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なぜ少年漫画の主人公はティーンなのか

漫画を読んでいてふと気づいたことがある。
なぜ少年漫画の主人公はティーンが多いのだろうか。

いやお前、そりゃあ
〝少年漫画〟って言ってんだから、
主人公が少年なのは当たり前やろがぃ!
と言われればそれもそのはずなのだが、
しかしそれだけには止まらず、
単純だけど実は気づいてない
ポイントがあるのではないか、とふと思った。

紛いなりにも私はシネマンガブラザーズという
YouTubeチャンネルにて
〝少年漫画あるある 〟なんて
動画を出しているもんだから
日頃からそういったことも
考えるようになってしまった。

そしてここでぼくが導き出した答えがこれ。

少年漫画における〝少年〟とは
〝未完成〟の代名詞。
彼らが成長する過程にこそドラマがある!
ということだった。

大前提としてまず、主人公は完璧ではない。
最初のうちはまだ何者でもないことが
ほとんどだ。
最初からルフィは海賊王ではないし、
ナルトは火影ではない。
スポーツ漫画だって毎年全国制覇している
超強豪校に主人公は所属していない。
たいがい昔は強かったが現在は
荒廃した部を再建していくかもしくは
創部するか、よくてそこそこ中堅校だったりだ。

どんな時でも少年漫画の主人公は王者ではなく
挑戦者だ。

完全無欠ではないのだ。

足りない部分があるからこそ努力をする。
無鉄砲でもガムシャラでも
とにかく夢や目標に向かって熱心に生きる。

そしてその目標に到達するまでに
たくさん挑戦してたくさん失敗して挫折して
それでも負けじと立ち上がって修行して
次第に仲間ができて成長して・・・
そうしてやがて夢を叶える。

この過程にぼくたち読者は魂を揺さぶられる。
感情移入ができる。だから絶えず人々は
少年漫画に魅了される。

この物語の王道展開のアイコンは大人よりも
やはり〝少年〟像が一番しっくりくるのだ。

〝大人〟という存在は少年に比べると
やはり成熟しているイメージがつきやすい。
主人公は成長するべき存在だからこそ、
少年の方がしっくりくる。

また、大人というのはずる賢かったり
あさましかったり、どちらかというと
敵の思考に近いようにも思える。
その点、若さとは無垢で純粋な
イメージにぴったり合う。
その意味でもやはり少年が
主人公に向いているのだ。

もちろん現実には
子どものような大人もいるし、
大人よりもしっかりしてる
子どもがいるのも事実。
正直シネマンガブラザーズのメンバーよりも
動物園のお猿さんの方が
多分利口で聞き分けいいですしね!
なのであくまでこれは
概念的なイメージの問題なので悪しからず。

まあぼくが言いたいことって
つまりは、最初から完成している人間が
特に苦労することもなく物事を
終えるストーリーよりも
未完成な主人公が、あくせくもがいて
一つずつ難題をクリアしていく
ストーリーの方が面白いし、
ずっと親近感が湧くのです。


ドキュメンタリー番組もそうじゃないですか。

あるアイドルオーディション番組は
何ヶ月間にもわたって厳正な審査を追っていく。
スタート時点からルックスも
ダンスも歌唱力も満点で
ほぼ100%合格できるであろうという子と
最初は何一つパッとしなかった子が12ヶ月かけて
たくさん努力して見違えるように成長し、
圧倒的不利だと言われた下馬評をひっくり返して
合格したら人々の琴線を
揺さぶるのはどちらの子だろうか。
どちらの子を応援したくなるだろうか。

それとまったく同じだと思う。

だから、少年漫画の主人公は若く、まっすぐ、
かつ若さゆえの至らなさや弱さを抱えながら
成長していく。この姿に人々は
共感や親近感=応援したくなる気持ち
いわゆるファンができていくんじゃないかと思う。

それとは対照的に主人公のライバルは
完璧だったり天才だったりする。
もしくは主人公の憧れの人物や家族が
偉大だったり作中屈指のキャラだったりする。
それらは主人公の現状の立ち位置の良い指針となり、
目標となり、絶えず主人公が強くなろうとする
モチベーションを刺激してくれる。
こいつらも大事なキャラだよなぁ。
いつかこの点もコラムにします!笑

と、まあこう考えるとやはり主人公は
未完成の方が断然面白い。
不完全な方が魅力的だ。
我々は夢を叶えたり、強くなったりする
その成長していくドラマを、ドキュメンタリーを
求めているということに他ならない。


そうでなくても完璧な人間よりも
どこか欠点のある人間の方が
面白いと思うんですよね。

良かったらYouTubeでそんなドラマを
更新しているので見てみてくださいね。


たろちゃん組

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