でストッパーかけてるなーと感じたら、どんどん外していこう。
どうせ自分のことなんて誰も見てないってやっと気づけたんだもん。
そして、これからどんどん成長していく息子に私は何ができるだろうか。
友人にも激しくオススメしたので、みんなで人間版動物うらないをするのもまた楽しみである。笑
素敵な本に出会えて、いつまでも興奮冷めやらぬ。
北野唯我さん、ありがとうございました!
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